BE:FIRST【三山凌輝さん】が主演映画で見せた、役者と音楽への情熱とは?

俳優、そしてアーティストとして幅広い活動を展開する三山凌輝さん。主演映画『誰よりもつよく抱きしめて』の公開を目前に控えた今、主人公・良城を演じて感じたことや、主題歌「誰よりも」の作詞秘話など、映画や音楽を通じて深まる表現者としての想いを語っていただきました。(第1回/全2回)

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三山凌輝さんプロフィール

俳優・アーティスト。1999年4月26日生まれ、愛知県出身。2016年に俳優としてのキャリアをスタートし、映画や舞台で経験を積む。2021年、オーディション番組『THE FIRST』を経て、ダンス&ボーカルグループ「BE:FIRST」のメンバーとしてもデビュー。俳優業と音楽を両立し、2025年2月公開予定の映画『誰よりもつよく抱きしめて』では主演を務めるなど、注目を集めている。

初めて脚本を読んだときの感想は?

映画『誰よりもつよく抱きしめて』は、「愛」をテーマに、人間関係のもどかしさや葛藤を描いたヒューマンストーリー。主人公・良城(よしき)は、強迫性障害による潔癖症を患っていて、自分の過去やエゴと向き合いながら、大切な人たちとの関係を再構築しようと奮闘するんですが、とにかく繊細で不器用な性格なんです。最初にオファーをいただいたときは、自分とは正反対とも言える難しいキャラクターなので「自分がこの役を?!」とびっくりしました。ただ、ちょうど撮影期間、僕自身も色んなことを考えるような時期だったので、そういう意味では自然に役に入り込むことができたし、共感できるところもありました。

主人公の良城を演じる上で準備したことは?

強迫性障害による潔癖症については、監督とも色々話したり、自分でも調べたりしました。自分自身もどちらかというと綺麗好きではあるんですが、撮影期間は自然と潔癖気味になりましたね。ドアノブを触る時は、素手ではなく袖を使ったり、壁とかも触れなくなったり。撮影が終わるとそういうのは自然と抜けていくので、今はそういうことはないですけどね。

自身とかけ離れたキャラクターを演じることについて

自分とかけ離れた役を演じることは楽しいし、やりがいがあります。役に対しては常にフラットでいるべきだと思っていて、ナチュラルに役を落とし込むために自分が持っている感情をどう役に繋いでくか?など、自分と役との距離感を考えて、できるだけシンプルに質高く共鳴し合えるかを考えています。

良城を演じた俳優「三山凌輝」そして、アーティスト「RYOKI」はご自身の中でどう共存していますか?

表裏一体だと思うんです。アーティストRYOKIとしてはステージで「エゴ」を爆発させて魅せるのですが、結局、自分の中に「エゴ」や「芯」がしっかりある人ほど、繊細さを合わせ持っていると思っています。たとえば、自分のマイナスな部分や嫌だと思うこと、変えたいことに気づけるのは、その人が繊細だからこそ。それに気づくからこそ、一度はネガティブに捉えたものをポジティブに変えたいと思ったり、そこでもがきながらも進んでいくんだと思います。そうやって苦しみや壁にぶつかりながらも諦めずに生きていく覚悟が、行動する原動力になっているのだと思います。
今回、自分が演じた「良城」という繊細な性格を持った役も、いろいろ考えた末に自分が表現したもので「僕自身」なんです。表現する力も含めて、自分に無いものは生み出せませんので。

BE:FIRSTが歌う主題歌「誰よりも」の作詞も担当したことについて

SKY-HIさんとの共作で作詞を手掛けました。主題歌を担当することが決まったのは撮影が終わったタイミングで、役を通して実際に見た景色や感じたことを言葉に散りばめることができました。そのため、とても自然に書けたと思います。また、BE:FIRSTとして初めて日本語タイトルの楽曲に挑戦したことにも特別な思いがあります。自分が演じた作品を音楽で表現できるというのは、新しい発見や楽しさがあり、改めて表現することの奥深さを感じました。

内田英治監督の最新作『誰よりもつよく抱きしめて』が、2025年2月7日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほかにて全国公開! 映画『誰よりもつよく抱きしめて』は、感涙必至の究極の純愛小説として話題となった新堂冬樹の同名小説「誰よりもつよく抱きしめて」(新堂冬樹/著、光文社文庫)を映画化したもの。主演はBE:FIRSTメンバーRYOKIとしても活躍中の三山凌輝さん、久保史緒里さん(乃木坂46)。誰もが一度は味わったことがある、愛する人を抱きしめることができない無力さや、愛する人に抱きしめてもらえないもどかしさに、共感し胸を締め付けられる。心に沁みる、かけがえのない一本です。

撮影/booro 取材/沢亜希子

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