女優・田中麗奈さん「キラキラしているママ友を見ると私はまだ道半ばで…」仕事と家庭の両立について

私を幸せにできるのは私、美容のモチベーションも自分のため。誰かのためでなく、“自分のために綺麗でいること”が心地よく幸せに生きる基準になり、周りをもハッピーにできる。そんな私らしい美しさを更新し続ける女性にフォーカスする新連載です。

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周りがみんなキラキラしているように見えても、それは他人の芝生!自分の気持ちに素直になることで、モヤモヤをプラスに変えています

教えてくれたのは……女優・田中麗奈さん

《Profile》
98年に主演映画「がんばっていきまっしょい」でデビュー。昨年は、映画「福田村事件」ドラマ「神の子はつぶやく」「いちばんすきな花」等に出演。現在、NHK連続テレビ小説「ブギウギ」に出演中。映画「愛のゆくえ」が3/1に公開。

自分とは一生付き合っていく戦友であり親友であり相棒。肌や髪、ボディなどの外見は、素敵だなと見て思う姿を、ケアして叶えようとすればいいと思っています。なにより美容が大好き。年齢を重ね、コスメや美容グッズでケアするほどに若い頃より効果を実感でき、その変化が面白いので、加齢はコンプレックスだと思いません。とはいえ、性格はコンプレックスに思う一面も。真面目だね、天然だねと周りから言われることが多いのですが、その真面目さは必ずしもプラスに働くわけではないんです。コミュニケーション上手な人はいいなあ、なんて自分が恥ずかしくなることもあります。

タイムマネジメントは得意なほうで、朝7時にはランニングを済ませ、家族を送り出し、インプットのために午前中から映画館で映画鑑賞&時間があれば体のメンテナンスサロン。子どものお迎えのあとは、隙間に演技の本や、戯曲台本などに触れる。子どもにつきっきりで自分のことができないけれど、EMSは連れていけるので一緒に。例えばオフの日でもフルタイムスケジュールで動くことが苦ではなく、活動的だと思います。昨年は170本の映画を観ました。頻繁に作品に触れ、仕事への蓄えを積み重ねる作業は、子育てと同じくらい大切なこと。もちろんコンプレックスもあるけれど、得意なこと、苦手なこと、何にモヤモヤして何を嬉しく感じるか、など本当の素の姿を把握することで、苦手やモヤモヤがマイナスのまま残らず、完璧には遠いけれどプラスに転換できるような気がするんです。いいも悪いも受け入れ、そして自分を育てることが、自分を愛することかなと思っています。

美容などで、自分を慈しむことそれが新たな扉を開き周囲にもハッピーを伝染させていくと思います!

ママ友と時々、「お母さんって人権がないよね」と冗談で笑い話をします。それくらい自分の思い通りにいかないことが多い。日焼けを避けたくても、真夏は公園で子どもと遊ぶし、お芝居のセリフを覚えたくても台本に集中できるのは子どもが寝静まってからの深夜。仕事と両立するためにモヤモヤする気持ちもありながら、キラキラしているママ友たちを見ると私はまだ道半ばで試行錯誤中。先のことまで考える余裕はないけれど、子育てに協力的な夫にも助けられています。子どもが幼稚園に行っている間に夫婦でランチなどをすることも。ひとりの女性に戻れる時間は短いからこそ大切にしたいと思っています。

そして自分を好きでいたいから、週に2、3回、早朝に2km走ってからジムでエクササイズを。フェイスパックは1日2〜3回、外から帰ったらメイクを落として3〜5分。酵素風呂やコルギでボディメンテナンス、夜は就寝前にパーツケアをルーティンに。大好きなサウナで仕事仲間と汗をかいて美容談義をしてから子どものお迎えに行くこともあるし、ランニングしたからポテトチップを食べちゃおう!と、時には緩めることもあったり(笑)。でも、自分を慈しむ美容を重ねていると、体は軽く動きやすくなり、肌は透明感を増し、清々しく気持ちよく過ごせますし、そのハッピー感が家族や仕事にも連鎖。嬉しい!という気持ちが、私は次の努力への原動力になります。特別なことでなくてもいいから努力や準備を重ね向上したい。努力というとストイックに聞こえますが、気持ちよく過ごすために、不器用な私には欠かせない自愛ルーティンです。

《衣装クレジット》
ワンピース¥283,800〈プランシー/ブルーベル・ジャパン〉ピアス(YG18K)¥213,400、リング(YG18K)¥444,400 〈共にアリータ/ブルーベル・ジャパン〉

2024年『美ST』3月号掲載
撮影/秋山博紀 ヘア・メイク/岡野瑞恵(storm)スタイリスト/市井まゆ 取材/金子美智子 編集/菊池由希子

美ST