“バラード界の皇帝”の異名を持つ、韓国を代表するシンガーソングライター「ソン・シギョン」。日本ニューアルバム『こんなに君を』のリリースを記念してJJが突撃取材！　リード曲「こんなに君を」は「江南スタイル」で有名なPSYが作曲、また日本の作詞家・松井五郎作詞による超豪華なバラード曲。そのほかソン・シギョン自身が作曲した収録曲を含む、オリジナル楽曲で構成されています。20年ものあいだ数々のラブソングを歌いあげてきたソンさんに、恋に奥手な10代～20代に向けた「恋愛がうまくいくためのアドバイス」をお聞きしました♡

Q1.ニューアルバム『こんなに君を』の収録曲「ただ...」では、ご自身で作曲をされたそうですが、どういった点にこだわって作曲をされましたか？

僕が一番難しいと思っていることは「作文」です。自分が書いた歌詞に責任を持たないといけないから。そして聴き手にメッセージを伝えることは本当に難しい。例えば、歌詞から僕が風を思い描いて歌おうと思っても、聴いている側にあれは太陽だって思わせてしまうこともある。だから一番難しい。僕は歌詞が書けない、だって怖いから。僕は臆病なんです。対して、メロディー作りに関しては肩の力を抜いて自由になれる気がします。自分の気持ちに集中して、その時の気分で作るタイプです。

Q2.『こんなに君を』の後に言葉を続けるとしたら、何を入れますか？

そのフレーズの続きは歌詞にあります。こんなに頑張っているのに、どうしても君を忘れられなくて君のために曲を書いているよ、って。伝えたいメッセージは全部歌詞に出ているので、そこも含めて聞いてくれると嬉しいです。

Q3.恋愛がテーマの楽曲をさまざま歌い上げてきたソンさんが考える、恋がうまくいく秘訣はなんだと思いますか？

「自分が好きな人と付き合いなさい」って言いたいな。よくあるでしょ、自分を好きになってくれる優しい人と付き合うか、自分が本当に好きな人と付き合うか。人によりますけど、僕は絶対に後者だと思いますね、恋愛は。結婚はどうか分からないよ？

——それはご自身の経験談ですか？

……そうですね（笑）　実は僕も奥手なんです。告白は100％成功するって確信できるまで絶対にしなかったね。この相手の人は僕が好きで、それでいて僕もこの人のことが好き、それを確信したうえで我慢して、駆け引きをするために待ってみて、そして悩んで。でも好きで好きでたまらないから気づいたら咳をするみたいに告白しちゃう。だから僕はむやみに「君のことが好きだよ」とか「付き合ってくれない？」とか絶対に言えない。ある時僕のことを好きでいてくれる人に出会ったんです。でも悪いけどその人のことを僕はそんなに好きじゃなくて。好きじゃないけどすごく魅力的だから試しに付き合ったことがあるんですけど、全然続かなかった。すぐダメになっちゃいましたね。その時やっぱり僕は自分が好きな人じゃないと付き合っちゃダメなんだなって思いました。

Q4.好きな人との距離がなかなか縮められない10～20代の女性に、ソンさんならどんなアドバイスをしますか？

……なんで縮まないの？

——相手の人の気持ちが分からなくて失敗するのが怖いから、自分からアプローチできない人が多いように感じます。

あーシャイなんだね。僕も恋愛のことで同じように悩んでいた時、友達に「君が悩んでいる間に、他の男に奪われちゃうよ」って言われたんです。まったくもってその通りだなと思いました。そう考えると不安になって勇気を出せるんじゃないかな？　でもシャイな性格って治らないから、僕も人のこと言えないもん。ある程度相手の気持ちが分からないと無理。だから告白するってすごいことなんですよ。

——向こうに気があるってどうやって判断できると思いますか？

本能的にわかるんですよ（笑）　2人の間に独特な緊張感が走るんです。

Q5.日本の女性で素敵だなと思う仕草を教えてください。

見た目じゃない部分で言うと、韓国人はしないようなしゃべり方をするから、それが可愛いなって思います。例えば食べ物を一緒に食べているときに、韓国人は「これ美味しいね」とか「美味しい？」って相手に言うんです。でも日本人は「おいしい…！」って独り言のようにおいしさを表現するんです。あとは、憧れのスターと握手したときに韓国人は「嬉しいです！」とか「あなたが好きです！」って言うけど、日本人はモジモジしながら「はあ………嬉しい……好き…！」って（笑）　人が聞いているのに自分の気持ちをつぶやくんです。それが可愛いなって思います。こういうソワソワする文化は日本人にしかないものだと思うので、僕はその仕草が好きです。

Q6.ソンさんが10、20代におすすめしたい韓国の観光地はどこですか？

僕はファッションには疎い方なんですけど、やっぱり若者と言えば「弘大(ホンデ)」ですね。観光地の代表的な場所ではあるんですけど、常に変化する街なので。一か月ですっかり街の様子が変わっていることもあります。僕的には結構面白い場所だと思いますよ。あと「三成洞(サムソンドン)」もおすすめです。日本でもサウナが流行りだしたように、韓国でも今まで古臭いと言われていた昔からのものが復活して若者にまた愛され始めています。三成洞はすごく古い街ではあるんですけど、若者が普段いかないような場所に行って、不思議な旅をするのもいいと思いますよ。中心街よりも、もっとおっさんっぽい場所に行ってみてもいいかなと思います。

Q7.いつも応援してくれるファンのみなさまへ、メッセージをお願いします！

僕は日本ではまだ新人です。大きなイベントをやったこともないし、これと言って有名でもない。その中でも僕を応援してくれる日本のファンのみんなはすごく特別な存在です。本当にありがとうございます。コロナ禍で、ここ最近は何も大きな活動ができてなかったので、もっと頑張りたいなと思います。恩返しというか、今までファンの方にもらった気持ちを今度は僕が返せるように、これからイベントにも力を入れていく予定なので、楽しんもらえると嬉しいです。ありがとう。

Info

『こんなに君を』2023年11月22日（水）発売

＜初回限定盤＞KICS-94130/ ￥8,800（税抜￥8,000)
【収録内容】
CD：全6曲収録
M1.こんなに君を（作詩：松井五郎／作曲：PSY,Yoo Gun Hyung）
M2.沈黙の音色（作詩：Soflan Daichi／作曲：Ziyoon）
M3.ふれる（作詩：Soflan Daichi／作曲：Cho dong ik）
M4.Kaleidoscope（作詩：Soflan Daichi／作曲：松尾昌樹）
M5.ただ…（作詩：松井五郎／作曲：Sung Si Kyung）※「…」は下揃え表記
M6.束の間でも僕たち Feat.Naul（作詩：Park Joo Yeon／作曲：Naul）

Blu-ray：撮りおろしスペシャルライヴ＆トーク映像収録
1.君は僕の春［너는 나의 봄이다］韓国ドラマ「シークレット・ガーデン」OSTより
2.オリジナルメドレー
3.こんなに君を
■特別仕様： スリーブつきトールケース入り ポストカードセット（5枚）封入

＜通常盤＞ KICS-4130/￥3,080（税抜￥2,800）
CD：初回限定盤と同内容

＜完全限定生産＞ KIJS-90040/￥4,400（税抜￥4,000）
2023年12月20日発売
LP：初回限定盤CDと同内容

撮影／キングレコード　取材／滝口真実　編集／森本理沙