大注目の新アトラクション「美女と野獣”魔法のものがたり”」ですが、待ち列にもめちゃめちゃ面白いポイントがいっぱいあるんです! 気づくと楽しい、映画のシーンとリンクした細かい演出をいくつかご紹介したいと思います。
調度品や装飾の再現度が半端ない! 待ち列は6つのエリアで構成
お城の中で進むストーリーを、自分の足で進みながら体験していくような待ち列になっています。どの部屋も映画の中の細かい描写を正確に再現していて、「あっ、これって〇〇のシーンの××かぁ~!」と気づくとうれしくなるんですね。ここからは仲良しのディズニー大好き芸人・福田フェイフェイくんにも登場してもらいます。福田フェイフェイくんは、コロナ前までは週6日パークに通う、年パス歴10年のディズニー通。ディズニー映画にもとっても造詣が深いんで、いっぱい気づきポイントを教えてくれました。
①応接室
大きな暖炉がある応接室
ルミエールとモーリスが暖炉の前で話す映画のシーン
フットスツールは時々、しっぽが動きます!
暖炉の上にいるコグスワースとルミエール
石橋を渡って城の中に入ると、最初に通されるのは暖炉と大きな椅子が印象深い「応接室」。暖炉の前に置かれたフットスツールは、魔法をかけられた犬(サルタン)ですね。ちゃんと動いているのが面白い! 人が来て喜んでいるんですね。そして暖炉の上にはルミエールとコグスワースもいましたが、こちらは目をつぶっています。
②朝食部屋
映画に登場する朝食用の小部屋を再現
野獣とベルが一緒に朝食を食べる映画のシーン
いつも優しいポット夫人
息子のチップは落ち着きがなく
コートラックもいました
隠れミッキーを発見♪
「朝食部屋」にはポット婦人とチップがテーブルに。チップは時折動いていますが、ポット婦人も応接室のルミエールやコグスワースと同じくじっと目をつぶっています。
「城の使用人たちはゲストたちに対して警戒心を抱き、自分たちが生きていることがばれないようにしているんですね。犬のサルタンと子どものチップはおとなしくしているのが難しかったようですね(笑)。野獣がベルに会う前にお風呂に入ったときに手伝ったり、野獣の髪の毛をカットしていたコートラック(ハットラック)もちゃんといましたよ」(福田フェイフェイくん談)
③鎧の廊下
左右に6体の甲冑が並ぶ廊下
どこかからささやく声が……
城内を案内してもらうベルが通った廊下が元ネタ
ベルが「ひとりぼっちの晩餐会」の後、コグスワースたちに城内を案内してもらったときに通った鎧の廊下です。
「ここでも鎧たちはじっとしていますが、時折聞こえる声……どうやら一番左奥の鎧は寝てしまっているようで、おそらくですが、いびきを止めるために反対側の鎧が注意して起こそうとしているようです。話している言語はたぶんフランス語かな。そしてコグスワースがベルに話していたように、ここはネオクラシックのバロック時代の装飾になっています。シンデレラ城はロマネスク様式でゴシック様式も取り入れたお城なので比較しても楽しめますね」(福田フェイフェイくん談)。
④玄関の広間
プレショーが行われる玄関の広間
映画では、森で迷ったモーリスが城を訪れるシーンで登場
階段上のステンドグラスが変化して、物語が始まります
モーリスを探しに城にやってきたベル
西の塔のバルコニーに姿を見せる野獣
ベルが初めて野獣を目にするシーン!
キーアイテムのバラももちろん登場
大階段が印象的な「玄関の広間」です。この広間では中央にあるステンドグラスを使って王子が野獣に変わってしまったことの説明をするプレショーが行われます。そしてプロローグが終わると、ベルが城にやってくるんです! 野獣をはじめて目にする、あのシーンの演出が始まります。
「ベルのお父さん、モーリスがここを訪れたこと、さらに言うと王子が魔女をここで追い払ったことからストーリーは始まりましたよね。ここは、まさに始まりの場所。いよいよ映画のストーリーとリンクし始めますよ」(福田フェイフェイくん談)
⑤洗濯場
ベルがお城に来たことにより、使用人たちのベルへのおもてなし作戦が始まります。ここ洗濯場では、ポット婦人とチップとの会話が聞こえるのが興奮ポイント。城にやってきた女のコ(ベル)について話をするあのシーンです。
「このシーンにより、映画の舞台である城内を歩きながら、ゲストがストーリーを体感していることを再確認できました。なんとなく通り過ぎてしまってはもったいない、大切な通路です」(福田フェイフェイくん談)。
⑥生活エリア
野獣がベルを晩餐に誘うも拒絶されるシーン
ズラリと並ぶ鍵のなか、荒々しい爪痕が!
廊下の奥では、野獣がベルを晩餐に誘い拒絶されている様子も……ルミエールとコグスワースも心配そうに見守っていますね。ここでも映画の1シーンに迷い込んだような感覚が膨らんでいきます。
「この通路にある鍵が並んだ壁もよく見てくださいね。1カ所だけ鍵がなく、爪痕がついているところが。これらの鍵は城内至るところの鍵なのですが、爪痕がついている鍵かけのところには「西の翼(西の塔)」と書かれています。野獣がバラを置いている部屋の鍵を荒々しく取っていった様子がうかがえますよね」(福田フェイフェイくん談)。
この部屋を抜けると、いよいよアトラクションの乗り場です。キッチンを模した乗り場から魔法のカップに乗り込んでスタート! 「ひとりぼっちの晩餐会」のシーンにつながっていくのです(アトラクションの詳細は当連載の②へ)
アトラクションが終わった後の注目ポイント
外にある城の紋章。真っ赤なバラが印象的!
応接室の紋章は、バラに色がついていない
下部分、外廊の壁と、城壁の色の違いに注目
キャストの立ち姿も完璧。片手を丸めてもう片方の手で支えるポーズ、ゲストを迎える正装だそうです。
アトラクションが終わった後の外廊にもこんな演出が! 応接室にあった城の紋章のバラの部分は色がついていなかったのですが、ここは魔法が解けた後ということで美しい真っ赤なバラになっていました。
「お城の壁の色にも注目してください。こちらも魔法が解けた後なので、紫色っぽい入り口の壁の色とは変わって、明るく黄色っぽい色に変化しているんです」(福田フェイフェイくん談)。
また、夜はこんな写真が撮れるチャンス! アトラクションの出口付近の通路にバラが咲いているので、ローアングルでバラ越しにお城を狙ってみてください。バラとお城のコントラストが素敵ですよ~。
明日は「美女と野獣エリア」全体のマニアックポイントをご紹介します。
撮影/小林愛香 取材・文/西岡直美 ⓒDisney