専門家に聞いた! 夏のお疲れ肌のいたわり方【トラブルスキンQ&A】
マスクによる肌荒れや冷房や紫外線による乾燥など、この季節の肌はお疲れ気味。間違ったケアをしていると美しい肌には遠くなる! そこで正しいケア方法を皮膚のプロフェッショナルに聞いてみました。
専門家に聞いてみた!トラブルSkin Q&A
ワンピース¥18,700/ガールズソサエティ ハット¥50,600/ミユキキタハラ(ル・シャルム・ドゥ・フィーフィー・エ・ファーファー)サンダル¥15,400/ジェフリーキャンベル
アドバイザー……慶田朋子先生
銀座ケイスキンクリニック院長・医学博士。メスを使わないエイジングケアをモットーに、医療機器や注射によるナチュラルな美肌作りに定評がある。『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館)、『365日のスキンケア』(池田書店)が好評。銀座ケイスキンクリニックお問い合わせ:0120-282-764
Q 夏の体のかゆみを改善したい
A ナイロン系の服はNG! 吸汗速乾素材の服を着る
ナイロン系など洋服が汗を吸わないと体に汗だまりができて、あせもなどの汗荒れの原因に。また、熱がこもるとニキビが増えてかゆくなります。オフィスや自宅など涼しいところにいるならいいですが、暑い環境にいる時間が長い場合は、麻や綿、ガーゼ素材、吸湿速乾素材のもので、ゆったりとしたシルエットの服を選ぶのが大事です。
Q 肌にブツブツやザラザラができやすくなるのはどうして?
A 症状が軽いものなら市販のステロイド剤を塗る
肘の内側や脇の下、バストや首など汗がたまるところに出るのは汗の刺激による湿疹で、日に当たるところに出るブツブツは紫外線による日光皮膚炎が多いです。症状が軽いものなら市販の弱いステロイド剤を塗ってみましょう。赤みが薄茶色になり、ザラザラも軽くなったら効いています。旅行先などすぐに皮膚科に行けない場合は、アレグラやクラリチンなどの抗アレルギー薬と消炎鎮痛剤、ステロイドの外用剤を持っていくのがおすすめ。あせもやかぶれ、虫刺されなどは、ステロイドを塗って抗アレルギー薬を飲むと早く治ります。2日たっても改善しない場合は皮膚科を受診しましょう。
Q湿度はあるのに乾燥してる! 対策を教えて
A 水分を保てる乳液を薄く塗るとしっかり保湿できます
手軽に持ち歩けるミストを使いがちですが、ミストに含まれる保湿成分は微量。つまり、一瞬はいいけれど水分を抱える力がないので、肌に打ち水をするようなものですぐ乾いてしまいます。ヒアルロン酸、セラミド、アミノ酸、グリセリンなど、成分自体が保湿力を持つ成分をたっぷり含むのがベスト。おすすめは乳液。つけるときは汗をふき、濡らしたハンカチで優しく吸い取り、乳液を薄くのばしてつける。メイクが崩れてイヤかもしれないですが、マスクをしているので、メイク直しはマスクを外すタイミングでしてください。
Q マスクで肌荒れしないようにするにはどうすればいい?
A マスクを外して皮膚の熱を下げるタイミングを作る
コロナ禍以前は、汗をかいても気化熱で水分が蒸発し皮膚の熱を下げてくれましたが、マスクをしていると、皮膚の温度が下がらないのでどんどん汗が出て皮脂量も増えます。顔におむつをしているのと一緒ですね。乾燥性敏感肌の人は、汗荒れの状態でかゆくなり湿疹系のマスク皮膚炎になったりしますし、皮脂の量が多いタイプはニキビと脂漏性湿疹ができやすくなる。これを防ぐにはマスクを外し皮膚の熱を下げることが一番です。外したときは水で濡らし硬く絞ったハンカチでポンポンと汗を拭き、ハンディファンなどで風をあてるのが効果的です。
Q 効果的な紫外線対策は?
A 日焼け止めは重ね塗りをして体は紫外線カットの服を着ること
日焼け止めは、1㎡あたり2㎎という、現実的にはありえないような量を塗ったときの効果が表示されています。自分ではまあまあ塗っているつもりでも、実際には1/5程度しか塗れていません。三度塗りしてやっとSPF15が出せるぐらいなので、板金塗装のように塗り重ねていくのがいいです。ビーチなどで本当に日焼けをしないことを優先するときは、帽子をかぶりUPF50+のラッシュガードを着て、サプリの日焼け止めも飲みましょう。日焼け止めは紫外線にあたると劣化していくので、見た目は崩れていなくても、2時間ごとに塗り直すのも大切です。
Q 紫外線で焼けた肌の最適なスキンケア法は?
A 使い慣れたコスメを使いシンプルに保湿すること
悲しい事実をお知らせすると、紫外線ダメージをなかったことにはできません。ただ被害を最小限にするには、炎症の鎮静が鍵になります。ヒリヒリして痛い場合は、ロキソニンを飲むこと。また皮膚がやけど状態なので、冷湿布で冷やすか、濡らしたハンカチで保冷剤を包み炎症部分を冷やしましょう。ヒリヒリが落ち着いたら新しい化粧品などいろいろ塗りたくなりますが、肌が傷ついていてかぶれやすいので、使い慣れた化粧水とクリームでたっぷり保湿してください。美白ケアは回復を待ってから行いましょう。
Q 早く白肌に戻すにはどうすればいい?
A 肌のターンオーバーがあるのでゆっくりしか再生しません
自分で早くもとに戻すことはできません。日焼けしたときは肌を守ろうとしてメラニンが増えています。それを早く減らしたいのであれば、肌が落ち着いた後にレーザーやフォトフェイシャル照射など美容医療を行うのが確実です。また、焼けたからといって直後に新しい美白コスメを使うのは、かぶれなどのリスクが高いので肌の弱い方は注意して。bis読者は若いので、自然に回復を高めるビタミンB2、B6、Cの内服とビタミンCやレチノール製品を塗るうちに、ゆっくりですが白く戻ってきます。
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Photo_Takaki Kusumoto(will creative) Styling_Nozomi Kobayashi Hair&Make-Up_KITA(Nord) Model_Moe Kamikokuryo(ANGERME),Cocona Edit&Text_Yasuko Yasukawa