釈由美子さん(46歳)子育てに亡き父の影響「私は褒めてもらった記憶がなく…」

芸能生活は20年以上、現在46歳の釈由美子さんは、プライベートでは8歳になる男の子のママ。「子供が欲しいとは普通に思っていたんですが、まさかこんなにも子育てに没頭するとは思ってもいませんでした」と語る釈さん流の子育て法にフォーカスしました!

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アラフィフの子育ては、著しい体力の消耗を実感する日々です

お話を伺ったのは…女優・釈 由美子さん

《Profile》
1978年6月12日生まれ。東京都出身。映画『修羅雪姫』『ゴジラ×メカゴジラ』、ドラマ「スカイハイ」「7人の女弁護士」など主演多数。登山愛好家であり、登山番組「実践!にっぽん百名山」で番組MCを務めていたことも。温泉ソムリエ、古武道(十二騎神道流)二段。カナダの映画『ロックダウンホテル/死霊感染』(2021年日本公開)で海外進出を果たすなど活躍の場を広げている。

私が子供の頃に、ちょうど母がアラフィフでした。私自身アラフィフとなり、当時の母の苦労や葛藤が身に染みてわかるようになりました。今息子が8歳ですが、遊びはもちろん習い事の付き添いや一緒に登山をしたりと、割とパワフルに動いていると思っています。とはいえ、やっぱりずっと元気な息子に反比例するような私の著しい体力の消耗は自覚せずにはいられないのが正直なところ。公園で息子と遊んだら、夕方にはもう白目剥いてますから、私(笑)。

7歳で英語検定準2級!釈さん流の教育法とは

今って本当に情報社会ですよね。SNSで家事も育児も仕事も完璧にこなす“デキるママ”を目にするたびに落ち込んでしまうことが、以前まではちょくちょくありました。でも気づいたんです。試行錯誤や失敗は何事においてもあることだし、子育ては最終的には“フェイス・トゥ・フェイス”。子供の目の輝きや表情を見て、親としてどんな選択肢を用意してアドバイスをすべきか軌道修正していきます。その蓄積が私だけのオリジナルの育児本になっているんですよね。子供がまだ小さな頃は既製のあらゆる育児本を読み漁ったものですが、今はほとんど読まなくなりました。

いろいろな選択肢を用意したおかげか、今息子はありとあらゆることへの興味があり過ぎて、付き合うのが大変(笑)。でも「知りたい、体験したい」と言う好奇心の芽を摘みたくはないし、私も「これは面白いのでは?」と思うものは積極的に体験させています。例えば稲刈りや脱穀。毎日当たり前に食べるごはんがどのようにして我が家の食卓にのぼるのか知ってほしかったんです。コロナ禍は臼と杵を買って家で餅つきをさせてみたり。
彼が最初に自発的に習得していったのは英語です。7歳で英語検定準2級に合格したのですが、英語の英才教育を積極的にしていたわけではないんです。ディズニーアニメの英語版をかけ流して、日常的に英語に耳を触れさせていると、2、3歳で英語をポロポロと話すようになりました。今ではNetflixの映画やYouTubeも吹き替えではなくすべて英語で観て楽しんでいます。夏休みはカナダのサマースクールに一人で参加したり、本場のミュージカルを観劇して感動していました!英語ができると世界が広がるということを本人も実感できたようです。

“指示待ち”な大人にはなってほしくない。ちゃんとセルフプランニングできる大人に

選択肢は与えても、答えは与えないようにしています。必要に応じてヒントやアドバイスはしつつ、自分で答えをチョイスしてもらう感じ。そういうコミュニケーションをとても大事にしています。知性や学力といったIQも大事かもしれませんが、どちらかと言うと非認知能力と言われるEQ(心の知能指数を測る指標)を養ってほしいんです。感情をきちんとコントロールし、対人関係や対人能力を良好に発展させながら、自分の目標に向かってセルフプランニングできるようになるには、やはり安易に答えが用意されていては難しいのかな、と思っています。

子供とのコミュニケーションは、私の子供時代の経験がきっかけ

私は4姉妹の次女なんですが、どうやら父は男の子が欲しかったみたいなんです。だからというわけではありませんが、父から褒めてもらった記憶がなくて。どうやったら褒めてもらえるかな?と、そんなことばかり考えていました。父なりの愛情表現ではあったものの、「言わなくてもわかるだろう」というスタンスに傷つくこともしばしば。だからこそ、自分の息子にはちゃんと言葉で伝えたい、という想いが強いのかもしれません。父は66歳で亡くなったのですが、唯一の心残りは息子を見せられなかったことです。父の影響で私は大の登山好きになり、プライベートでもよく山に登るんです。今では息子とも一緒に。幼稚園児の時には富士山に登頂しました。そんな様子を、もしかしたら父は喜んでくれているかもしれません。

《衣装クレジット》
ジレ¥39,600 ラッフルブラウス¥19,800 パンツ¥24,200(すべてAMACA/SANYO SHOKAI)パンプス¥19,800(ダイアナ/ダイアナ 銀座本店)ブレスレット(ICHICA JEWELRY)

撮影/土山大輔(TRON) ヘア・メイク/田中宏昌 スタイリスト/安永陽子 取材/キッカワ皆樹

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美ST