夫と寝たい40代女性は何割?【専門家がデータで解説】

「睡眠離婚」のメリットは?――専門家お二人に聞きました。

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ライフステージに合わせた寝室の変化が夫婦の関係を安定させます

積水ハウス住生活研究所 ライフリサーチグループ リーダー近藤雅之さん:理学博士・一級建築士。生理学と建築の複合的な視点で、健やかな暮らし・住まいを提案する。

今までの住宅は「主寝室」をつくることで、一度家を建てるとその空間の意味に縛られた暮らしを続けていかなければいけないという固定観念がありました。しかし実際は結婚生活が長くなることで夫婦の距離感も変わってきます。それに合わせて寝室も変化していくことが望まれます。例えば、ひとつの寝室も、いずれ仕切りを入れて2つに分けるといったフレキシブルな対応をすることで、夫婦それぞれが自分のペースで過ごしながら良好な関係を保つ場合もあるでしょう。住み慣れた家の中で寝室を見直すことだってできるのです。

*「睡眠・寝室調査」(積水ハウス 住生活研究所、2022年)より抜粋

20代に比べると「夫と一緒に寝たい」という女性は40代で半減し、逆に「ひとりで寝たい」が3倍になります。30代と40代で両者の数字が急激に変わるというのも、夫婦関係の新たなステージを示している?

快眠のためだけではなく、自分の部屋で自分が好きなことを楽しめます

東京ガス㈱ 都市生活研究所 研究員 笹岡恵梨さん:2020年度より同研究所に所属。都市生活者の生活実態と意識に関する研究調査に携わっている。

ただ眠るだけの場所ではなく、寝室をストレス解消のために利用している人が増えています。こうした「ひとり志向」はコロナ禍でさらに加速しました。寝室は、就寝するまでの時間に、ひとりで静かに読書や趣味などを楽しむための個室。自分だけのスペースや個室を求めているというのも夫婦別寝室ニーズが増えている理由のひとつだと考えられます。別寝室には快適な睡眠だけではなく、夫婦それぞれが自分ひとりの時間を大事にし、充実した時間を過ごすことができるというメリットがあるのです。

*「今後の寝室空間予測-夫婦別室就寝について-」(東京ガス都市生活研究所、2008年4月発行)より抜粋

男性よりも女性のほうが、夫婦別寝室の良さをはっきりと感じる傾向があるようです。男性の「そう思う」が少ないのは、夫たちは寂しがり屋だから?

*「今後の寝室空間予測-夫婦別室就寝について-」(東京ガス都市生活研究所、2008年4月発行)より抜粋

男女の差が2倍近く出た回答項目もあり、別室にすることで女性の不満はかなり解消されていることがわかります。それだけ妻は我慢してきたということなのかも。

撮影/沼尾翔平 取材/小出真梨子 デザイン/秋穂佳野 ※情報は2024年1号掲載時のものです。

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