畠山愛理さん(29)夫・鈴木誠也選手との米国暮らし語る「お互い甘え上手になりました」

元新体操日本代表で、タレント、モデルとしても活躍する畠山愛理さん。夫である鈴木誠也選手のメジャー移籍で始まった米国生活での心境の変化や出産後の体型キープのコツ、健やかな心と体の保ち方を伺いました。

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家族で過ごす時間が増えたアメリカでの暮らし

──2022年にアメリカでの生活が始まりました。言葉の壁を感じることはありますか?

スーパーでの買い物などちょっとしたコミュニケーションはなんとかなっていますが、夫がプレーするシカゴ・カブスの球場内で選手の家族と話すときにはスマホ翻訳を使ったり、アメリカにマネージャーさんが来ているときには通訳をしてもらうなど試行錯誤しています。私は、現役時代によく試合で海外遠征に行っていたからか、万が一言葉がわからなくてもパッションで伝わるはず!という妙な自信があるんです……(笑)。

──選手のご家族とも交流があるのですね。

選手の子どもたちは割といつでも球場に入れるので、選手たちとキャッチボールしたりと交流ができるんです。定期的に開催されるファミリーデーと呼ばれるイベントなどを通しても、球団関係者との関わりが自然と深まっていきましたね。夫の入団が決まったときには、 “家族まるごとシカゴへようこそ!”という感じで球団側が温かく迎えてくれました。選手が試合に万全な体制で臨めるようにするには、まず家族がストレスなく暮らせることが大事だという考えがあるようです。「どんなことが心配か」を事前にヒアリングしてくれたので、私たち家族も気持ちを整理してから生活を始めることができたと思います。

──ご出産後まもなくアメリカ生活が始まりましたが、慣れない生活の中でワンオペ時間に不安はなかったですか?

やはり、正直とても不安でした。言葉の壁のあるアメリカで、息子が急に熱を出したり怪我をしたりしたときどうすればいいのか。友達のように気軽に情報交換できる人が、当初はいなかったことも心細かったです。球団にサポートしてもらいながら、病院問題など不安に感じていることをその都度クリアにしていきました。
ただ、メジャーは日本のプロ野球に比べると練習時間が比較的短いので、実は家族の時間は海外に行ってからのほうが増えたんですよ。息子がお父さんと一緒にいられる時間がこんなにもあるのはとてもありがたいことです。

 

ママ友づくりのきっかけは義父の「ひとこと」

── 本誌インタビューでもおっしゃっていましたが、道で声をかけた方とママ友になったとか。

そうなんです! 正確には義父が声をかけてくれたんですけど(笑)。みんなで散歩をしていたときに日本語が聞こえて、しかもその声の主がベビーカーを押していたから「私と同じ育児中の人だ!」とうれしくなっちゃって。「声をかけてもいいのかな。どうしよう、どうしよう」と迷っていたら、「ちょっといい? 日本人の方だよね?」と義父がすかさずサッと声をかけに行ってくれて。お父さんのコミュ力、実はすごいんです(笑)。その時出会った方とは仲良くなって、シカゴの現地情報を教えてもらったり、子連れでランチをしたりと時間を共に過ごしてました。

ニット¥19,800 キャミソール¥12,100(ともにサロン アダム エ ロペ)パンツ¥26,400(ハウス オブ ロータス)ピアス¥15,400 二重にしたネックレス¥33,000(ともにジュエッテ)右手のリング¥17,600 左手のリング¥12,100(ともにエテ)

 

頑張りすぎるのはやめました

──日本にいた時よりも夫婦間のコミュニケーションがオープンになったそうですね。

日本では周りの目を気にしていた夫が、アメリカの大らかな雰囲気の中で解放されたのか、腕を組んでくれるようになりました(笑)。周りからの視線を気にしすぎず、楽に生きられるようになったという感覚が夫婦共々あるのかもしれません。スッピンで散歩に出かけたり、ラフな格好でスーパーへ行くのも当たり前に。私自身も肩の力が抜けたような感じがします。身支度の時間がかからないので、息子との時間も必然的に増えていますね。
夫からも、「素でいてくれたらいい。笑顔でいてくれることがいちばんうれしい」と言われて気持ちが楽になりました。「選手の妻ってこうでないと!」という固定概念にとらわれ、アスリートフードマイスターの資格を取得したり、バランスを考えておかずを何品も作っていました。でも、本当は選手時代の頃の栄養知識で十分だったんですよね。今は息子もいるので作る余裕がない時には球場のカフェテリアで食べてきてもらうことも。こちらに来てから、無理しすぎないこと、時に甘えることが、お互い上手にできるようになったと思います。

 

誰かと比べるのではなく、自分の体を知ること

──撮影でも披露してくださった通り、現役を引退された今もしなやかな体をキープされています。産後のママにとって体型変化の悩みは尽きません。畠山さんが体型をキープするためにしていることを伺いたいです。

選手時代や出産後に減量を目指していたときには、やはり食事を気にしていましたね。選手時代は、ドレッシングをかけずにサラダを食べるのが習慣でした。ドレッシングはたしかに食欲をそそるのですが、どうしても塩分や油分が多いんですよね。ただ野菜だけだと食が進まないので、代わりに程よく塩気があって美味しくてタンパク質を摂れる生ハムが味方でした。生ハムも塩分量は多いですがサラダの具材として適量摂るようにしています。レモンと塩をかけるのもおすすめですよ。調味料に気を付けるだけでカロリーは大きく変わります。一方で、白米は必ず食べていました。痩せたいから、と炭水化物を摂らないと、エネルギー不足になりがちです。それを補うために体内の筋肉量が減り、基礎代謝が落ちるので結果として太りやすくなってしまうんです。

──現役時代は競技のため体重キープも必要だったと思いますが、今の畠山さんが理想とする姿はありますか?

誰かを目指すのではなく、まずは自分自身をしっかり知ることが大切なのかなと思っています。自分の体の特徴や太ってきたサインが体のこの部分に出やすいということを意識しておくのが、理想の体に近づく近道かもしれません。私の場合は、顔と太ももの内側に脂肪がつきやすかったので、その変化がバロメーターに。
誰しも骨格も生活する環境も食生活も違うから、目指す体は人それぞれ。誰かをイメージするよりも、まずは自分の体と向き合うことが心身健やかでいるための近道だと思います。

PROFILE
畠山愛理さん

はたけやま あいり●元新体操日本代表。6歳で新体操を始め、15歳で日本ナショナル選抜入り。2度のオリンピックに出場し団体戦で入賞を果たした。現在はメジャーリーガーの夫・鈴木誠也選手と1歳の長男とともに米・シカゴで暮らしている。

 

撮影/佐藤航嗣<UM> 取材・文/藤井そのこ

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