離婚から5年、モデル高垣麗子さんが今語る「大人の恋愛」

カバーモデルにいったん区切りをつけ、新たなステージへと舵を切った高垣さん。シングルマザーとしてふんばり、子育ても仕事もいつも全力投球。読者から見た高垣さんは、いつもキラキラ、私たちの目指す存在です。だからこそ、これから始まる連載は、いい意味で皆を裏切るような本当の彼女、リアルで私たちと同じ目線の女性がそこにいるような連載をしてみようと思いました。今回のテーマは今までとこれからの「大人の恋愛」について――。

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今では当たり前だとわかるのだけど…

「男らしい印象でも中身は違う」

◇ 昔は本当に単純。男らしい人が好きで、引っ張ってもらいたいという気持ちが強かった

──昔はどんな人が好きでしたか?

「筋肉があるとか、ぐいっと引っ張ってくれるとか、わかりやすい男らしさに惹かれていたかもしれません」

──それは見た目というだけでなく、人柄も含めてですよね?

「そうですね。男らしいという印象みたいなものですね。私自身は蓋を開けると男っぽい方だとよく言われるのですが、だからこそ、そんな私でも甘えられたり頼ったりできる人がいいなと思って男らしい印象の人に惹かれていた気がします。でも、男らしい印象の人でも実は繊細だったり小心だったりして。今思えばそんなこと当たり前なんですよ。今はわかる(笑)。でも若い頃はそういうギャップによって、ぶつかったりしてうまくいかないこともありました」

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◇ 求められていることに応えたいと勝手に思い、疲れてしまっていた

──過去は〝寄り添う〟ということの意味が、今とは少し違ったのかもしれないですね。

「そうだと思います。合わせないといけないと思い込んでいた部分がありました。その当時は、もちろん無理しているという自覚さえなかったんです。けれど、伸び伸びと自分らしく向き合っていたかというと、今思えばそうじゃなかったと思います」

──好きだからこそ相手に合わせてしまう。そうすると疲れたりぶつかったりして上手くいかなくなっていく?

「好きだから合わせることが苦だったわけではないんです。自覚もなかったわけですから。でもやっぱり無理はしているんだから、上手くいかなくはなっていきますよね」

──合わせてしまうというより、求められていることに応えたいという愛情表現だったとも言えますよね。

「確かにそう。モデルという仕事も“いかに求められていることに応えるか”。職業的にも性質的にもそういう部分があるから、自分で勝手に疲れてしまったりしていたのだと思います。あれ? 今思い返したら職業病でもあったのかな?(笑)」

──今はだいぶ変わったのでは?

「そうですね。母親になって特に思うのは、そういう弱さやダメな部分は自分を含め誰にでもあって、それを受け入れてあげなければいけない時もあるという感情を知りました。自分も受け入れてもらいたいですし。そういう部分では今の自分は昔とは違う気がしますし、次は無理や我慢をせずに寄り添えるんじゃないかなと思ってます。妄想ですけど(笑)」

──昔から今、自分自身が少しずつ変わっていく中で、恋愛において絶対譲れない部分はありますか?

「人として尊敬できる部分がある人。そして好きなものや瞬間を分かち合える人。それは昔からずっと変わらないですね。昔の自分も踏まえて、誰にでも弱い部分と強い部分があることをお互い理解しながら精神的な面でも支え合っていける関係性を築いていけたらいいなと思います」

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「恋愛」って何だろうって感じ(笑)

離婚してから5年。 子育てに仕事に精一杯で…

◇ 離婚で臆病になり、母親でもあり、恋愛迷子は増すばかり…

──離婚してから、誰かパートナーが欲しいとは思っていましたか?

「それが全然……。完全に恋愛迷子感がありますね(笑)。そんな私を見かねた友人が紹介してくれたこともありますが、何の進展もなくて。自分自身が欲しいと思ってないのだから進まないんです。2度離婚すると、恋愛への自信も失いますし臆病になってしまった部分もあると思います」

──何も起こらないのは、今、母親であるということも影響していますか?

「影響あると思います。今は子育ての時間以外はほぼ仕事。寝る前とお迎え前に少しだけ一人時間を持てているという毎日です。けれど私は一人の時間が絶対に必要なので、その時間を削って誰かのために使うということはとても大きな決断なんです」

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撮影/前 康輔 モデル/高垣麗子 ヘア・メーク/今関梨華 スタイリスト/竹村はま子 取材/柿本真希 ※情報は2023年12号掲載時のものです。

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