【皮膚科医が徹底解説】いまさら聞けない「レチノール」の疑問。何が良くて、何がダメ?
ハリや弾力アップだけでなく、シミ・くすみ・毛穴までケアできるレチノール。その効果の高さから人気の成分ですが、「A反応って?」「敏感肌でも使える?」など疑問も多いはず。今こそ正しい知識で、レチノールを上手に使いこなしましょう。
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「速攻でハリ出し」なら、レチノール一択
コラーゲンやエラスチンを叱咤激励するレチノールは「ストイックな親方的存在」
もともと肌に存在するレチノールはビタミンAの一種。美ST世代が遅れがちな肌のターンオーバーを整える役割を持ち、コラーゲンとエラスチンに指示を出して肌の屋台骨を作ってハリをもたらしてくれます。
さらにヒアルロン酸に応援を頼んでみんなが働きやすい環境を整備してくれる、まるで親方のような存在。その一方で熱や光、酸素に弱くデリケートな側面も。さらに効果は高いもののパワフルすぎて人によっては赤みやヒリつきが出てしまうことも。
正しく使うための【Q&A】
Q1.「A反応」って何?どう気をつければいい?
▶︎A.赤み、皮むけなどの一時的な反応。あまりにひどいときは医師に相談して!
美肌のためにはA反応が必須と思っている人もいますがそれは間違い。A反応は炎症なので間隔を空けたり上手に使用してできるだけA反応を起こさないように使いましょう。我慢せず辛い場合は病院へ。
Q2.敏感肌でもレチノールは使っていいの?
▶︎A.使ってOK。マイルドなレチノール誘導体やバクチオールもおすすめ。
刺激が心配な人は、レチノールを安定化させたレチノール誘導体や、レチノールに似た効果がありながら刺激の少ない「次世代レチノール」とも呼ばれるバクチオールを使ったコスメをまずは試してみて。
\ピックアップアイテム/
左:【N organic 】Vie リンクルパックエッセンス
自然由来成分バクチオールを高濃度配合。目元や口元など敏感な部分にも安心して使用可能。15g¥9,240/シロク<公式サイトをチェック>
右:【mgb skin】バクビタエッセンス
バクチオール×ビタミンC誘導体のコンボでハリも透明感も目指せる美容液。30ml¥5,940/ダイヤコーポレーション<公式サイトをチェック>
Q3.レチノールは夜しか使っちゃだめ?
▶︎A.製品によっては朝使えるものもあります!
レチノールは紫外線に触れると効果が弱くなってしまうため夜の使用が推奨されますが、日光にあたっても肌が荒れるなどの害があるわけではありません。朝使用がOKの製品もあるので上手にチョイスして。
\ピックアップアイテム/
【エリクシール】レチノパワー リンクルクリーム ba S
純粋レチノールに加えハリとうるおいを与える独自機能成分コラジェネシス®配合の美容液。朝の使用もおすすめ。[医薬部外品]15g¥6,600〈編集部調べ〉/エリクシール<公式サイトをチェック>
Q4.肌が慣れてきたら濃度や使用頻度を上げてもいい?
▶︎A.OKですが、たくさん使えばいいというものでもありません。
レチノールへの反応は個人差が大きいので、自分にあった濃度で続けることが大切です。高濃度であればいいというわけではありません。濃度を上げる際は医師の指導のうえ行ってください。
\ピックアップアイテム/
【エンビロン】C−クエンスセラム1・2・3・4プラス
肌のコンディションにあわせてビタミンA濃度を4段階でステップアップできる美容液。セラム 1¥18,040・セラム2¥20,350・セラム3¥22,770・セラム4プラス¥26,400各35ml /エンビロン(プロティア・ジャパン)
Q5.一緒に使わないほうがいい成分はある?
▶︎A.刺激が強いものと使うと炎症を起こすことも。
レチノールは刺激の強い成分なので、同様に刺激の強いビタミンCなどの成分は相性があまりよくありませんが、最近ではレチノールにビタミンCを配合した商品も開発されています。
\ピックアップアイテム/
左:【ランコム】レネルジー CRXトリプルセラム RT
レチノール・ビタミンC・ペプチドの3つのパワーがこれ1本で。使用直前にカクテルする構造のボトルが秀逸。50ml ¥27,830/ランコム
右:【ドクターケイ】ABC-Gリペアセラム
ビタミンA(レチノール)・B・C・Eのカクテルビタミン処方の美容液。ふっくら肌へ導く。25ml ¥8,250/ドクターケイ
Q6.レチノールは目元や口元に塗ったらダメ?
▶︎A.様子を見ながら塗ってもOK。
肌が薄い目元や口元は刺激に弱い部分ではありますが、エイジングが出やすくレチノールが必要な部位でもありますよね。様子を見ながら低濃度から使ってみましょう。
解説してくれたのは…
美容皮膚科医・MOMO CLINIC院長
愛知医科大学卒業。2025年4月にMOMO CLINICを開院。一般皮ふ科・美容皮ふ科の両分野で豊富な経験が。わかりやすい解説と親しみやすい人柄で大人気のドクター。
本記事は、美ST編集部が取材・編集しました。「美ST」は16年以上にわたり、40代&50代女性の美容とライフスタイルを追求してきた月刊美容誌です。
『美ST』2025年11月号掲載
イラスト/いちほ 取材/棚田トモコ 再構成/Bravoworks,Inc.
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