堀田茜さん「誤情報に振り回されたくない」アーティスト・株式会社Cradle代表取締役社長・スプツニ子!さんに聞いてみたら…
堀田茜が「30代になってなんだか気になる…」と感じるタイムリーな話題を、今会いたい識者に直接聞きに行く連載14回目。この話、ほったらかしにしなくて良かったと思える日が必ず来るはず!
誤情報を黙ってやり過ごすことがいいとも言えない。何が正解なんだろうと考えていて
今回のゲストは...スプツニ子!さん
【今月の茜のモヤモヤ案件】
昨今大きなニュースが続いていてSNSでもたくさんの人が情報を発信しています。それに助けられることもありますが、誤情報もたくさんあるし、モヤッとした気持ちになることも多く、情報の選び方に悩みます。30代になった今、正しい情報だけが欲しいですがどう選び取ればいいでしょうか?
「誹謗中傷が原因で深刻な事態になることもある。どの情報を信じればいい?」(茜)
茜:最近あらゆる界隈で大きなニュースが続いていて、SNSも活発ですよね。本当かどうかわからないニュースや投稿には翻弄されないようにしようと思いつつ、センセーショナルな出来事だと世間の意見も知りたいし、わかりやすい言葉に咀嚼してくれる人の投稿もありがたいです。でもどこまでが本当かわからないままでモヤモヤも残って。どうしたら情報とうまくつきあえるのか、テクノロジーに詳しいスプツニ子!さんにお伺いしたいと思いました。
スプツニ子!(以下ス):今芸能界も何かと大変ですよね。私も自身に関する誤った情報を書かれたりすることは時々あるんですけど、基本的には触らないで放置することにしています。関わるのは時間のロスと割り切って、情報収集は信頼のできる場所でやるようにしています。特に私はジェンダーのことも話題にするので、インターネットで攻撃の標的になりやすい時もあって。
茜:全部に反論する方もいらっしゃいますけど、その手段は選ばないですか?
ス:あまりにひどい誤りは一度公の場で否定したことがありました。ただ次から次へと出てくる切り取られた情報に都度言い返してもそこからまた話が広がっていいことがないので「インターネットって香ばしいな」と思うに留め、最近は意識してSNSと距離をとるようにしています。堀田さんはどうですか?
茜:同じです。仕事柄仕方ないと諦めて気にしなくなりました。ただ人って気持ちに波があるじゃないですか。調子が悪いと謂れのない言葉に不安になったり、大事な人たちがこの誤情報を信じちゃったらどうしようってゾッとすることもあります。誹謗中傷が原因で命を絶ってしまう人だって現実にいるから、ただ黙ってやり過ごすことが一概にいいとも言えないのかなとか、何が正解なんだろうと考えていて。
ス:言葉を投げつける側も、意識してほしいことってたくさんありますよね。ということも踏まえて、情報社会を生き抜くtipsを整理しました。レベル1〜3まであるので順を追って話しますね。
アーティスト・株式会社Cradle代表取締役社長 スプツニ子!さん
東京生まれ。ロンドン大学インペリアル・カレッジの数学科と情報工学科を卒業後、英国王立芸術学院へ進学。卒業制作で発表した「生理マシーン、タカシの場合。」が注目を集める。以降テクノロジーやジェンダーなどをテーマにした作品を多数発表。2019年から東京藝術大学美術学部デザイン科准教授。2022年よりヘルスケアを軸とした企業のDEI推進支援サービス「Cradle」をスタート。導入企業の総従業員数は55万人に上り(2023年12月時点)、現在も拡大中。
シャツ¥15,400(anuans)パンツ¥17,380(room306CONTEMPORATY)
※スプツニ子!さんの衣装は私物です。
撮影/杉本大希 スタイリング/阿部絵梨香 取材/野田春香 再構成/Bravoworks,Inc.