山口真由さん(41歳)超エリートからまさかの“落ちこぼれ”に「勉強ができない自分に価値はないと思っていた」

東大法学部を卒業し財務省に入省。弁護士事務所に勤務し、その後ハーバード大学に留学、テレビのコメンテーターとしても活躍。そんな誰もがうらやむキラキラのキャリアの裏で実は大きな挫折を経験していたという山口さんにお話をお聞きしました。

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山口真由さんprofile

1983年生まれ、北海道出身。東京大学に入学し在学中3年生で司法試験に合格。4年生の時には国家公務員1種試験に合格。大学卒業後、2006年財務省に入省。2008年に財務省を退官後は弁護士として大手法律事務所に勤務。その後ハーバード大学ロースクールに留学。2017年ニューヨーク州弁護士登録。2020年東京大学大学院博士課程修了。現在は信州大学特任教授に就任。テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」などコメンテーターとしても活躍。

キラキラなキャリアを築くと思っていた矢先、人生初の“落ちこぼれ”に直面

STORY編集部(以下同)ーー華やかなキャリアを築かれる中で、思いがけない挫折を経験されたと伺いました。

20代の頃は当然このまま自分はキラキラなキャリアでやっていくと思っていました(笑)。子どもの頃から勉強は得意で親や周りの方から褒められることが多く、勉強ができるということが自分の価値を示すものだと思っていました。仕事も当然同じようにできると思っていたのですが、落ちこぼれてしまって。私は記憶するのは得意ですが、同時にいろんなことをするのが苦手なんです。それに気が付かずに当時は苦手なマルチタスクの仕事を選んでいて認めてもらえなかったんです。財務省にいたときはメールを読みながら電話、上司の会話を聞いて次の資料作りをするとか、弁護士事務所で働いたときもM&Aをやっていたので、法律だけじゃなくて税とかビジネスはどうなっているとか、いろいろなことが総合的に絡む分野で…。今思えば自分に向いていない分野の仕事ばかり選んでいました。自分が落ちこぼれたことを認められず誰かに相談することもできなくて、結局辞めてしまいました。

 

 

逃げるように行った留学先で、肩書のない自分を受け入れてもらえたことが“人生の転機”に

ーーその後、ハーバード大学への留学を決意された背景には、どのような思いがあったのでしょうか?

留学するつもりは全然なかったのですが挫折をしてしまって、このキラキラの人生から上手く逃げるのには留学か結婚しかないと思ったんです(笑)。婚約も上手くいかなくて、本当にどうしようと思って逃げるように留学しました。はじめは全部挫折して自分は価値がない人間だと思っていましたし、英語も話せなかったので辛かったですね。自分が喋ってもつまらないだろうと思っていたので、友達と積極的に話すこともなかったのですが、ある時友達があなたと話していると楽しいよと言ってくれて。その一言で肩の力が抜けて、多少英語を間違えても通じればいいかと思えるようになりました。私の肩書がなくても楽しいと認めてくれる人がいるとわかってから、無理に背伸びをしたり、人と自分を比べたり、人を貶めることで自分の価値を高めようとしなくてもいいと気がつきました。

初めは逃げるように行った留学ですが、そこで本当に自分が勉強したいという「家族法」も出会えましたし、一回自分の原点に戻れたので結果的には行ってよかったと思っています。挫折を経験したことも今は自分に対して一定の自信があるから言えるようになりました。私のキャリアは曲がったけれども最終的にはなんとかなっていますし、今の仕事に初めて満足しているから言えるんだと思います。

 

40代になった今、もう一つの“別の軸”をつくっていきたいです

ーー40代で挑戦したいことはありますか?

40代になっても常に少しずつチャレンジしていく生き方がいいと思っています。コメンテーターを始める時もすごく大きなチャレンジだったのですが、自分としては飽きない人生でいいなと思っています。今はテレビのコメンテーターや講演をしたり大学で教えることをメインでやっていますが、もう一つ別の軸を作りたいと思っています。今、「家族法」を研究する時間がなかなかなくて。研究は手間も時間もかけなくてはいけないのですが、日々のコメントの準備に追われてしまっているので、少し時間を取って研究をしたいと思っています。40代は少し無理がきかなくなってきていますけど、最後の踏ん張り時かと思うので、チャレンジ精神を忘れずに過ごしていきたいです。

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撮影/浜村菜月 メイク/杉野かな スタイリスト/ポーランド美香 取材/山崎智子

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