釈由美子さん(45)仕事が順調でも満たされなかった日々から一転、出産と子育てで得られたものとは

10代で芸能界入りして次々に仕事が決まり、まわりからは順調に見えていた釈由美子さん。しかし、そんな充実していた生活の中でも常に満たされない気持ちがあったといいます。38歳の時に出産し、この経験が人生の転機に。「出産してからが人生の本当のスタートラインだった」と語る釈さんにその理由をお聞きしました。

▼あわせて読みたい
酒井若菜さん(43)40代になって、やめたこと「仕事や人間関係など、人生を見つめ直しました」

釈由美子さんProfile

1978年生まれの45歳。東京都出身。1997年にデビュー後、多くの映画やドラマなどに出演。女優、タレントとして人気を博し、舞台、CMなど多方面でも幅広く活躍。38歳の時に出産。現在7歳の男の子ママ。

出産してようやく人生のスタートラインに立てました

STORY編集部(以下同)ーーママになって生活は変わりましたか?

ものすごく変わりました。出産してようやく人生のスタートラインに立てた気がしたんです。デビューする前は「ここじゃない、もっと違うところに幸せがあるんじゃないか」といつも思っていました。デビューした後も「ドラマが決まった」「映画の出演が決まった」とどんどん仕事が忙しくなって、嬉しい気持ちもありましたが、何か満たされない自分がずっといました。求められたものに応えたいという気持ちで頑張っていましたが、自信がなくていつも申し訳ない気持ちでいっぱいで。仕事がなくなると今度は不安になって「私の代わりなんていっぱいいる、私がいなくてもいいんだ」と思ったり。

それが出産してみると、「私の代わりは誰もいない、この子には私しかいない」と思えて。ようやく「自分」というものを意識できて、やっと自分の居場所が見つかりました。最優先が子どもになって、自分のことはほったらかしになりましたが、子どものサポーターでいることが私の生きがいになって、心が満たされて本当の意味で充実した生活に変わりました。子どもがいなかった時はストイックに自分を追い詰めすぎて仕事のことしか考えられなくなっていたので、今の子育てをしながら仕事をするスタイルが一番バランスがいいのだと思います。

子どもと一緒に過ごせる時間を逆算しています

ーー仕事に子育てと、毎日忙しくて大変ではないですか?

子育ては0歳から6歳までを第一ターム、7歳から12歳までを第二ターム、13歳から18歳までを第三タームと考えています。第一タームはもう記憶にないくらい早く過ぎてしまいました。携帯に入っている小さい頃の写真や動画を見ると「こんなに小さかったんだな」とウルウルしてしまいます。成長が嬉しい反面、さみしい気持ちにもなります。息子はのんびりやなので、毎日100回くらい「早く早く」と言っていますが、ふと我に返ると「そんなに早く大きくならないで」と思っている自分もいたり。先輩ママから「子育てはあっという間だよ、今の時期って大変なこともあるけれど、振り返ると一瞬だから」と言われると本当にそうだなと思います。今は第二タームに入りましたが、こんなに一緒にいられるのは今しかないと思うと、やはり子ども優先の生活になります。第三タームは親はお金だけ出して、あとは見守るだけで関わりたくても関われなくなると覚悟していますが、心にぽかんと穴が開きそうで想像するだけで今から怖いです。なので今は大変というよりも、一緒にいる時間を思いっきり楽しんでいます。

自分がして欲しかったことを子どもにしています

ーー第二タームに入って子育ては変わりましたか?

息子が7歳になったので、第二タームに入り以前よりは少しずつ仕事も増やしています。「ママは仕事をしないでずっとそばにいるよ」と言っていますが、息子は「ママが頑張っていると嬉しいから、仕事をして」と応援してくれるんです。第一ターム程べったり一緒にいるわけではないのですが、習い事の送り迎えなど、ママとしてやれることは仕事を調整しながら全部やっています。

私が幼少期の頃は両親が共働きをしていたので、いつもさみしいなと感じていました。家族がいつも一緒にいて、宿題を見てくれて、褒めてくれるという生活に憧れていたので、自分がされたかった子育てを今、息子にしている感じです。なので、子どもを叱る時と褒める時のバランスをちゃんと考えたり、寝る前に読む絵本に出てくるような「生まれてきてくれてありがとう」「世界で一番の宝物だよ」という言葉は、この年齢になっても息子に言い続けています。

揺らぎはしっかり感じています

ーー40代になって変化を感じますか?

子育てに必死になりすぎて、化粧水もしっかりと塗らない生活をしていました。そうしたら最近シミもシワも増えて…これがエイジングなのかと感じています。アウトドアが好きなのに日焼け止めもちゃんと塗っていなかったので反省しています。これからもっとシミもシワも出てきそうで怖いですが、笑い皺は幸せな証拠だと受け入れています。最近はさすがにお風呂上りにパックだけはするようになりました。

昔はヨガをやっていましたが、最近は本当に何も運動をしていなくて。今日の撮影でスキップをしたのが久しぶりの運動です(笑)。それだけでも息切れしてしまったので、やはり運動はやった方がいいなと思いました。毎年、年の初めに「運動をする、断捨離する、英語の勉強を再開する」と目標を立てていますが、いつも三日坊主で終わってしまうので、今年こそはやりたいと思います。

揺らぎを受け入れ、自分が居心地のいい方へ

ーー40代のママ達へのアドバイスはありますか?

揺らぎは受け入れましょう、もう若くはないんだから(笑)。私もハードワークをするとリカバリーするのに2日くらいかかるようになったり、揚げ物が食べられなくなったり、老眼かな、と思うことも増えてエイジングを感じ始めました。でも、人からどう見られるかばかりを気にするより、むしろ自分が心地よく生きることを優先したら、揺らぎさえ愛おしく思えると思います。

ワンピース¥41,800(OBLI)ピアス¥34,100(1DK jewelry works)パンプス(私物)

撮影/沼尾翔平 ヘア・メーク/田中宏昌 スタイリスト/安永陽子 取材/山崎智子

おすすめ記事はこちら

真木よう子さん 絶賛反抗期の14歳娘と格闘の日々「彼氏としての理想は吉沢亮さんと言い出して…」

馬場典子×大島由香里・40代シングルアナ対談「自分が選んだ道を楽しまないと!」

奥菜恵さん【特別カット集】キレイすぎる…吸い込まれてしまいそうな眼差しにスタッフため息

STORY