実は大切!中受の合格を押し上げる、夫婦仲のキープの仕方
夏休みが終わったら「いよいよな雰囲気」になる中学受験。親の心配をよそに乱高下する子どもの成績と機嫌にママのメンタルも崩壊気味? 最後まで頑張って無事本番を迎えられるよう、秋から冬までをどう過ごすべきか専門家の先生方にアドバイスをいただきました。
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夫婦仲キープが好循環に繫がる

チャイルド・ファミリーコンサルタント。株式会社アイ・エス・シー代表取締役。2024年にNPO法人子育て学協会会長に就任し、子育て、保護者支援、教育プログラム開発など幅広く携わっている。
中受は家族のチーム戦。長丁場化しているからこそ定例会で対話を。
中受は、まずは育ってきた環境が違うママとパパの異なる価値観のすり合わせからスタートします。小3からが普通になるなど、長期化しているからこそ、戦略的にパパとの関係性を築き、子どもに何を学んでほしいか、金額はいくらかけるかなど家族として方向性を決めることが大切です。
塾用のお弁当を作る、送迎するなどは、労力として認識していないパパもいて、アンフェアに感じるママも。そういった細かい価値観も修正し、同じ方向を目指していくことが成功の秘訣です。
子どもにうるさくなりがちなシゴデキパパには過去問対策をやってもらえば一石二鳥。秋以降は過去問対策が主となってきます。勉強が得意なパパには、第一志望から併願校までの過去問を分析し、傾向と対策を練ってもらうこと。特に理社の過去問、時事問題のリスト化がオススメ。
【お悩み相談】ママのメンタルキープにはパパ対策が必須
お悩み① パパの出身校に入れたいと言い出しました
パパが考えた志望校について子どもと対話してもらい本気度を測って。想定外のことを突然言われると、ただでさえセンシティブになっているママは強く反応し反対しがちですが、父子の対話が思いがけない突破口となることもあるので、なぜ出身校に行かせたいのか話してもらいましょう。
お悩み② 併願校に『その程度の学校に受かっても行く意味があるのか?』 とパパが言ってきます
どんな学校でも受かった事実は大切。行くか行かないかは本人が決めればいい。近所の公立校の状況をきちんと把握して、パパ・子どもと共有すること。また私立に行き、合わなかった場合は辞めるという選択肢もあると伝えること。そのうえで、親ではなく、子ども自身が決断することが大事です。
お悩み③ パパが一緒に悩んでくれなかった
中受はスタートアップが大切。戦略的にパパとの関係性を作りましょう。塾通いが本格化する前に、まずは大切にしたいことの価値観をすり合わせましょう。そのうえで家族会議を定期的に持ち、手伝ってほしいことや、感謝もセットで伝え合う。今週は頑張ったからスイーツを買ってきてほしいなど、応援してほしい気持ちを具体的に伝えることが大切です。
お悩み④ パパの抽象的アドバイスが邪魔です……
偏差値表やカリキュラムなど言葉でなく視覚で認識させるのが◎昔とは違うのに未だに「オールドブランド」を持っているパパは一定数います。言ってもなかなか分かってもらえないので、最新の偏差値表など視覚で把握できるものを見せ、パパの思い込みを取り除く作業が必要です。
撮影/BOCO 取材/片山あゆみ、髙橋沙織 ※情報は2025年10月号掲載時のものです。
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