声優・俳優の津田健次郎さん「女性は40代からが勝負」素敵だと感じる女性像を語る

声優だけでなく、俳優としても活躍が続いている“ツダケン”こと、津田健次郎さん。隠しきれない色気と艶のある低音ボイスが魅力的。着実に歩みを進め、進化を続けてきた結果、絶え間なく全盛期が続いています。美容にもこだわりがある津田さん、その若さの秘訣に迫りました。

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お話を伺ったのは……俳優 津田健次郎さん

《Profile》
’71年大阪府出身。声優として「呪術廻戦」「極主夫道」「炎炎ノ消防隊」「遊☆戯☆王デュエルモンスターズシリーズ」ほか、洋画吹き替えやナレーションを担当。’21年声優アワード主演男優賞受賞。俳優としてドラマ「最愛」「ラストマン─全盲の捜査官─」、「グレイトギフト」に出演。

若々しい容姿と活気のあるオーラに、年齢を聞いて驚いた。「特別何もしてないですが、役者なので、若い頃から化粧水と乳液はつけています。メークさんから、全くの野ざらしと多少でもケアをするのとでは年月を経て差が出るよ、と聞いて。一時期、美肌=洗顔しない説、が気になって2日ほど試してみましたが、気持ち悪くて無理でした」。

さらに将来を見据えて、ヘアケアにも気を配ってきたと言う。「シャンプーはノンシリコンをセレクト。コンディショナーはしない方が調子がいいのでシャンプーのみです」。普段は週1回ペースで通うジムに、ここ1カ月はサボり気味。「いかんなあ」と反省している。「筋トレしているって恥ずかしくて言いづらいです。運動は好きじゃないけど、体力・筋力ともに落ちてくるので必須。やるなら楽しい運動をしようとボルダリングにトライしたこともありますが、閉店が早くて、俳優業には無理だと諦めました」。

今まさに心臓外科医・郡司博光を演じるドラマ「グレイトギフト」の撮影真っ只中だ。心臓外科医役は初めてとか。「知識が圧倒的に足りてないので、監修の先生から心臓外科医の心情を表したサイトを紹介してもらったり、全方位から調べて挑んでいます」。そもそも舞台俳優でデビューし、24歳から声優に。45歳以降は年50作以上の作品をこなし、その活躍は目覚ましい。

さらに50歳で俳優として注目され、目下超多忙な日々だ。リラックス方法はあるのだろうか。「お風呂に朝晩必ず浸かります。最初熱いお湯に入り、30分程度浸かってぬるくなったら上がります。台本はあえて持ち込まず、ぼーっとしているとすっきりして、ほぼ毎日1分で寝つきますね。枕にこだわりはないですが、高さには気を付けていてバスタオルで調整します」。

ドラマで演じている郡司は、優秀だけど腹黒くて野心の強い外科医。恋愛を巡るお色気シーンもあり、SNSで話題だ。同世代の女性についてはどんな印象を持っているのだろう。「女性は40代からが勝負じゃないでしょうか。若さという一般的に言われる資産が減ってからが勝負のような気がします。メンタル面も含めて、素敵に年を取るのは難しいと思うけど、ここからどういう風に生きていくかによってシワの入り方がカッコよくもなったり、そうではなかったりも。シワはバンバン入っていいと思うし、白髪染めをしない生き方は僕はステキだと思う」。

こと日本の若さが至上主義的な風潮は死ぬほど嫌いだと言う。「イギリスの俳優は年を取りたがるそうです。なぜなら、早く年を取らないとシェイクスピアの戯曲『ハムレット』を演じられないから。ハムレットは成熟した精神年齢なんですよ。この考え方がめちゃくちゃカッコいい。如何に年を取らないか、より、如何に年を取るか。年齢を重ねることがポジティブになれば、日本人全員が生きやすくなると思います。特に女性はね」。52歳の今、この年齢にしかできないことを吸収し、アウトプットすることに全力を傾けたい。「その結果、70、80代になったときに、帽子をイキに被って、銀座をフラッと歩いているようなカッコいい爺さんになっていたいですね」。

「体調を崩しそうになると、野菜とビタミンCサプリを大量摂取。のど飴までビタミンC入りを意識します。習慣的にリポCも飲んでいます。健康意識が高いというよりも、必要に駆られて飲みます。体調を崩すメリットって1つもなく、パフォーマンスが落ちるだけ。お陰で元気です」。

\津田健次郎さんの手/

ごつごつして節くれだっているので、ちょっと恥ずかしさもありますが、コンプレックスではないです。ケアは全くしてないですが、した方がいいと思ってます。というのも、女性はネイルなど美容によって気分を変えたり、リセットされたりしますよね。その世界観にはそれぞれ楽しさがあるんだなと最近感じたばかりで、今後はそういう捉え方をして必要なことには挑戦したいですね。

《衣装クレジット》
ニット¥19,800(ルフォン/シアン)パンツ¥30,800(バーンストーマー/HEMT)その他スタイリスト私物

2024年『美ST』4月号掲載
撮影/彦坂栄治 ヘア・メーク/ハラタタケヒコ(Artsy Life) スタイリスト/藤長祥平 取材/安田真里 編集/伊達敦子

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