【ブランドストーリー】働く女性のための服『ICB』の“美しいジャケット”に隠された話とは
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CLASSY.でお馴染みのあのブランド。もちろんデザインが素敵なことはわかっているけれどどんな人が、どんな想いで作っているのかまで知りたい。今回は働く女性に寄り添う「ICB」の美しいジャケットをご紹介します。
“これからは社会進出する女性が増えるはず”
30年が経ち、ブランドの夢が現実となった今働く女性を変わらず応援していきたい
オーバーシルエットで軽い着心地ながら、肩まわりの美しさなどパターンにこだわりあり。オンワード独自の品質基準をクリアした高品質なジャケットです。黒の他、今季はブルーシェイド、ブラウン、グレンチェックもあり。サイズは0から19号まで。ウール2WAYストレッチ ダブルブレストジャケット¥45,980(ICB)
Brand History
1927|オンワード樫山の前身、樫山商店が誕生
1995|オンワードで初となるインターナショナルコンセプトブランドとしてデビュー
1996|キャンペーンモデルに、ミラ・ジョボヴィッチを登用
2025|ブランド設立30周年を迎える現在は日本以外に上海、香港、台湾などに出店している
全米12店舗からブランドを立ち上げ。NYで働く女性をイメージしました
編集部(以下編):ICBは2025年に設立30周年を迎えると伺いました。ちょうどクラッシィ読者と同い年くらいのブランドと言えますが、どういった経緯で設立されたのでしょうか。
能井さん(以下能):1995年当時は、日本には今ほど働く女性が多くなかったのですが、ニューヨークではキャリアウーマンが活躍していました。そんなキャリアウーマンたちのように世界的視点を持ち、自分軸で物事を考える女性が今後増えていくだろうと考え、ブランドを設立しました。
編:ICBは働く女性のためのブランドというイメージがありますが、最初からそのようなコンセプトで作られていたのですね。
能:そうなんです。そこは一貫してブレていないですね。また、ICBというブランド名は“International Concept Brand”の頭文字をとっています。ファッションは国境を超えていくという想いと、ジャパンクオリティを世界に発信するという願いをのせて、全米12店舗からスタートしました。
編:全米12店舗もですか⁉
能:はい、一気に立ち上げました。初代チーフデザイナーは、世界的デザイナーのマイケル・コース氏。翌年のキャンペーンモデルはミラ・ジョボヴィッチ氏で、マリオ・ソレンティ氏やライアン・マッギンレー氏がビジュアルを撮影したこともあります。
編:レジェンド的アーティストが関わっていたのですね…!
能:そんな当時の広告からずっと打ち出しているのが、ジャケットです。働く女性にフィットする服が軸なので、ジャケットは外せないアイテム。その時々でトレンドはありますが、毎シーズン必ず作ってきました。写真のジャケットは、2020年の秋冬に、ブランド設立25周年を記念して改めて作った、ICBの定番的ジャケット。以来、毎年新作カラーも登場しますが、この黒は定番色としてずっとあります。
編:クラッシィ読者も、黒は一番好きな色です。
能:そうなのですね。黒はICBを象徴する色で、お客様もモノトーン好きの方が多いですし、スタッフも黒を着ている人が多いです。
編:このジャケットの特徴はどんなところでしょうか。
能:以前のジャケットは、スーツのジャケットのような形でウエストを絞ったコンパクトな形のものでした。このジャケットは今の時代に合わせて、シーンレスに着られるデザインに。カーデを羽織るくらいの感覚で着ていただけるように、ストレッチ性のある軽い素材を使っています。
編:今の働く女性は、リモートワークや副業、フリーランスなど様々な選択肢がありますから、いろいろな働き方に寄り添うデザインにされているということですね。
能:はい。ブランド設立から約30年が経ち、日本でも働く女性が当たり前の存在になって、ブランドの夢が現実になったと感じています。30年前は欧米中心の社会でしたが、今は日本からでもグローバルな発信ができる時代。これからもずっと、働く女性に寄り添って、応援するブランドでありたいと思っています。
今回取材したのは…
\ご自身も好きな色は黒/
ICB ディヴィジョン長・能井つぐみさん
大学卒業後、オンワード入社。セールスからスタートしMDに従事し、携わったブランドは、オープニングセレモニーなど。現在は商品企画中心にブランド運営全般に携わる。
▶︎編集後記
全国の百貨店にある、高品質なブランド。そんなイメージは元からありましたが、約30年前から今の時代を予測し、働く女性を応援し続けてきたことに驚きました。実際に服を手に取るとわかる、縫製・素材の良さはジャパン・ブランドならでは。安い服を買ってすぐ捨てる、ではない価値観に共感。働く人を大切にする姿勢も、見習いたいなと思いました。
撮影/西原秀岳(TENT) 編集/小林麻衣子 再構成/Bravoworks,Inc.
CLASSY.2025年1月号「未来につながる、Brand Story」より。
※掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。