和田明日香さんの【豚汁レシピ5選】毎日でも飽きない“バリエーション”を伝授!
夕飯作りに時間も気持ちも追いつかない…。そんなときでもこれさえ作っておけばなんならあとは白米だけでもいいぐらい、と心の拠り所になるのが、具沢山の豚汁。ママたちからも大人気の料理家、和田明日香さんに色々な豚汁を教えてもらいました。
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和田明日香さんに教わる
もう毎日でもいいぐらい!
な豚汁バリエーション
何でも入れられる豚汁って懐が深い!
我が家では日曜日の定番です
豚汁の何がいいって、その懐の深さ!何を入れたっていいし、どんな形に切ってもいい。もう豚汁万歳!という感じです。とは言いつつ、ずっと作り続けるものだから、飽きないよう切り方や食材を変えて、毎回自分なりのテーマをつけて作っています。秋だったらきのこをたっぷり入れてみようとか、冬は赤味噌でどっしりとした味にしてみようとか。とくにお味噌はこだわっていて、昔ながらの製法で作られた自然発酵しているものを選ぶようにしています。我が家では豚汁は週1ペース。日曜日は冷蔵庫のお掃除目的で豚汁を作って、残りものをキレイに使い切ります。子どもたちも「日曜は豚汁でしょ」ってぐらい、このルーティンはすっかり浸透(笑)。
ママにも花金ください!って感じで金曜の夜は家族で外食、土曜日もなんだかんだ外に出がちなので、日曜に豚汁を作って食べると、冷蔵庫だけじゃなく体もリセットされるんです。とはいえ何も作りたくない!って日もありますよね。私はそういう雰囲気を家で出して、誰かが食べに行こうって言ってくれたら行くし、言われなかったらしぶしぶ作ります(笑)。お料理って慣れで、やり続ければ続けるほどコツを摑めて楽になるけど、それまでが大変。だから作らなくてもいいし、作ったらなおいいし、作れない日があってもいい。私は土井善晴先生が提案している「一汁一菜」にとても賛同していて。もう豚汁があったらあとは白米だけで充分!立派な夕飯です!
冷蔵庫のお掃除豚汁
余裕ある週末にたっぷり作ってその後のアレンジまで楽しみたい
◉材料(4杯分)
水…1400ml
出汁昆布…8×10cmぐらい
出汁用鰹節…30g
米油…大さじ1
豚切り落とし肉…250g
長ネギ1/2本、大根150g、にんじん90g、ごぼう80g、里芋200g、しめじ60g…目安で
※冷蔵庫に余っている野菜をなんだって入れていい!(キャベツ、きゅうり、トマト、ナス、玉ねぎなど)
こんにゃく…100g
油揚げ…1枚
味噌…大さじ5~6
◉作り方
①-鍋に水と昆布を入れる。
②-具を下ごしらえする。長ネギは3cmのぶつ切り。大根は厚さ1cmのいちょう切り。にんじんは大根よりちょっと薄めの半月切り。ごぼうは縦半分に切ってから4cmの長さに切る。里芋は皮をむいて1cmの輪切り。しめじは石づきを落として小房に分ける。こんにゃくは手でちぎる。でも火が通ればいいのでどんな切り方でもOK。
③–①の鍋を火にかけ、沸いたら鰹節を入れて2~3分煮立たせる。火を止めてそのまま置いておく。
④-別の鍋に米油を熱して長ネギを炒める。香りがたったら豚肉を加え、色が変わったら他の具も加える。油が馴染んで野菜のかさが減るまで炒める。
⑤-具の上にザルを置いて出汁を注ぎ入れる。ザルを持ち上げ、菜箸で鰹節をぎゅぎゅっと潰して出汁をしぼり出す。
⑥-野菜が柔らかくなるまで煮込んだら味噌を溶かし入れる。
aska’s Comment
豚汁の懐の深さを信じて、なんでも入れちゃっていい!野菜以外にも豆腐やちくわ、なんならソーセージだって。豚汁は最終形態(笑)。すべての食材は豚汁に行きつく、と思ってます
梅しそ豆腐のさっぱり豚汁
外遊びで暑かった日でも梅の酸味でさらっといただける♡
◉材料(4杯分)
豚バラしゃぶしゃぶ用肉…120g
絹豆腐…1/2丁(150g)
大葉…8枚
水…800ml
梅干し…4個
味噌…小さじ4
鰹節(細かい削り節)…2パック(約10g)
塩昆布…適量
◉作り方
①-鍋にお湯を沸かし(分量外)、火を止める。30秒数えてから豚肉を入れ、色が変わるまで茹でる。ザルにあげて水気をきる。
②-豆腐は水をきって小さめのさいの目切り、大葉は細切りにする。鰹節をパックごと揉んで細かくする。
③-鍋やケトルでお湯を沸かす。
④-お椀ひとつに対して、味噌小さじ1程度、梅干し1個、鰹節1/2パックを入れ、箸で潰しながら混ぜる。
⑤–①の豚肉、豆腐、塩昆布を入れてお湯200ml程度を注ぐ。
⑥-大葉をのせ、混ぜて食べる。
aska’s Comment
まだまだ暑い日は、豚を茹でる以外は火を使わない豚汁を。出汁もわざわざ取らないでOK。鰹節と味噌をそのまま入れて、食べるときに混ぜるだけの出汁ごと食べる手法です
餃子の次の日豚汁
これぞ豚汁の真骨頂!余って困った、を美味しく解決♪
◉材料(4杯分)
豚ひき肉…80g
長ネギ…10cm
キャベツ…2枚
餃子の皮…4枚
水…800ml
鰹節(細かい削り節)…2パック(8~10g)
味噌…大さじ2~3
生姜(すりおろす・チューブでもOK)…少々
ニラ…3本
ごま油…少々
◉作り方
①-長ネギは斜め薄切り。キャベツは一口大に切る。ニラはみじん切り。餃子の皮は縦4等分に切る。
②-鍋に豚ひき肉を入れて火にかけ、脂が出たら長ネギとキャベツを加えて炒める。
③-水、袋ごと揉んで細かくした鰹節を加えて煮立たせ、アクをとる。
④-餃子の皮を1枚ずつ加える(まとめて投入するとくっついてしまう)。
⑤-餃子の皮が透き通った感じになったら味噌を加えて溶かし、火を止める。
⑥-生姜、ニラ、香り付けのごま油を加えてひと混ぜしたら完成。
aska’s Comment
豚汁=最終形態!って思わせてくれるのが餃子の次の日。余りがちな食材、なんなら皮までも全部豚汁にしちゃいます。皮を入れることでワンタンみたいなつるんとした美味しさに!
チョングッチャン風豚汁
定番食材でできる韓流アレンジはママも満足度高め
◉材料(4杯分)
豚バラしゃぶしゃぶ用肉…120g
キムチ…80~100g(キムチの塩分や辛さによって調整)
納豆…2パック(ひきわりがおすすめ)
ごま油…大さじ1.5
水…800ml
煮干し…3匹(出汁パックでもOK)
味噌…大さじ3~4
ニラ…4本
卵…1個
◉作り方
①-煮干しははらわたと頭を手でちぎって除き、水に入れる。余裕があれば20分程度おく。
②-納豆はパックで混ぜてネバネバにする。卵は軽く溶く。ニラは4cm程度に切る。
③-鍋にごま油、豚肉、キムチを入れて火にかけ、炒める。
④-キムチがしんなりしたら①の煮干し水を加え、10分程度煮る。
⑤-納豆、味噌、みりんを加え、味噌が溶けたら強火にする。沸騰して泡がボコボコしているところを目がけて卵を落とす。卵が浮いてきたらニラを加えて火を止める。
aska’s Comment
フワフワの卵で美味しさアップ。キムチはしっかり炒めることでうま味が出るけど面倒だったらさっとでいいし、煮干しは最後取り除いてもいいし、自由に作ってみてください!
豚汁の神流玉ねぎたっぷり豚汁
くたくたに炒めた玉ねぎの甘さは子どもも好きな味♡
◉材料(4杯分)
水…1400ml
出汁昆布…5×10cm
出汁用鰹節…30g
米油…小さじ1
玉ねぎ…大2個
木綿豆腐…1/2丁(150g)
長ネギ…5cm程度
豚バラ薄切り肉…200g
味噌…大さじ5~6
◉作り方
①-鍋に水と昆布を入れる。
②-具を下ごしらえする。玉ねぎは縦半分に切り、繊維を断つように1cm幅に切る。豆腐は軽く水切りしてさいの目切り。長ネギは小口切り。豚バラ肉は一口大に切る。
③-別の鍋に米油を入れて熱し、豚肉と玉ねぎを炒める。
④-玉ねぎがくたっとするまでしっかりと炒めたら、具の上にザルを置いて出汁を注ぎ入れる。ザルを持ち上げ、菜箸で鰹節をぎゅぎゅっと潰して出汁をしぼり出す。
⑤-アクをとり、豆腐と味噌を加える。玉ねぎがトロトロになるまで煮込む。
⑥-器に盛り付け、長ネギを盛り付ける。
aska’s Comment
新潟に豚汁の神様と呼ばれている方がいて、たっぷりの玉ねぎと豚だけのシンプルな豚汁を作っているんです。その神様を信じて、インスパイアされたのがこのシンプル豚汁です
和田明日香さん
料理家、食育インストラクター。3児の母。メディア出演のほかイベントやコラム執筆、ラジオパーソナリティーなど多方面で活躍中。飾らない人柄と分かりやすいレシピでママたちから絶大な人気を集める。最新の著書『楽ありゃ苦もある地味ごはん。』(主婦の友社)も好評発売中。
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撮影/須藤敬一 レシピ考案/和田明日香 フードスタイリング/都留沙矢香 取材・文/佐々木陽子 編集/本間万里子
*VERY2024年10月号「和田明日香さんの豚汁バリエーション」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。