セックスレス2年の40代夫婦の「冷たい関係」。変化をもたらしてくれたのは、オウムだった!
日本では半数以上の夫婦が陥っているといわれるセックスレス。40歳の皮膚科医・歌さん(仮名)は「子どもがいると2年半くらい空くのは普通だと思っていました。実際3年レスのあとに妊活を再開したこともありますし」と話します。整形外科医の夫・守さん(仮名・41歳)とは、現在2年間性交渉がない状態。ただ最近、ある“きっかけ”により軽いスキンシップが戻ってきたといいます。
▼関連記事
▶【セックスレス】“夫婦の数だけ性生活の悩みがある”共感を集めた人気記事10選
■ 多忙すぎて「レスに気づかなかった」夫婦のリアル
歌さんと守さんは研修医時代の同期で、結婚11年目。歌さんは小学校4年生の長女と1年生の次女を育てるワーキングマザーです。
「長女はもうすぐ5年生で、中学受験が本格化。次女はいわゆる“小1の壁”で、『学童に行きたくない』と不安定になることもあって……」
歌さんは近隣クリニックの管理職、守さんは大学病院勤務で学会出張も多く多忙。近くに住む義理の祖父母の助けを借りながら、塾や学童の送迎をこなす日々です。そんな生活の中で、セックスレスは「意識する余裕すらなかった」といいます。
「もともと第二子出産後はレス気味で、私が37歳の頃、周囲の出産ラッシュに影響されてタイミング法を試した時期はありました。夫が『男の子がいたら母校に入れたい』と言い出したのがきっかけです。でも『どうしても3人目がほしい』というほどではなく、忙しさの中で自然と立ち消えになりました」
■ 「触れたいのに触れられない」違和感の正体
それまで強く意識していなかったものの、人に「セックスレス」と言葉にされたことで、急に気になり始めたといいます。
「ライターをしている妹に『珍しくはないけど2年はレスだよね』と言われました。それで初めて『そうか…』と少し引っかかって。じゃあ解消してみようかな、と思ったんです」
しかし、いざ子供が寝静まり二人きりになるとうまくいかないそう。
「どうしても触れる気が起きないんです。嫌悪感ではないんですが、リビングでそういうことを考える自分に違和感があって」
恋愛感情や妊活という目的があった時期とは違い、今の二人にはきっかけがないといいます。
「リビングって、完全にオフの空間ですよね。おならもするし、寝起きの顔で食パンもかじる(笑)。そんな場所で夫に触れることすら、私にはちょっとハードルが高かったんです」
二人きりの時間は限られるうえ、守さんはロングスリーパーですぐに寝てしまうことも多いそう。ふと、こんな思いもよぎったといいます。
「例えば『夫の手に発疹がある」とか理由があれば触れられるけど、そうじゃなければもう手をつなぐこともないのかもしれないなって。ぼんやり寂しくなりました」
■ きっかけは「迷い込んできた一羽の鳥」
そんな日常に、思いがけない変化が訪れます。
「上の娘が、ある日いきなりオウムを連れて帰ってきたんです。『公園の道にいた』って」
かつて実家で文鳥を飼っていた経験から、慌てて餌やケージを用意。飼い主を探すため、張り紙やSNS投稿、警察への確認も行いましたが、見つからなかったそうです。
「名前はミーちゃん。本人、というか、本鳥がしゃべって教えてくれました(笑)」
人懐っこいミーちゃんは、「おはよう」「いらっしゃい」と言葉を覚えていて、家族の肩を渡り歩く存在に。
「すごくかわいくて、自然と家族みんなで関わるようになりました」
■ スキンシップは「習慣」で取り戻せるもの
動物好きの守さんも積極的に関わり、家庭の空気に変化が生まれたといいます。
「ミーちゃんを肩から肩へ移動させるとき、自然と私と夫がくっつくんです。それまでなら避けていた距離なのに違和感がなくて。思春期に差しかかる長女との関係にも、やわらかさが戻った気がします。『パパとお風呂とか無理』と言うだけでなく『いろんな意味でありえない、ウザ』と余計なことまで口にしてしまい、『こっちもお断りだ』とケンカしていたのに、ミーちゃんを指に乗せて渡し合ったりして、なんだか楽しそうで」
そんな家族の変化を受けて、歌さん自身も変わってきたようです。
「今なら、映画館で夫の隣に座って、肩に寄りかかるくらいならできそうです。ミーちゃんが来てから気がついたんですが、スキンシップって『習慣』なんですね。スキンシップをしない期間が長いと気まずくなるけど、少しずつでも日常に戻せば、恥ずかしさも薄れていくものなんだと実感しました」
それがそのままレス解消につながるかはわからないけれど、と歌さんは続けます。
「忙しくてバラバラになりがちだった家族の距離が、少し近くなった。それだけでも十分な変化だと思っています」
※本記事では、プライバシーに配慮して取材内容に脚色を加えています。
取材・文/星子 編集/根橋明日美 イメージ写真/PIXTA
◆こちらの記事もおすすめ
▶45歳同士で結婚。【夜の営み】は「ほとんどないけれど、お互い納得している」と話す理由とは