国仲涼子さん(46)「仕事と育児の両立は無理!レトルトでもピザでも頼っていいと思うんです」【ドラマ『終幕のロンド』インタビュー】
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2001年の朝ドラ『ちゅらさん』でヒロインを務め、一躍国民的女優となった国仲涼子さん。昨年は大河ドラマ『光る君へ』で主人公・まひろの母親役を演じ、改めて注目を集めました。今回は、国仲さんが出演する秋のドラマ『終幕のロンド-もう二度と、会えないあなたに-』の話題から、二児のママとして奮闘するプライベートまで、語っていただきました。
Profile
1979年生まれ。沖縄県出身。地元でスカウトされ99年に女優デビュー。人気シリーズとなった01年のNHK連続テレビ小説「ちゅらさん」でヒロインを務め、ゴールデン・アロー賞、エランドール賞などの各新人賞を受賞。主な出演作にドラマ『結婚できない男』(06年)、NHK大河ドラマ『光る君へ』(24年)、映画『366日』(25年)などがある。プライベートでは現在2児の母。
子どもたちが「読んで」と言えば、疲れていても何冊も絵本を読んだ
――ドラマ『終幕のロンド-もう二度と、会えないあなたに-』では、絵本作家の編集者・静音の役を演じます。プライベートでもお子さんと絵本を楽しまれたりしますか?
静音が働いている編集室は絵本に囲まれています。彼女は絵本の編集者として登場しますが、本当にそれだけなのか?と思わせる怪しさが見え隠れするキーパーソン。ある目的や想いがあって存在しているので、そんな部分にも注目して見ていただきたいです。
私自身は子どもがいることで、絵本が身近なものになりました。子どもたちはもう4年生と2年生なので、最近は「本を読んで」と言われる機会も少なくなりましたが、小さい頃は、寝る前に本当にたくさん読み聞かせをしていました。私が子どもの時も、母が絵本を読んでくれたのがすごく嬉しくて。寝る前のわずかな時間に、ちょっと違う世界に行けることが好きだったんです。だから、私も子どもが「読んで」と言ったら、絶対応えようと決めていました。疲れていてつらい時もあったのですが「読みたくない」とは言いたくなかったので、頑張っていましたね。
「これはダメなんじゃないか」ってことをちょっと許すだけで自分の時間ができる
――俳優でありママである国仲さんですが、お仕事と育児の両立のために心がけていることや、コツはありますか?
仕事と育児の両立は…無理です!断言します。子どもが小さい頃は、レトルトをあげることさえ「大丈夫かな?」とすごく気にしていたのですが、大丈夫です。元気に育ちます。自分の中での「これはダメなんじゃないかな」ということを、ちょっと広げるだけで、自分に時間ができるとわかったんです。だから「もう今日はごめん。出前のピザね」という日もあります。子どもは子どもで、それがすごく楽しそうです。
私は料理が得意な方ではないし、サッと何か作るようなタイプじゃないんです。それなのに、頑張って作った料理を「今日はこれ食べたくなかった」とか「学校で今日食べた」なんて言われると、すごくイラっとします(笑)。だったらピザを頼んで、みんなで「おいしいね」と食べたほうがハッピーになるなと。家族みんなの平和のためにも、いいと思っています。
子どもに怒っても、帰りが遅くなっても、大事なところを押さえれば大丈夫
――イライラした時、国仲さんはどうするのですか ?
もう怒鳴りますよ!「じゃあお母さんも食べたくない!」って。私も我慢ができないので、言いたいことは言っちゃいます。でも、怒っても引きずらないのですぐに「ピザ頼んでいい?」「明日の朝、何食べたい?」と、切り替えますね。
――仕事をしていたら、お子さんを預ける日もあると思うのですが、お仕事で帰りが遅くなったりする時もありますか?
あります。うちの子たちの場合は一緒に寝室に入って、電気を消すと「今日学校でこんなことがあってさ」と話し始めるんです。この時間って結構大事だなと思って。寝る前は子どもとちゃんと話す時間にしています。そんなふうに一日の最後に、寝る前の時間だけは会話するとか、そういう大事なところだけ押さえていられれば、帰りが遅くなっても時にはいいと思います。
20代の私には「もっと働きなさい」30代の私には「苦手なこともやってみて」と言いたい
――結婚、出産、育児を経験され、お仕事に戻られました。20代、30代だった国仲さんに、もし声をかけられるとしたら、何を言いたいですか?
20代なら「もっともっと忙しく働きなさい」って言いたいですね。この仕事って、現場ごとに新たな出会いがあります。その方々から色々と教えていただき、学ばせていただいたのが20代でした。だから、よりたくさんの現場を経験した方がいいよ、という意味で、機会さえあれば、もっと働きなさいって言いたい。
30代は、つらい思いをもっといっぱいしても良かったなって思いますね。自分に何が足りないのかを、もっと考えた方がいいよって言いたいです。私に足りなかったと思うのは「挑戦」。嫌いなものはやらないとか、苦手なことは「そういうのは無理です」とすぐ断ってしまっていたので、もうちょっとやってみてもよかったんじゃないかなと。
――嫌いなことや苦手なことに、今はどんなふうに向き合っていますか?
どこに行ってもきっと一番悩むのが、人間関係だと思うんです。苦手な人に出会うこともありますよね。そこで相手を変えようとしてもダメで、自分が変わると、相手の態度も変わってくる。それでも変わらなかったら「自分の人生においてご縁のない人なのかな」と離れます。向こうから離れていくのも、全然いいし、追いかけなくてもいい。だから今、自分の身近にいる人は、これからの私の人生にとって欠かせない大事な人です。
実際に苦手な人に対してどう変わるかは、私の弟の話がヒントになりました。「気が合わないと思った職場の人 1人ずつと飲みに行ったら、意外な一面がそれぞれ見えてきて、実はこんなふうに思ってるからそんな態度なんだ、とわかった」と聞いて、すごくいいなと感じて。ちょっと嫌いな人に、一歩近づいてみるのは意外とありなんじゃないかなと。相手を変えようとしても絶対通用しないので、自分が変わった方が楽です。
私には私の、子どもには子どもの人生があると切り離している途中
――今回のドラマは遺品整理がテーマです。作品をきっかけに、ご自身はこうしたいと思ったことはありますか?
この年になると、親戚の遺品整理に関わることもあって、残された側のやることがすごくあることを知りました。 私の時は、身の回りのことは全部書き留めて、物を少なくしようと思いましたね。自分の子どもたちには迷惑がかからないように、シンプルに必要な物だけおいて。先になるとは思いますが、残された人たちのことも考えようと、あらためて感じました。
――人生について考えさせられる作品になりそうですが、今後の人生について、こんなふうに生きていきたいとあらためて思ったことはありますか?
今までは子どもも小さく子ども中心の生活だったのですが、だいぶ手が離れてきて、私も少しずつ仕事に復帰したいなって思うようになりました。
「私には私の仕事があって、子どもにとっては学校が仕事」と切り離している途中かな。いつまでも「私が全部やってあげる」では、お互いが離れられないし、それぞれの人生をちゃんと考えてねと、子どもたちにも言っています。少しずつ、私が子ども離れしていく時なのかなと感じていますね。
Information
月10ドラマ『終幕のロンド-もう二度と、会えないあなたに-』
毎週月曜22時~、フジテレビ系にて放映中。男手一つで息子を育てるシングルファザーの遺品整理人を草彅剛さんが演じる、心温まるヒューマンストーリー。国仲涼子さんが扮するのは、絵本作家であるヒロインの担当編集者でありながら、一体何者なのか?と思わせるミステリアスな女性。サスペンスやラブストーリーの要素も楽しめる、この秋必見のドラマ。出演:草彅剛、中村ゆり、八木莉可子、塩野瑛久、風吹ジュンほか
シャツ¥80,300(DAWEI/メゾン・ディセット) パンプス¥113,300(セルジオ ロッシ/セルジオ ロッシ ジャパン カスタマーサービス) ピアス¥11,800 リング(左手)(2連セットで)¥21,780リング(右手)¥8,800(以上ズットホリック)パンツ(スタイリスト私物)
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撮影/You Ishii スタイリング/仮屋薗寛子 ヘアメーク/高梨祐子 取材/加藤みれい 編集/越知恭子