【石原さとみさん】幅広い層から支持されている石原さんにとっての〝ウェルビーイング〟【スペシャルインタビュー】
4月9日(火)スタートの主演ドラマ『Destiny』(テレビ朝日系・火曜21時)で初の検事役に挑む石原さとみさん。CLASSY.ONLINEで2回に渡ってお届けしているインタビューの後編では、長年にわたり幅広い層から大きな支持を集めている石原さんが実践している〝ウェルビーイングなこと〟について話を伺いました。
――4月9日(火)スタートの連続ドラマ『Destiny』は〝20 年の時をかけたサスペンス&ラブストーリー〟。石原さんが20年前の自分に声をかけるとしたら、どんな言葉をかけますか?
15歳でスカウトキャラバンを受けたタイミングですね。今年21周年なので。「たぶんこの先悩むけど、意外といい人生だよ」って(笑)。「よくぞ、頑張って行動してくれた」って言うかな(笑)。きっかけはスカウトでしたが母親は反対してたんです。諦めさせるためにオーディション受けさせたのにグランプリ取ってどうしようって感じでしたけど、それから次から次へと仕事があったので。
――では「20年後はこんなふうに過ごしていたい、こんな自分でいたい」という理想像はありますか?
57歳ですね。子供も育ってますね。何人産んでるかわからないですけど、もう大人になってきてるので、たぶん楽になってるでしょう(笑)。いろんな心配はあるでしょうけど。そうしたらたぶん自分の好きなことをやろうって思うかも。やりたいこといっぱいありますし行きたい所もあるけど、環境が変わって今はあえてそれを選択していないので。子供が大きくなったら夫婦でできること、いっぱいあるかな。家族や親戚みんなでできることもいっぱいあるかな。なんか楽しくなってそう。「こっからどうしていく?」って思ってそうですね。(仕事では)お母さん役やおばあちゃん役に挑戦できていたらいいなとは思いますね。お母さん役やりたいですね。いろんな幅が出ていろいろ状況も変わってくると思うし。日本に住んでるかもわからないですし、どんな友達がいるかもわからないけど、その先の20年の人生も楽しくなるようにその時を頑張って楽しめていればいいですね。
――CLASSY.では〝ウェルビーイング〟なライフスタイルを発信していますが、石原さんが考え方や生き方などで実践している〝ウェルビーイングなこと〟はありますか?
この間、ドラマ『アンナチュラル』でもご一緒した井浦 新さんがご夫婦でプロダクトしている、サステナブルコスメブランドのKruhi(クルヒ)の発表会イベントに行ったんですよ。私、友だちなのでプライベートで遊びに行ったんですね。その日はnahrin(ナリン)っていうスイスのナチュラルコスメブランドとコラボした発表会で、トークショーも聞いていたんですが、〝良いもの〟っていうのは難しいけれど〝悪くないもの〟を使えてるって、子どもにとっても自分自身にとっても、とても大切だなと思ったんですよね。それを選べている、使っているっていうことが子どもにとっても家族にとっても誇れることだなと思って。そういう出会いを新さんと奥様にいただけてよかったなと思いました。すごく時短になるのも助かってるんです。お風呂で子どもがバタバタしてるなか、シャンプー後にトリートメントする時間がなくてもいいからめっちゃ楽だし乾かした後でも潤うし、子供が舐めてもチューされても大丈夫だし、すごくありがたいんです。
――健康や体力づくりなどのために意識していること、実践していることはありますか?
体力に関しては…家族が助けてくれるにせよ、私がダウンしたらいろいろ回らなくなってくるので…あ、でも回るか。意外と回るんですよね(笑)。まあでも倒れないようにしようという努力という意味では、限界が来る前に整体に行こうって思うんですが、限界がきてから気づくんですよね(苦笑)。今作の撮影中も「タフだな、自分。気力だけでやってるな」って思いました。
――食生活の面ではいかがですか?
子どもが生まれてからは、塩分量とか食べられるものも食べさせたいものも限られるから、子どもの食事を自分で作ってると、自分自身もナチュラルなものを選ぶようになりましたね。もちろんレトルトにも頼ってますけど。子どもには土いじりもさせたいから、たとえば人参も切られた状態だけじゃなく現物というか土から出た後の状態をよく見せてます。本当は土から掘り出すのがいちばんなんですけどね。触ってもいい状態の土がついたものを触らせるのは結構難しいんですが、なるべくそういうものを選ぶようにしてます。もちろんそれだけじゃ回らないので、宅配のミールキットにもめちゃめちゃお世話になってますよ。ただ、原型があるもので誰がどういうふうに作って、どんな形でどんな匂いがしてどんな手触りでどんな食感なのか、わかるような教育はしていきたいなと思ってます。
――ご自身が今いちばん意識していることは? いつも変わらず美しい石原さんですが、美容に関してはいかがでしょう?
正直言うと、今まで美に対して頑張ってたというか…意識してたんですよ。テレビに映る人間として。だけど妊娠、出産を経て、そんなこと言ってられなくて、美しくなることにとても疲れたんですね。生きていればいい、生かせていればいいってメンタルになってしまって、いろんなことがレスされていったというか(苦笑)。独身のときの、自分のなかで良しとしてたものとは今は全然違いますけど、それはそれで、今はそういう時なんだなと受け入れているので。たぶんまたキレイになりたいって思うタイミングが来ると思うんですよね(笑)。バリバリにジム行ってエステとか行って化粧品もすごく選んで…。でも今は向かっている先が育児面だったり教育面だったり、そういう面白さがあるので。今の至福の時間はいろんな本を読んでる時間なんです。一日一冊くらい読んでいて、いっぱいたまっていくんですけど、読んだことをちょっと子供に実践すると如実に表れるのですっごい面白いです。なので、今は美に関してはちょっとお休み期間かな。もちろんファッション・シューティングなど雑誌やCMの撮影は自分にとって幸せな時間なので。オファーをいただけるのであれば、今回のドラマのようにファッショナブルとかビューティとか、美しさじゃないものを提示している作品であってほしいと思いますね(笑)。
石原さとみ
‘86年12月24日生まれ 東京都出身 血液型 A型●第27回ホリプロタレントスカウトキャラバン「ピュアガール2002」でグランプリ受賞。’03年NHK連続テレビ小説『てるてる家族』でヒロインに抜擢され、以降、数多くの作品に出演。最近の主な出演作はドラマ『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』『恋はDeepに』、映画『決算! 忠臣蔵』『そして、バトンは渡された』など。主演映画『ミッシング』が5月17日公開予定。
『Destiny』
横浜地方検察庁の検事・西村 奏(石原さとみ)は中学生の時に検事の父を亡くしたことをきっかけに母の故郷・長野県に移り住み、地元大学の法学部に進学。そこで出逢った4人の仲間とともに生まれて初めての青春を謳歌する。司法試験のためのロースクール入試を間近に控えたある日、事件が起こり…。奏の同級生であり、初恋相手となる野木真樹を亀梨和也が演じる。●4月9日放送スタート(火曜21時・テレビ朝日系)
撮影/木村 敦 ヘアメーク/猪俣真衣子 スタイリング/宮澤敬子(WHITNEY) 取材・文/駿河良美 構成/中畑有理(CLASSY.編集室)