52歳で乳がん宣告「そろそろ閉経?と思ってた頃、胸にしこりを見つけました」

シングルマザーとして一人息子を育てているスタイリストの井上正子さん。乳がんがわかったときも、稼ぎがなくなる不安から闘病しながら必死に働いてきました。闘病中の気分を上げ方、乳がんとの向き合い方について経験者としてのアドバイスを伺いました。

◆あわせて読みたい

【乳がんの経験から新たな仕事へ】カメラマン岸あさこさんのがんとの向き合い方・気をつけていること

乳房再建へ。美魔女・西田清美さんの【乳がん闘病】体験談

40代だからこそ、見落とされない「乳がん検診」の受けかた

治療しながらスタイリストの仕事を懸命に続けました。若いスタッフにも胸への意識は大事!と伝えています

お話を伺ったのは……スタイリスト 井上正子さん(58歳)

息子が2歳のときに夫を亡くしています。乳がんが判明した後も私が稼がなくちゃいけない、でも、病気とわかると仕事が来なくなるのでは…という気持ちで、周囲にはあまり言わず闘病中も仕事を続けました。ちょうどその頃、大学受験を控えていた息子に心配をかけたくなかったので、乳がんだと伝えたのは手術の3日前でした。

乳がんが判明したのは、そろそろ生理が上がるかなという頃で、胸の張りを感じて触ってみたら左胸にしこりが。年齢的にも心配で、自治体の検診以外にも毎年マンモグラフィーは受けていたのですが、胸の上の方だったので位置的に挟みきれなかったようです。しこりはカチカチで動かなくて、コレは絶対にそうだなと思い、早速翌日に病院で検査しました。

検査結果はやはり乳がんだったので、自宅からアクセスのよい病院に変えました。私の場合は周りにがんが飛んでいたらしいので、それを含め、取る手術をしてから抗がん剤と放射線もやって薬も飲みました。がんの種類や治療内容によって違うと思いますが、私は5年間治療が続き、最近やっと以前の生活に戻ったところです。

年下の女性と仕事で一緒になることも多いので、自分の体験を話して検診を勧めたり、胸の調子の相談に乗ることもあります。職業柄か、病院で乳がん患者さんのウイッグの被り方が気になり、思わず直してあげたくなる時も。自分自身がビジュアルを整えることで病気と対峙する気持ちを奮い立たせたので、いつかそういったお手伝いができればと思っています。

井上正子さんの闘病ヒストリー

2017年6月(52歳) メディカルスクエア赤坂で検査し告知を受ける
同年7月 慶應義塾大学病院で左胸部分切除。リンパ節に転移が見つかり抗がん剤とホルモン治療を5年間

好きなコスメで気分を上げて

闘病中も楽しいことは続けようと、韓国まで推し活に行き、韓国コスメを購入。韓コスの可愛いパッケージやハイブランドのリップで気分を上げていました。

治療期間中は帽子、ウイッグとともに

抗がん剤の副作用で髪の毛が抜けてしまった頃は、ウイッグの着け方にこだわり、ヘアメークさんやよく行く美容院で被ったままの状態で似合うようにカットしてもらっていました。これですごく馴染みがよくなります。ウイッグと帽子でオシャレして乗り越えました。

2023年『美ST』12月号掲載
撮影/平林直己 ヘア・メーク/伊熊美砂 取材/菊池真理子 編集/矢實佑理

美ST