ひとりが怖い、グイグイ来る人に困ってる…【ジェーン・スー】さんに読者が相談!
美ST誌面でも大人気コラム「大きく吐いてから吸って」を連載中のコラムニスト、ジェーン・スーさん。コラムやラジオ番組で繰り出される愛と温かみのある言葉の数々は、同世代女性をはじめ幅広い支持を獲得し続けています。今回美STオンラインでは公式インスタグラムでジェーン・スーさんへの質問を大募集! 真摯に回答いただきました!
◆あわせて読みたい
▶【ジェーン・スー】さん52歳、50代になったからこその「着慣れたパジャマのように心地良い関係」とは
《Profile》
1973年、東京生まれ。コラムニスト、ラジオパーソナリティ。TBSラジオ「ジェーン・スー生活は踊る」、ポッドキャスト番組「ジェーン・スーと堀井美香の『OVER THE SUN』」のMCを務める。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』(幻冬舎文庫)で第31回講談社エッセイ賞を受賞。著書に『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』(ポプラ文庫)、『女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。』(文春文庫)、『きれいになりたい気がしてきた』(光文社)など多数。美STで大好評連載中のコラム「大きく吐いてから吸って」が1冊の本となり、『ねえ、ろうそく多すぎて誕生日ケーキ燃えてるんだけど』(光文社)として11/17に発売決定!
質問1:おひとり様が怖いです! おひとり様でいることの心構えはなんですか?
ジェーンさん:これは質問者の方の年齢によって回答が変わってくるかなぁ、と思います。ひとまず美ST世代である40代50代であると仮定しますね。40代50代でシングルなら、いままでにさまざまな選択があった末のシングルである可能性もあると思うんです。裏を返せば、さほど後悔はないんじゃないかな、とも。もしかすると、いまになって周りの価値観に則っておひとり様は「怖い、寂しい」と感じていらっしゃるのかもしれませんが、それに流されるのではなく、改めて「自分が本当に求めているものはなにか」を明確にすることが重要ではないでしょうか。それがハッキリすれば、あとは前進あるのみ! そこに辿り着くにはどうしたら良いのかも、選択肢も、調べればいくらでも出てくるはずです。不安があるなら、それについて知らないことへの不安かも? 調べ、リサーチを重ねることで解消します。「わからない」で終わらせてしまうのは、自分自身をサボること。自分とちゃんと向き合うことが心構えです。
質問2:人との距離感をわかっていない人への対処法は? 自分はある程度距離を置きたいのに、グイグイ来られて困っています。どうしたら良いでしょうか?
ジェーンさん:たまにいますよね(笑)。大事なことは、無理にわかってもらおうとしないことではないでしょうか。グイグイくる人って、言葉を尽くしても伝わらないことがある。煙に巻くと言いますか、プライベートなことを根堀り葉堀り聞かれても、失礼のない範囲で具体的なことは何も答えないという姿勢が重要です。特に仲良くなりたいわけでもないのに「ごはんに行きましょう」と誘われたら、「いいですね!」と返しつつスケジュールは決めない。「いつにしますか?」と訊かれたらしれっと既読スルー。上手くかわしていく。それでいきましょう! 「付き合いが悪い人」と思われるくらいでちょうどです。
質問3:太っている自分がどうしても好きになれないのに痩せることもできません。どうしたら良いでしょうか?
ジェーンさん:太っていることに自己嫌悪を抱く気持ちは私にも痛いほどよく分かりますが、もしご病気など、何らかの理由で痩せることができないという事情でないなら、頑張って痩せてみるしかないかも。年齢を重ねて代謝は悪くなろうとも、摂取カロリーより消費カロリーが多ければ痩せるわけですし。こればかりは「はい、そうですね」とはいかないものですよね。というのも、問題は痩せられないことではなく、おそらく「頑張れない自分」が許せないことだと思うのです。一度でも頑張れたという実感を持てたら、自分に対する要求も減っていくはずです。例えば太っている友人に対して「あなたは太ってるからダメ」とは言いませんよね? 友人に言わないことは、自分にも言わないほうが賢明です。いまのままだと「勉強したくないけど良い大学に行きたい」と言ってるのと一緒になっちゃう。単に激やせしたいという欲望ならば危険ですが、もう少し自分を好きになりたいという理由ならば、気張らず頑張ってみてはいかがでしょうか?
質問4:今の一番の楽しみは何ですか?
ジェーンさん:プロレス観戦!
質問5:40代女性です。不妊治療が成功せず、子供のいない人生をどうこれから生きるべきでしょうか。悩んでいます。
ジェーンさん:まずは自分自身に対して、「大変だったね、よく頑張ったね」と言ってあげて欲しい。もし友人に同じ境遇の方がいたとして、その人にかけるような優しい言葉を自分にもかけてあげて欲しいです。その後は少しずつ少しずつ、新しい未来を前に進んで欲しいと思います。「子供がいない人生」は、自分で選んだものではないかもしれないけれど、子供がいない人生からこそできることっていっぱいあります。最初のうちはそういうものは目に入らないかもしれないけれど、時間が経つことで目に止まるようになっていくはず。シビアかもしれませんが、その先の自分の人生を幸せにできるのは自分だけです。人生は選択の連続です。自分だけの「正解」が見つかるよう、心から祈っています。
質問6:相手への気遣いが重くならない、柔らかい話し方のコツを教えてください。
ジェーンさん:相手が感じていること、相手が欲しいものを勝手に決めつけないことです。こと恋愛に多いことですが、「相手のため」は大体において「私はこうしたほうがいいと思う」というエゴ。自己満足のために暴走気味になり、それで大失敗をした経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。もちろん私もその1人です(笑)。全方位で人付き合いの上手い人は確かに存在しますが、あれは才能に他なりません。そこを目指す必要はないんです。困っているように見える相手の本当の気持ちがわからなければ、お茶に誘って話を聞いてあげるくらいで良いと思います。話すのではなく、聴く側に回るのです。
美STの大好評連載が1冊に!
《新著情報》
書名:『ねえ、ろうそく多すぎて誕生日ケーキ燃えてるんだけど』
著者:ジェーン・スー
本体価格:1,600円 税込価格:1,760円
光文社・刊
発売日:2025年11月17日(月)
https://www.amazon.co.jp/dp/4334108075
「加齢も見た目も思ってるほど悪くない」。
自己受容のヒント満載なエッセイ。心の中や世の中に対するもやもやを言語化し多くの支持を集める著者が、「自分らしく生きること、自分を愛して生きること」の一環として美容やライフスタイルを綴ります。誰にでも起こる心身の不具合やエイジズムを乗りこなすために、自分の手で自分が気に入る生き方をどう求める? 視界がパッと晴れてくる爽快感と、一歩踏み出す勇気が得られます。美容月刊誌『美ST』の連載をまとめた第2弾。
下北沢 本屋B&Bでジェーン・スーさん×瀬戸麻実さんのトークイベントを開催!
『ねえ、ろうそく多すぎて誕生日ケーキ燃えてるんだけど』刊行記念トークイベント「思ってたのとちがうけれど、これはこれで楽しい」
開催日時:2025年11月23日(日・祝)19:00~21:00
会場:本屋B&B(東京都世田谷区代田2-36-15 BONUS TRACK 2F)
※イベントの詳細は以下よりご確認ください(来店参加は完売しました・【配信参加】【サイン入り書籍つき配信参加】あります)
https://bb251123a.peatix.com/
《衣装クレジット》
カーディガン¥51,700〈ソブ〉シャツ¥35,200〈ダブルスタンダードクロージング〉(ともにフィルム)パンツ¥15,400(ノーク)ピアス¥27,500リング¥57,200リング¥81,400(すべてアガット)バングル¥33,000(ヴァンドームブティック/ヴァンドームブティック 大丸東京店)ローファー¥27,940(ランバン オン ブルー/モーダ・クレア)ソックスご本人私物
アガット 0800-500-5000
ヴァンドームブティック 大丸東京店 03-6206-3688
ノーク 03-3669-5205
フィルム 03-5413-4141
モーダ・クレア 03-3875-2772
撮影/はぎひさこ ヘア·メーク/藤原リカ(スリーピース) スタイリスト/近藤和貴子 取材/キッカワ皆樹 編集/矢實佑理
◆あわせて読みたい