滝沢眞規子さん「ママとして頑張った時間が今のキャリアにつながっている」

元VERYカバーモデルの滝沢眞規子さん

子育ても仕事も、すべてが“私のキャリア”になる──そう信じられるのは、ママとして積み重ねた日々があるから。今回は、滝沢眞規子さんが語る「母であること」が自信になるまでの10年と、その先に見えた新しい自分の可能性をお届けします。

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滝沢眞規子さん
「ママとして頑張った時間が
今のキャリアにつながっている」

こんなこともできる。
私の可能性が広がりました

VERY創刊30周年おめでとうございます!その歴史のなかで、私が登場させていただいたのが約10年。あんなにエネルギッシュに頑張れたことはなく、人生を振り返ったときにすごく思い出される時間だと思っています。 それまで3人の子育てと家事を回すだけでも十分だった毎日に、急に加わったVERYモデルという仕事。学ばなきゃいけないこと、やるべきことをこなすためのスケジュール管理に必死で、撮影終わりにランチに誘われても行ける余裕がなく、時間きっかりに帰ることを譲らないつまらない人だったかもしれません(笑)。VERYではプライベートを披露する企画も多く、9月に家中をクリスマス仕様に飾りつけして撮影をしたりとか、過去の記事を見直すと我ながらよくやったなと感慨深いです。大変ではありましたが「引き受けたからには!」と全力で応えていくうちに柔軟さが身につき、こなせるタスクの量がどんどん増え、“ここまで”と思っていた自分のポテンシャルやフィールドが想像以上に大きく広がっていきました。私を急成長させてくれた期間と、あらためて感じています。

良くも悪くも、真面目すぎるところがある私。モデルという仕事に向き合うほどに焦ってしまい、プレッシャーを感じて体調を崩してしまったり、「せっかく見出してもらったけれど、もう無理かもしれません」と当時の編集長に弱音を吐いたこともありました。その度にありがたい励ましの言葉をいただき、もう少しと踏ん張って、何とか乗り越えることができて……。その経験は次の山を乗り越える力となって、今の私につながっています。頑張りすぎと言われることもありましたが、やりたい気持ちとそのパワーがあるのなら、頑張りすぎてみてもいいんじゃないのかなって思うんです。「こんなこともできる!」と自分の可能性に気づけたことは、VERYのモデルを務めた10年間の何よりの収穫でした。

ラルフローレンの白のベストとパンツを着こなす滝沢眞規子さん

ベスト¥181,500パンツ¥345,400シューズ¥229,900(すべてラルフ ローレン コレクション/ラルフ ローレン)ネックレス¥1,650,000リング¥814,000(ともにユタイ/シハラ ラボ)

 

今も、この先も。
ママであることは私の自信

私は、25歳で1人目を出産。同世代の友だちで子育てしている人はほとんどなく、みんな仕事や遊びに忙しそうで「私はこれでいいのかな」と思ったときもありました。周りと比べて心がざわついてしまうのは、きっといつの時代も同じ。でも誰かを気にするより、自分らしくいるために時間とエネルギーを費やした方がいいと、当時も今も不安を覚えたときは「何が一番大事か」をよく考えて向き合って、その大事なものを精一杯楽しむための努力をするようにしています。専業主婦時代は、ママである日常がどうしたら充実するかがテーマでした。そもそも、ひとりの人間を作り上げる子育てはすごくクリエイティブで、これ以上ないほどにやりがいのある仕事。母親、妻である自分の代わりはなく、VERYのモデル業が忙しくなって気持ちが揺らいだときも、心が家族にあることが私を安心させてくれました。

日々のお弁当作りはそんな家族への愛情を伝えるひとつのツールで、とてもいい習慣だったと思っています。子どもたちが留学中の今もときどき夫に作っているのは、お互いに離れているときは何が起きて、どんな気持ちでいるかがわからないからこそ、お弁当を食べて少しでもホッとしてくれたらいいなという気持ちがあります。

今、子育ては上手に子離れしていくステージ。これからはもっと自分の時間が増えていくわけですが、それでも人生について思いを巡らせたとき“私はどうだったら幸せなのかな”と考えたら「子育て楽しかったなー。私、よく頑張ったなー」って思えることでした。この先もずっと、ママであることは私の自信です。

Profile

滝沢眞規子(たきざわまきこ)

●1978年生まれ。専業主婦として子育て中にVERYにスカウト、2009年に誌面初登場。「タキマキ」の愛称で人気を集め、ママモデルとして一時代を築く。現在は「VERY NaVY」のカバーモデルを務め、自身のYouTubeチャンネル「TAKIMAKI CHANNEL」も大人気。3児の母。

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撮影/酒井貴生〈aosora〉 スタイリング/池田敬 ヘア/KOICHI NISHIMURA〈VOW-VOW〉 メイク/遠藤真稀子〈UM〉 取材・文/櫻井裕美 編集/太田彩子
*VERY2025年7月号「滝沢眞規子さんインタビュー」より。
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