2児の母・中越典子さん(45歳)「ママ恥ずかしくないの?」6歳の娘からの言われた言葉の意味は
連続テレビ小説『こころ』でのヒロイン・末永こころ役をみずみずしい感性で好演し、瞬く間に全国区の人気を博した俳優、中越典子さん。現在は7歳の男の子と6歳の女の子のママでもあります。「今は1日の7割が主婦業」と語る中越さんの日常は全力投球そのもの!「子供に大声出し過ぎてガラガラ声になっちゃったりする時も」とはにかむ中越さんの表情は、多幸感と充実感で満ちていました。今回の美ST ONLINEではそんな中越さんの育児や、そこから得た学びや気づきについて、たっぷりとおうかがいしました!
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《Profile》
1979年12月31日生まれ。佐賀県出身。1999年、オーディション情報誌『De☆View』主催の募集情報を通じて、キューブ所属となる。同年、『天国のKiss』(テレビ朝日)で女優デビュー。2003年、NHKの連続テレビ小説『こころ』のオーディションに5回目の挑戦で合格。ヒロイン・末永こころ役で主演を務めブレイク。以降、ドラマ、映画、舞台で活躍。2014年1月には俳優の永井大さんと結婚。現在は2児のママに。2016年、佐賀市プロモーション大使に就任。4月より、ドラマ「特捜9 final season」の放送がスタート。
6歳の娘はすでにメイクやファッションが大好き!これからのガールズトークが楽しみです
早いもので息子が7歳、娘が6歳になりました。赤ちゃんではないにせよまだまだ手が離せなくて、ママとして日々全力投球しています。今日はゆっくりと買い物を、というわけにもいきませんが、年に何回かは「伊勢丹DAY」を作っているんです。普段はもっぱらネット中心に買い物をしているので、ここぞとばかりに見て、触れて、五感で感じる買い物を楽しんでいます!必ず買う物ですか?ピアスかなぁ。結構大ぶりな、エッジのきいたピアスが好きですね。派手なものが好きなんです。ストレス発散でもある「伊勢丹DAY」ですが、娘も伊勢丹が大好きなので大抵連れて行くんです。私も割とコスメやファッションが好きなほうではありますが、娘は6歳にしてすでに私よりファッション好き。アクセサリーや服の上下まで買わされてしまうので、いつもなだめるのが大変です(笑)。
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あと、娘とよく出かけるのはドラッグストア。最近は口紅をよく買いますね。若い頃は地の色を消そうとしてベージュ系といったヌーディな色味を好んでつけていましたが、年齢を重ねることで自分自身の色味が抜けていく感じがして、逆に色のパワーに頼るように。オレンジ系とか、以前は手を出さなかったエネルギッシュな色味が今の私の中でトレンドです。
娘はキッズコスメや、私が選んだオーガニック系や低刺激なコスメを常に持ち歩いて、「ママ、そろそろお化粧直ししたほうがいいんじゃない?」ってことあるごとに言ってくるんですよ(笑)。そして一緒にお手洗いの洗面台に並んで化粧直ししたり、娘が直してくれたり。家ではネイルも塗ってくれます。何せ小さい頃からネイルのシールを爪に貼ったり、おもちゃのネイルプリンターで遊んだりしていましたから。すぐにクレンジングしますけど、チークやアイライナーもやりたがるので、私と一緒の時だけなるべく刺激のないものを選んでメークさせてあげたりも。ラメとか、ピンクとかが大好き。すでに今も娘から「ママはこの色の口紅のほうがいいんじゃない?」「あ、今日私のコスメ使ったでしょ?」なんて言われますが、この先もっと大きくなったら、もっと密なガールズトークができるのかな!?と、今からとっても楽しみにしています。
好きなものはちゃんと「好き」と言いたいし、子供にもそうであってほしい
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今45歳ですが、年齢を重ね、結婚して子供を生んでとライフステージが変わるごとに、いつの間にか色んな人の目を気にしたり、考え方がワンパターンで小さくまとまってしまいがちだなと感じています。そんな私の思考やモノの見方に風穴を開けてくれるのは、いつだって子供達の言葉や発想です。
先日、ベルベットのチョーカーをおしゃれのつもりで首につけていたんです。我ながら気に入っていたのですが、目ざとい娘が私を見るなり「何それ?」って。「チョーカーだよ」と答えると、娘がまじまじとチョーカーを見つめながら、「それって恥ずかしくないの?」と聞かれて。「ダサい。変」じゃなく「恥ずかしくないの?」という問いかけがあまりにも予想外で、一瞬フリーズしました。そしてひとまず気持ちを0にリセットして、改めてそのチョーカーについて考えてみました。反復してみた結果、やっぱり私はそのチョーカーのデザインや、何よりそれを身につけている自分が好きだなと思ったんです。だから自信を持って娘に「恥ずかしくないよ。だってママはこれが好きだから」と伝えました。大人同士の付き合いだと相手に対して遠慮や慮りがあって、お互いの好みについてズケズケ意見をすることってあまりないですよね。そもそも、人の目を気にしてファッションやメイクも冒険しなくなってしまう。それが悪いとはもちろんならないけれど、私としてはその時、好きなものは人に何と言われようが「好き」と言いたいなと、改めて思うきっかけだったんです。守りに入るのではなく、その一歩先を攻められる人というのかな。子供達もそうであってほしい。だから娘の前でちゃんと私の「好き」を宣言することは大事なことだな、って。
そんな具合に、子供達がいるからこそ気付かされることや、新たな視点や、学ぶことって本当に多いです。子供達からもらったこの環境で、昔とは違う自分探しをしているんだなぁ、と日々思っています。
子育てに夢中でいられる今この時の経験が、将来の私の俳優としての糧になったらいいな
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私は何事においても、ボロボロに疲れてしまうまでとことん楽しんでやりきりたいタイプ。今のその対象は子育てに他なりません。やりきりたいと思うのは、きっと後悔をしたくないからなんでしょうね。とはいえ小さな後悔はたくさんありますけど(笑)。この取材の後、子供達と山中湖へワカサギを釣りに行くのですが、子供達と一生懸命遊んで、喧嘩もしながら、子供に教えて、私も子供から教わって、大きな後悔をしないようにしっかりと向き合っていきたい。だから俳優の仕事は今どうしてもセーブ気味になってしまうのですが、子育ての疲れが顔に出ようが、ストレスで白髪が出ようが、5年後や10年後とかに、そうやって積み重ねてきたものが俳優としての雰囲気や演技の匂いとして纏えたらいいなぁと、ぼんやり思っています。
《衣装クレジット》
ニット¥23,000スカート¥40,000(ともにバナナ・リパブリック)靴¥41,800(ツル バイ マリコ オイカワ)ピアス¥3,240リング¥11,000(ともにアビステ)
【ショップリスト】
アビステ 03-3401-7124
ツル バイ マリコ オイカワ https://tsurubymarikooikawa.jp
バナナ・リパブリック br_info@bananarepublic.jp
撮影/川谷昌平 ヘア・メイク/田中康世(cheek one) スタイリスト/中村智香子 取材/キッカワ皆樹 編集/浜野彩希
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