マッチングアプリは終了?今「社内恋愛」が盛り上がっている理由
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ここ数年、マッチングアプリがきっかけで交際や結婚をする人が目立つ中、実は昔ながらの〝社内恋愛〟がじわじわ増えているそう。社内恋愛の良いところって、どういうところ…?専門家の意見や経験者のリアルな声を交えてご紹介します。
マッチングアプリではなく、なぜ今⁉…令和の時代に社内恋愛が盛り上がっているのはなぜ?
教えてくれたのは...牛窪 恵さん
牛窪 恵さん
世代・トレンド評論家で立教大学大学院客員教授。説得力の高い解説が人気で『ホンマでっか⁉TV』等メディアにも多数出演。未婚化・少子化の死角を突いた新著『恋愛結婚の終焉』(光文社)が話題。
「キャリア志向の女性ほど社内恋愛&結婚にメリットを感じています」
マッチングアプリなど出会いの手段が多様化する中で、今改めて社内恋愛や社内結婚のメリットを感じる人が増えていることには、いくつかの理由が考えられます。
まずは、早婚願望が高まっている一方で、忙しさから婚活に時間をかけられない女性が多いこと。妊娠を希望する場合、30代半ばまでの結婚を望む女性が多いのですが、アプリのように出会える異性が多すぎると交際や結婚にもっていくまでに時間がかかってしまいます。例えば「ジャムの法則」によると、人は選択肢が8を超えると、選択にストレスを感じ、選ぶことが困難になります。
そのうえ、全く知らない人と出会う場合は、オンラインでマッチングしたあと、デートを重ねて相手の性格や価値観を少しずつ知り、最終的にアリかナシかの判断をする必要があります。それを複数人に対して行うとなると、かなりの時間と労力を要することになりますよね。その点、社内恋愛だと仕事をしながらも相手の性格をある程度知ることができます。
それから、ここ数年で社内恋愛や社内結婚を会社が後押しする動きが高まっていることも挙げられます。以前は社員の私生活に会社が踏み込むことは、コンプライアンス的に問題があるとされていたのですが、最近は私生活の充実をサポートして生産性を上げてもらおうという考え方が伸長。どの業種も今は人手不足なので、企業と家庭がお互いの状況を理解し合い、より良い環境で長く働き続けようとするのは良い傾向ではないでしょうか。例えば商社などの大企業で社内結婚をした場合、夫が海外転勤になった際に、妻も同じ海外支社で勤務できるよう異動の便宜を図ってくれるケースがあるようです。
あとは何と言っても、マッチングアプリのリスクが露呈していること。知らない人との出会いはワクワク感がある一方で危険性も伴います。社内恋愛であれば、相手の人柄やバックグラウンド、さらに収入までもおおよそ把握でき、安心感があります。共働きが当たり前で、結婚前も結婚してからも自分のキャリアを充実させたい女性が多い今、より精度の高い方法で安全に異性と出会いたい人が増えているのではないでしょうか。
《社内恋愛を応援する会社にはこんな福利厚生が!》
デジタル家電専門店の「NOJIMA」ではグループ従業員を対象とした社内婚活イベント〝NOJIKON〟を2017年より開催。結婚後も働きやすい環境を整えるべく、毎月の夫婦手当や、不妊治療の補助金を上限60万円(3年間)まで負担するなど、手厚いサポートを行っています。
取材/伊藤綾香 編集/大島滉平 写真/AC 再構成/Bravoworks,Inc.