なぜ同じコスメを選んでしまう?「納得できる理由」を美のプロに聞いてみたら…
名品が、時代を超えて愛され続けるのは、きっと美容を愛するひとりひとりの物語があるから。新たなコスメが次々と誕生し、あれこれ試しても、ふとしたきっかけで結局コレに戻ってくる…。そんな、美容賢者の肌も心も摑んで離さない逸品をご紹介します。今回は美容ジャーナリスト・齋藤 薫さんです。
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使い心地、香り、あらゆる悩みに寄り添う効果… 不思議なまでの習慣性で虜に
離れても離れても、必ず戻り、戻るたびに驚きをもたらしてくれる、これほど帰ってきて良かったと思える化粧品はないのではないか。まさしくこれぞ「おかえりコスメ」の象徴!アルビオンのスキコンである。誕生から50年間売れ続けているのも異例だけれど、化粧水としてのどこにもない処方自体がまた異例中の異例。クセになり、やみつきになる、不思議なまでの習慣性で人を虜にするからこそ、超ロングセラーとなったのだ。
まず白濁の、油分を含んだ乳化タイプは、とてもみずみずしいのにコクも感じるという矛盾のテクスチャー。今振り返っても新しい、こんなユニークな処方が50年も前に生まれていたなんて。これはただの化粧水ではない。紛れもなく1つの発明。そしてまた夜明けの森に迷い込んだ時の、透き通るように爽やかで清々しいのに、ちょっと気が遠くなる感覚に似た独特な香りは、没入感あるお手入れ時間を作ってくれるから、文字通りクセになる。香りがちょっと強すぎるのでは?という声もあったりしたが、だからこそクセになるのだ。
出合いは20代半ば、いわゆる“大人のニキビ”ができ始めた頃だった。洗顔などでは解決しない、全く厄介なニキビ。周囲にも同じ悩みをもつ人が多く、そういう意味でもスキコンは既にレジェンドとなっていた。コットンに含ませてローションパックすると、それだけでバランスが整っていくのがわかるよう。つまり根本に届いて、いくつものトラブルを同時にケアできる“効果のオールインワン”的な働きかけは、肌あれ、透明感、ハリ、潤い、毛穴……ここにこう効くと決められない。むしろその肌の弱いところに届く頼もしすぎる逸品なのだ。イボにもいいヨクイニン=ハトムギであるのを実感させられた元祖ハトムギ水。だからこそ帰ってくるたび、やっぱりすごいと感動する。こんなに清々しくて、こんなに濃密で、こんなに有り難い化粧水はやっぱりないと。仕事柄いくら新製品に心奪われても、結局いつも白濁と森の香りへの懐かしさが、抑えきれなくなる。きっとこれからもずっと、離れても離れても必ず戻っていく、運命のおかえりコスメであり続けるのだろう。
初代が誕生した1974年から今に至るまで、驚異的な人気を誇るベストセラー化粧水。アイテムの象徴でもある濃縮ハトムギエキスに加え、ハトムギオイルを新配合。肌質、年齢を問わずあらゆる肌に寄り添い、肌の調子を健やかに整えます。薬用スキンコンディショナー エッセンシャル N[医薬部外品]165ml ¥5,500(アルビオン)

数多くのメディアでの執筆をはじめ、化粧品の開発・アドバイザーまで幅広く活躍。化粧品への深い愛と知性に溢れた言葉の数々で、圧倒的な支持を集め続ける日本美容界のレジェンド。
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2025年『美ST』6月号掲載
撮影/小池紀行(CASK)