知っておきたい【がん保険の基礎知識】普通の保険と何が違う?

仕事や家庭、親の介護などで忙しい40代、つい自分のことは後回しになっていませんか?人生100年時代、この先も楽しく健康に過ごすためにも、がん保険を見直してみては?最近のがん保険の特徴をファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんに伺いました。

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最近のがん保険の特徴って?

1:予防やリスク細分型の保険も

SOMPOひまわり生命の「健康をサポートするがん保険 勇気のお守り」は非喫煙者割引があり。ネオファースト生命の「ネオdeがんちりょう」は非喫煙者割引のほか、主契約の選択肢(診断給付金と2種の治療給付金)が豊富。

2:女性特有のがんに手厚いものも

アフラック生命「『生きる』を創るがん保険WINGS」は抗がん剤治療による頭髪の脱毛などアピアランスケアを保障する「外見ケア特約」が唯一あるがん保険。MICIN少額短期保険「乳がん・子宮がん・卵巣がん経験者専用がん保険」は乳がんや子宮がんなど女性特有のがんを発症した人も術後6カ月後から加入可。

3:治療の長期化や収入保障に対応

チューリッヒ生命の「終身ガン治療保険プレミアムZ」は未承認の抗がん剤治療など自由診療やストレス性疾病もカバー。FWD生命の「FWDがんベスト・ゴールド」はがん診断後の一時金だけでなく、治療給付金やがん収入サポート給付金も充実。

4:診断一時金が高額に

がんと診断された後にすぐに一時金が入ることで自分の選びたい治療法が選べるように。三井住友海上あいおい生命「&LIFEガン保険Sセレクト」、オリックス生命「がん保険Wish」など。

5:医療の進歩で自由診療もカバー

近年進んでいるがんゲノム医療などの自由診療も保障するものが登場。東京海上日動あんしん生命「あんしんがん治療保険」は対象病院での所定の自由診療でかかった実費を通算1億円まで保障。メディケア生命「メディフィットがん保険」は自由診療抗がん剤治療を主契約で対応。患者申出療養などもカバー。

教えてくれたのは……ファイナンシャルプランナー 黒田尚子さん

1級ファイナンシャル・プランニング技能士。自身も乳がんを経験したサバイバー。今年4月、患者さんにアドバイスを行うFPの団体「患者家計サポート協会」を設立。 「基本的な医療費は保険適用になるので思いのほか自己負担は大きくありませんが、乳がんは乳房再建をはじめウイッグ・帽子・メークアップツールなどQOLの維持費にお金がかかると言われています。ホルモン治療によって働けなくなる期間がある方など、がんのステージなどにもよりますが2カ月程度は自宅療養の可能性が高いです。経済的な観点からも早期発見・早期治療が負担を軽減するので、定期的な検診はがんへの備えとして不可欠ですね」。

2023年『美ST』12月号掲載
取材/菊池真理子 編集/矢實佑理 写真/PIXTA

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