【井川遥さん】モデルから俳優業へ飛び込み不安と緊張が続いた日々「今日まで続けてこれたのは…」

公開前から注目を集めている映画『平場の月』では儚く美しく、そしてリアルな大人の恋を表現している井川遥さん。どんな困難とも実直に向き合い、スモールステップを積み重ね続けたからこそ辿り着けた確かなる現在地。自身のキャリアを振り返りつつ、自分なりの幸せの価値観や50代を見据えたキャリアとプライベートの展望を語ってくれました(後編は後日配信)。

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試行錯誤のなかで見つけた小さな発見の積み重ねが今に繫がっている

ファッションが好きで雑誌が好き、そんな気持ちでモデルの世界に飛び込んだ20代前半。そこから映画、ドラマ、舞台へと活動の場が広がっていきました。その頃は、急な大きな変化に戸惑いながらも、毎日が挑戦。緊張の連続でした。できないもどかしさや、迷惑をかけてしまうことがいたたまれなくて、いつも不安でいっぱい。とにかくできないなりに全力でやるしかない、と自分を奮い立たせていたんです。芝居のレッスンに通ったり、自分でもクセを分析して改善する作業を続けて、小さな発見を日々、積み上げているような感じでした。

その頃に立っていた舞台が大きな転機になりました。舞台は稽古期間があって本番もひと月近くあり、自分に落とし込む時間を持つことができましたし、色々と試せる場でもありました。自主稽古をしていると、共演している俳優さんたちが早く来てくださって色々とアプローチの仕方を教えてくださったんです。チームとして作品をつくっていく楽しさも知り、なんとか乗り越えることができて……。それからは年に一度は必ず舞台に立つことで、自分を見つめる機会を持つようにしていました。あの時間があったから、今日まで続けてこられたんだとつくづく思います。

がむしゃらだった20代、感謝の気持ちを抱いた30代、 視野が広がって考え方がシンプルになった40代

仕事に追われた20代を経て、人生の新しいフェーズ「子育て期」が始まった30代。家庭という基盤が安心感をもたらしてくれました。その後はふたりの子育てに奔走する日々。生活がさま変わりしいつも忙しなく、毎日が駆け足で過ぎていきました。仕事は家庭を第一に考えていたので諦めなければならないこともあったけれど、だからこそ、仕事の張り合いやありがたみをより実感できるようになって。そして40代は視野が広がると同時に、自分が大切にしたいこともはっきりしてきて、もっとよいものってなんだろう? と欲が出てきたっていうところもあります。

STORY世代にこそ観てほしい!映画『平場の月』

朝倉かすみのベストセラー小説を原作に、堺雅人と井川遥が共演。時を経て再会した初恋が、時を越えて静かに実りゆく。切なくリアルな大人のラブストーリー。主題歌は星野源「いきどまり」。2025年11月14日(金)より全国東宝系にて公開。

Haruka Igawa

1976年6月29日生まれ、東京都出身。女優として映画やドラマに多数出演。雑誌「VERY」のカバーモデルとしてそのファッションやライフスタイルが同世代の女性から圧倒的支持を得た。今秋は公開を控える『平場の月』のほか、数々の映画に出演中。

シャツ¥203,500 スカート¥913,000シングルピアス各¥770,000※すべて予定価格 ネックレス¥2,530,000 バングル¥5,830,000※ともにオーダー予定価格 靴/参考商品(すべてプラダ/プラダ クライアントサービス)

撮影/鏑木 穣(SIGNO)ヘア・メーク/佐々木貞江 スタイリスト /青木千加子 取材/西道倫子

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