気になる「子どもの歯ならび」問題!すぐできる“口育”や矯正の時期…ドクターに徹底取材
年長さんぐらいからはじまる乳歯から永久歯への生え変わり。そのタイミングで、「あれ?歯がガタついてる!?」と不安になるママも多いはず。SNSで飛び交う歯ならびネタを読み漁ったり、矯正をはじめてる子を見て焦ったり…。気になる子どもの歯ならび問題について、ドクターに根掘り葉掘り聞いてきました!
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いつからはじめる?何からはじめる?
❝子どもの歯ならび❞
のための「口育」
お話を聞いたのは…
◼︎網野重人先生
桜堤あみの歯科院長。日本歯科専門医機構認定小児歯科専門医。著書に『子どもの歯並びをよくする方法』(現代書林)など。
◼︎杉原麻美先生
東池袋すぎはら歯科+kids副院長。歯科医師。離乳食幼児食コーディネーター。口育士。著書に『歯並びをよくする離乳食・幼児食』(日本文芸社)。
1.最近のママたちは情報過多?
▶︎「歯ならびが悪い=矯正」と
すぐに結びつけないで
「情報過多の時代ゆえに気にしすぎるママが増えています。特に歯ならびは、小学校の歯科健診で取り上げられることも多く、以前より相談も圧倒的に増えました。気になるのは、『友達がやっていて…』と、矯正を相談しにくる方。歯ならびは多少悪くても後からなんとでもなる時代ですし、発育もそれぞれ違うもの。『歯ならびが悪いかも?』=『矯正』と神経質になりすぎないことも大事」(網野先生)
2.歯ならびがいいと
どんないいことが?
▶︎見た目だけでなく機能面や姿勢にも!
「歯ならびのよさって見た目だけではありません。整理整頓された部屋が掃除しやすいのと同様に、歯が磨きやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが軽減されます。また、歯ならびを意識することで噛み合わせや顎の土台のケアもできますし、食べ方や姿勢もよくなります。何より、しっかり噛むためには、よい歯ならびであることが大事。最近の研究では、噛むことが脳の発達や活性化に繫がることもわかっています」(杉原先生)
3.虫歯は少ないけどお口ポカン
▶︎時代とともに口ポカンが増えています!
「今の子どもは親の予防の考えやフッ素への理解が進んだこともあり、虫歯はだいぶ減っている体感があります。逆に口ポカンや歯ならびの相談が増えています。食の欧米化で顎の発達がしにくくなっていることも一因となり、口まわりの筋力が弱いことも」(杉原先生)「マスクが日常化されたことで、口まわりの環境にも変化が。マスクの下では口呼吸になりやすく、口呼吸が習慣化している子も増えました。口ポカンで口まわりの筋力が育たず、結果的に歯ならびに繫がることにも」(網野先生)
4.矯正、早いほうがいい?
大人になってからのほうがいい?
▶︎受け口以外は焦らなくていいかもしれません
「7歳~12歳くらいまでにやる、生える場所を作るための1期治療と永久歯の歯ならび調整の2期治療、それぞれ目的が変わります。その子の口の状態で変わりますが、うちの院では本当に1期治療の矯正を勧めるのは受け口の子くらい。これは、大人になってからの治療になると外科的治療が必要になるため。その他の場合、基本は子どもの成長力に期待するのがベター。歯は常に動くものです。大人になってからでも充分!」(網野先生)「歯ならびに気が付いたときがはじめどき、と考えています。口育は予防、矯正は治療です。早いほうが選択肢が多いことも事実。口育をベースで行っていることで、矯正をすることになっても、その後の後戻りも少なくなりやすくなります」(杉原先生)
5.歯医者さんに行く前に自宅でできる
何を・どう食べさせるか
▶︎やっぱり硬いものは食べたほうがいい
「歯ならびを意識した口育は自宅でできます。しっかりした顎のために顎まわりの筋肉を育てることはもちろん、唇の力や舌の使い方も大切。極端に言えば授乳期からできます。まずは前歯は噛み切るもの、奥歯はすり潰すもの、という用途を意識して噛んで食べさせること。年齢にもよりますがたとえばお肉であれば、ハンバーグよりもステーキや骨付き肉。唐揚げも噛み切るために、ひと口サイズにしないのがポイントです。また、食事の中でいろんな大きさ、硬さの食材が入っていると◎。口ポカンにはエアーうがいや口輪筋トレーニング器具もオススメ」(杉原先生)
6.歯医者さん、どう選ぶ?
▶︎小児歯科専門医がいるかをCHECKして
「コンビニぐらい歯医者が多くて選ぶのも迷いますよね。『小児歯科』の看板があるなら、と思いがちですが、ちょっと待って。『小児歯科』の看板は歯科医であれば誰でも出せるんです。実は日本歯科専門医機構認定の小児歯科専門医は全国で1,200人程度しかいません。子どもの成長・口腔に関してはスペシャリストである小児歯科専門医がいるかどうかを事前にチェックするのがオススメです。ただ、近くに小児歯科専門医がいない場合は、通いやすさや先生と話して納得できるかどうか。信頼できるかどうかが大事なポイントです」(網野先生)
7.歯ならびに影響する
日常の癖やしぐさは確実にある
▶︎無意識な癖が歯ならびを悪くすることも
「遺伝的な要因以上に、習慣や癖が影響するのが歯ならび。たとえば、ほぼ噛まないで飲み込むようなことが続くと、口まわりの筋肉が鍛えられずに歯ならびが悪くなります。口ポカンも同様です。口呼吸は舌の位置が低くなりやすく、嚥下も歯ならびも悪くしてしまうことも。猫背や反り腰など普段の姿勢や舌で歯を押す癖(これがあると「サ行」「タ行」が言いにくい)や指しゃぶりもよく原因になると言われています。その他、うつ伏せ寝や横寝、頰杖なども注意。持続的に力が加わると、子どもの顎や歯は簡単に動くと考えて。悪い習慣が定着しないように、早めに見つけて改善を」(杉原先生)
〈衣装クレジット〉ワンピース¥9,460~(シップス/シップス インフォメーションセンター)
撮影/須藤敬一 モデル/ホーランド アマネ ヘア・メイク/柚凜〈Chrysanthemum〉 スタイリング/山本有紀 取材・文/矢﨑 彩 編集/井上智明
*VERY2026年6月号『“子どもの歯ならび”のための「口育」』より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。
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