【申真衣さん】が目標達成のために習慣化していることとは?

撮影/倉本侑磨<Pygmy Company>

子育てを通して今まで以上にお金の大事さを実感するようになったけど、お金の使い方や貯め方なんて学校では教えてくれなかったし、みんなはどうしているの……?そんなママたちの悩みにこたえるべく、元外資系金融会社勤務、現在は社長としても活躍されているVERYモデル・申真衣(しんまい)さんに、毎月読者から寄せられたお金に関する質問に答えてもらうコラム連載。第29回は「10年後のキャリアとお金」がテーマです。(過去の連載はこちらから)

 

【第29回】今月の質問

今年こそは目標を立てて自分を変えたい!と思っています。今後のキャリアやお金について考えるために、今やっておくといいことはありますか?

 

 

「10年後はどんなふうに暮らしたいか」を想像するのが第一歩

 

以前からこの連載でも、「お金、特に投資は時間が大きな味方になる」と話してきました。投資については、今から知識をつけて動き始めると、数年後には大きな変化を生む可能性があります。2024年1月からは、新たなNISA制度も始まりました。このタイミングだからこそ、お金の知識を身につけるチャンスだと捉えてはいかがでしょうか。いつかはやろうと思っているだけではお金は増えません。10年後を見据えて、少額からでも実際に始めてみるなど第一歩を踏み出しましょう。子どもがいる人は、中学受験や留学を考えているなど将来の進路やそれに伴う出費を想定して、大まかなロードマップを描いておくと計画が立てやすいです。

一方でキャリアは、転職や昇進の希望など、どうしても「今仕事している人」だけが考えるイメージがあるかもしれません。でも私は仕事の有無にかかわらず、どんな人でも未来を見据えておいて損はないと思っています。

10年経てば子どもの年齢もプラス10歳。今5歳の子なら15歳、小学生のお子さんなら多くが成人年齢にさしかかります。そうなると、自分自身の生活も大きく変わっているのではないでしょうか。幼稚園や小学校に行っている間しかひとり時間が持てないという人も、子どもが高校生、大学生になれば、必要なお世話は減り子どもと過ごす時間はぐんと少なくなっているかも。今は忙しく実感が湧かなくても、そのころには自分の時間が増えている可能性が高いです。そのときになって「これからどうしよう」と考えるよりも今から準備をおすすめします。

 

撮影/倉本侑磨〈Pygmy Company〉

 

2023年の7月からテレビ東京の「#わたしの転職」というトーク番組に出演しています。毎回ゲストを招いてご自身の転職やライフプランにまつわるエピソードを聞くようになってから、定期的なキャリアの棚卸しが必要ではないかと改めて実感しました。棚卸しをすることで「自分が何をやってきたか」という履歴書のようなものが浮かび上がってきます。今は専業主婦で仕事のブランクがあるという人も、前職でやっていたこと、結婚後に趣味や地域活動などを通して得意になったことなど、箇条書きにしてみると「できること、経験してきたこと」はいくつもあるのではないでしょうか 。

現状を把握すること、そしてたどり着きたい場所を明確にすること。10年後に家族と自分は何歳になっていて、どこでどんなふうに暮らしていきたいか。その解像度を上げることで現在の行動が変わってくる、ような気がします。

 

憧れ、やりたいことを紙に書き出してみる

 

「10年先のことなんてすぐに考えられない」という人は、まずは1年の目標を立てて、それに沿って行動するだけでもいいかもしれません。私も毎年1月に今年の抱負を決めて、スマホにメモしています。詳しくはこの連載でも話していますので(記事はこちら)、ぜひ参考にしてください。

目標はどんな小さいことでもいいです。もしも憧れのモデルやインフルエンサーがいて、「彼女みたいになりたい」と考えているとしたら、その人の何に憧れているかを言語化してみてください。全てが素敵と思っていても、ファッションセンスや家族仲良く暮らすライフスタイルを真似したいなど、いちばん惹かれるポイントがどこかにあるはずです。もし「スッキリ片付いた家で生活しているのが素敵」ということだったら、思い切って断捨離するだけで目標の何割かが叶ってしまうということもあります。

「毎日疲れていて何かを考える余裕がない」という人も多いかもしれませんが、疲れているときほどなんとなくスマホを見続けていませんか? 私もそういうところがあるので、気持ちは分かります(笑)。まずはスマホを置いて、白い紙とペンだけで自分と向き合う時間を作りましょう。スマホにメモするのは、そのあとで十分です。

 

40歳になる今年は「これからの人生に自信が持てる1年にしたい」

 

目標を立てるのも大事ですが、やりながらどんどん修正していくことも必要だと思います。実は2023年の目標として、HSKの1級(※中国語の国際検定の初級)を取得しようと思ったのですが、多忙を理由にほとんど対策ができないまま試験を受けに行ったら、まったく手ごたえがなく……。「テストは得意だし、なんとかなるだろう!」と思っていたのですが、そういうわけにもいきませんね。それでも試験を受けにいくところが私らしいと思いましたが。中国語もその都度目標を設定しながら継続していきたいです。

 

お正月休みはニセコへ。今年も家族と過ごす時間を大切にしたいです。(※写真は申真衣さん提供)

 

2024年の夏には40歳を迎えます。40歳に向けての抱負の一つが、「これから先の自分と人生に自信が持てる1年にしたい」ということです。実は昨年は仕事が猛烈に忙しかったこともあり、首や肩を痛めてしまってかなり調子が悪いと感じる時期が続きました。そこで始めたのが、マシンピラティスのマンツーマンレッスンです。秋口からスタートして、今は2週間に1回。なんとか体を動かせるかな? というところまで戻ってきました。今年はこれからも健康な体でいるための基盤をつくっていきたいです。

30歳になったころは「10年後は朝日とともに目覚めて白湯を飲み、ヨガをして1日を始める」なんてイメージしていました。でもいざその年齢が近づいてみると、想像以上に忙しい(笑)。もしかしたら私だけではなく、多くの人が、「10年後の自分はもっとゆったり、のんびり過ごしているはず」と思っているのかもしれませんが。

ありがたいことに仕事も順調で、まだ成長できると感じています。だから、もともと想定していた「50歳はこうありたい」の新バージョンを作らないといけないなと思っています。きっと若い頃に想像していたより、元気でメラメラした50歳になっている気がするので。

ゴールを設定するよりも状態を目標にしています。ゴールは達成すると終わるけれど、人生は続くから。こういう心の状態が続くようにしたいなと思うようにしています。自分の仕事にまだワクワクしているって終わりがないことだから。何かを達成するために、目標を言語化しているのですが、50歳はこういう人でありたいというのをスマホに書き込んで、毎日見ています。必要であれば書き変えます。

\あわせて読みたい/

申真衣さん【年末年始】無理しないためにやめた3つのことは?

 

申真衣さんが「おごるとき」「おごられるとき」「ワリカンにするとき」

 

申真衣さんの【2023ベストバイ】大物買いしてよかったものは?

取材・文/樋口可奈子