堀田茜さんと選択的夫婦別姓について考えてみた!「社会問題って話題にするのに勇気がいるけれど…」
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堀田茜が「30代になってなんだか気になる…」と感じるタイムリーな話題を、今会いたい識者に直接聞きにいく連載17回目。この話、ほったらかしにしなくて良かったと思える日が必ず来るはず!
女性差別をなくすためには選択的夫婦別姓は不可欠です
今月のゲストは…一般社団法人あすには代表理事・井田奈穂さん
【今月の茜のモヤモヤ案件】
選択的夫婦別姓制度の法制化についてたびたび世間で大きく話題になるのに実現されないことが疑問に思います。なぜ実現されないのか。今、私たちが考えられることやできることはあるのでしょうか?
「友達との雑談でいいから話題にすること。そして選挙に行くこと」(井田)
井田:この活動をスタートさせたのは、私自身が結婚・離婚を経たことや子供の姓をどうするかの問題に直面したことがきっかけ。子供がいると特に名前変更の手続きが複雑で、X(旧Twitter)に文句をぶつぶつとつぶやいていたら、共感の声がいくつも上がったことから選択的夫婦別姓制度の実現化に向けて活動をはじめることになりました。今は2025年に選択的夫婦別姓が法制化されることを目指しています。
茜:2025年、来年ですね!行動力が素晴らしいです。
井田:ひとりひとりが行動力を持てばいろんなことがいいほうに変わっていくと思うんです。だから私たちにできることは「まずどんな場でもいいから変わってほしいことを口に出す」こと。口に出すことで、誰にも言えず苦しんでいる人の助けになるかもしれない。そうやってひとりでもふたりでも仲間を作っていくと、何かしらの力になりますから。
茜:こういう社会問題って話題にすると「意識高いね」って冷笑される傾向があるじゃないですか。なかなか勇気が出ない…。
井田:日本人って議論する教育を受けていないから、人と違う意見が怖いし、違う意見を持つ者を尊重せず論破しようとしちゃう。それなら誰も傷つかないよう議論せず、平和主義でいようとするんですよね。
茜:そうですね。「私個人の勝手な意見」として片付けて、社会問題として考えることはしないですね。
井田:でも周りの知人や、堀田さんみたいに人前に出る仕事の方が声をあげることで救われる人は必ずいるから、みなさん恐れず声に出してみてほしいです。あとは「選挙に行く」こと。選択的夫婦別姓制度の実現に向けて奮闘している女性議員を応援してください。この話が理解できる議員を増やすことが大切なので。
茜:みんな「税金が高い」とかいうことはぶつぶつ言うけどそれも社会問題ですもんね。そしてそれらも結局は、選挙に行くのが大事になる。
井田:そう。大きな問題だからと分断せず、気軽に考えてみてください。
茜:いろんな理由で選択的夫婦別姓を待ち望んでいる人がいると思うんですけど、ひとりで抱えこまないで、みんなで考えていけたらいい未来がありそうです。
\茜の取材ノート/
自分の姓が変わるだけで手続きは山ほど。選択的夫婦別姓制度が実現化されないのは、それと同じようにシステム的変更で難しいことが多いからなのかなと軽く考えていたのですが、こんなにも歴史や社会問題と密接に絡んでいたと知って言葉を失いました。自分のモヤモヤも人と話すことで世間のモヤモヤなのだと知れることがあるし、考え方のスケールも変わるし、井田さんのように行動にうつせる場合もあるんですよね。ひとこと口にしてみる勇気を持ちたいと思いました。そしてみんなが名前で苦しまない未来を切に願います!
一般社団法人あすには代表理事・井田奈穂さん
奈良県生まれ埼玉県育ち。自身の改姓の手続きの苦労をきっかけに、2018年に「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」を設立。2023年に法人化し選択的夫婦別姓の実現とジェンダー平等を目指し活動中。約800人のメンバー登録者と地方議会・国会に選択的夫婦別姓の法制化を働きかける。2025年までに実現するため、国連女性差別撤廃条約に基づく日本審査にもNGOとして参加予定。
ブラウス¥26,400スカート¥27,500スカーフ¥11,000(すべてアルアバイル)パールブレスレット¥10,290ゴールドブレスレット¥5,250(ともにアビステ)※井田奈穂さんの衣装は私物です