【胸や背中をたたくだけでもOK】疲れやすい40代50代がやるべき「肺活」

階段ですぐに息切れしたり、疲れを感じやすかったり。そんな40代50代におすすめしたいのが呼吸筋を鍛える「肺活トレーニング」。生きるために必須な呼吸を司る肺は全身の細胞を活性化する源の臓器ですが、その機能が加齢とともに低下すると免疫力の低下など、深刻な弊害が起こることも。美と健康のさらなる向上のために今すぐ試してみて!今回は省スペースでできるトレーニングをご紹介。

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肺活トレーニングで呼吸筋を鍛えると…

肺そのものを鍛えることは不可能ですが、肺を収縮、拡張させる肺周囲の筋肉、呼吸筋を鍛えることは可能です。また、肺を囲む胸椎や肋骨などの胸郭の可動域を広げることで肺の体積が広がって動きも格段に向上。1回の呼吸で取り込まれる酸素の量が増えて血流が向上、自律神経のバランスも整い全身が活性化します。

肺活トレーニングの前に4秒で吸って、1秒静止、8秒で吐く呼吸法をマスターします。お腹を膨らませたりへこませたり、腹筋を使って呼吸することで、固まっている胸郭を拡張しやすく整えます。

1.胸鎖関節ストレッチ

【5セット】
1.まっすぐに立ち左の胸鎖乳突筋の起点の胸鎖関節、左鎖骨の最も中心側のグリグリ付近を右手こぶしで軽くたたく。
2.息を吸ってたたきながら左手を前方から高く上げる。
3.息を吐くと同時に左手を一気に下ろす。逆も同様に行う。
胸鎖関節の可動域が広がり鎖骨と肩甲骨の動きが向上。

2.胸・背中たたき

【1分間】
1.背筋を伸ばして立ち、軽く手を握って拳を作り胸のまわりをトントンとたたく。
2.胸まわりと同様に背中もたたく。
胸郭のまわりを押したり、たたいたりするだけでも筋肉への刺激となりストレッチ効果に。筋膜が緩んで胸郭の可動域が広がります。

3.肋骨まわりのトレーニング

【10セット】
1.足は肩幅に開いてまっすぐ立ち、胸の下の左右の肋骨付近を両手でつかんで、やや上体をそらしながら鼻から息を吸う。
2.肋骨をつかんだまま、少し前屈みになり口からゆっくりと息を吐く。
胸郭に刺激を与えることで肋骨まわりの筋肉がほぐれます。

4.前鋸筋マッサージ

【1分間】
1.背筋を伸ばして立ち、右腕を上げ左手で右の脇の下付近の前鋸筋を優しくつかむようにマッサージ。腕を上げずに楽な位置に下ろして行ってもOK。
2.反対側も同様に行う。
前鋸筋を揉むことで胸郭まわりの筋肉がほぐれてストレッチ効果につながります。

教えてくれたのは…

末武信宏先生

医学博士、さかえクリニック院長、順天堂大学医学部非常勤講師、日本美容外科学会認定専門医(第219号)、第88回日本美容外科学会会長、日本美容内科学会理事、他トップアスリートのトレーニングやコンディショニングを医学的見地から指導。他多方面で活躍。

2024年『美ST』3月号掲載
撮影/大瀬智和 ヘア・メイク/Sai スタイリスト/土田麻美 モデル/中川絵里菜(TEAM美魔女)イラスト/ノグチユミ 取材/森島千鶴子 編集/小澤博子

 

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