〈小児科専門医/受験のプロ監修〉受験生ママが秋から心がけたい「ママ自身のセルフマネジメント」

夏休みが終わったら「いよいよな雰囲気」になる中学受験。親の心配をよそに乱高下する子どもの成績と機嫌にママのメンタルも崩壊気味? 最後まで頑張って無事本番を迎えられるよう、秋から冬までをどう過ごすべきか専門家の先生方にアドバイスをいただきました。

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母がセルフマネジメントできてこそ!

まずは親が不安にならないこと。セルフマネジメントできてこそ、子どもをプラスに導ける!

◇ 朝型シフトを心がけて

成田奈緒子先生

小児科専門医。医学博士、文教大学教育学部特別支援教育専修教授。子育て支援事業「子育て科学アクシス」代表。著書に『高学歴親という病』『「発達障害」と間違われる子どもたち』

未完成な子どもの受験は諦めも肝心だらだら夜勉強させず朝型シフトを心がけて。夜型になってしまっているのであれば、「朝6時には起きて朝学習してから学校」という生活リズムへのシフトが理想。夜、塾で学んだことを睡眠によって脳にインプット。脳をきちんとリセットした状態で、朝学習するリズムに切り替えてください。

親が期待するほど子どもがパーフェクトでないのは当たり前、そこで「すごいね、やっぱり寝てるからだね、夜ぐっすり寝ると知識が定着するんだって」と上手におだてましょう。食欲がない、塾の行き渋りなどはストレスがかかっているサイン。スキンシップをして早く寝るなど、サインを見逃さず冷静に観察を。未完成な子どもなんだからと、いい意味で諦めるくらいでよく、親が不安にならないほうが逆にうまくいきます。「大人は常に一枚うわて」を合言葉に2月まで伴走しましょう。

◇ マイナスワード一切禁止

井上晴美先生

中学受験ママ力開花アカデミー主宰。子育て・受験コンサル。著書『中学受験を成功させるママのサポート50のポイント』ブログhttp://ameblo.jp/haru8115haru8115/が大人気。

親子共々、どんな結果でもプラスに思えるマインドに。親も子もメンタルが本番力に影響する時期、そこが崩れると受験は成功しません。不安や焦りからでるバトルなどは避け、粛々と勉強を進めながらも、心穏やかに過ごすことが一番。苦手科目は個別教室などを追加し、親子バトルを避けるべく外部委託に舵を切る。

「ミスが多い」など自己肯定感を下げるような、否定的な言葉もNG。ママの言葉がマイナスの暗示を掛け、本番に実力を発揮できない状況を作ることに。褒めるときは、成績だけではなく生活面や人間性も褒めて。勉強ができない=価値がない、ダメだなど否定とならず、不合格となった際も心の拠り所をなくしません。今まで子どもに掛けてしまった圧力やダメ出しを9月以降はプラスに上書きし、どんな結果でも受験をして良かったと思えるマインドにお互い持っていけるようにしましょう。

撮影/BOCO 取材/片山あゆみ、髙橋沙織 ※情報は2025年10月号掲載時のものです。

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