スペイン在住2年目、マラガからマドリードへ移動したわけ【Ritaの大人留学⑱】

こんにちは、Ritaと申します。私のスペイン生活も、あっという間に2年目となりました。当初手続きした学生ビザや学校の申込みは、1年でリセット。いずれも基本的には1年が最長の為、誰もが次の生活を考えなければいけません。母国へ帰国、他国へ移動、同じで場所で継続、暫く旅行……いろいろな選択をする人がいる中で、私はスペイン内で転居し学業を続けることを選びました。今回は2年目の環境を選んだ背景、再スタートした様子をお伝えいたします。

私が初めてスペインを訪れたのは、5年前の2018年。当時マドリードに仕事で在住していた娘を訪ね、大学生だった息子と共に訪れました。1週間という限りある時間の中、アンダルシア州を含めて一周。その中でもマラガは、海があり陽射しが眩しく、非常にのどかな雰囲気でした。この時好印象だったことに加え、年間通して気候が穏やかな点が、初年度の留学地をマラガに決めた理由です。実際も想像通り。街には外国人が多く全てを受け入れてくれるような温かさがあり、恐々歩き、恐々話し出していたスペイン新人の私は、この街だったから歩き続けられたと言っても過言ではありません。

まだまだ上達したい!

2年目の選択を考える時に、スペイン以外の拠点は考えていませんでした。何故ならスペイン語の上達に全く納得ができていなかったからです。先生の説明がやっと理解できるようになった今、意思疎通ができる授業を受けなおしたい!今終わってはこの1年間は悔いだけが残る!日本に帰る必要が何もない!……そんな気持ちが強く「スペインでスペイン語の勉強を継続する」ことを選択したのは自然な流れでした。折角なら他の学校?折角なら他の環境?実はその頃、伸び悩みで悶々としていた時期でもあり、心機一転で違う環境にしたい気持ちもありました。

折角なら新しい環境にトライ!

環境を変えるならどこにしよう……マドリード・バルセロナ・セゴビア・バレンシア・グラナダ・コルドバ・ロンダ・セビージャ・カディス・テネリフェ、今迄訪れた各地を思い出し、夜な夜なネットでも検索。各々の魅力があり甲乙などつけられませんでした。その為、折角ならマラガと全く違うところ!と線引きをし、アンダルシア州は外しスペインの北方向を検討。ただ究極に寒がりな私はマドリードの気温が限界でした。人と車と活気が溢れ、目まぐるしい街が目に浮かびました。折角なら、そんな賑やかなスペインの首都に、一度は身を置いてみたい!そんな思いでマドリードを選びました。

 

緊張感は1年前と雲泥の差!

引越しは23:59マラガ発→7:30マドリード着の深夜バスで。同じようにスーツケースをゴロゴロした乗客で満席でした。人それぞれ様々な思いを持って乗る深夜バス。私、意外と好きなんです。到着した新天地、とはいっても変わらずにスペインの国内。見慣れたスーパーやカフェを見かけるだけで安心感がありました。街の大きさ、車のスピード、メトロの利用……慣れるまで少し時間はかかりましたが、1年前にマラガに到着した時の緊張感とは雲泥の差がありました。困ったらどうにか質問ができる自分が、こんなにも気持ちを楽にさせるとは思ってもいませんでした。

安定することを優先していた日本での生活から、飛び出してきた今。常に「折角なら」という気持ちを大切にしたいと思っています。留学は、通学したから分かったことも、住んだから見えたことも、一人で背負い何とか進まなければいけません。私は留学1年目を直前に、成長ままならないスペイン語にどう向き合うべきか、ずっしり重く感じる日々が続いていました。でも今回転居したことが大きな気分転換となり、勉強観も人生観も新しい目線で考えられるように……。「折角なら」と勇気を出したことで、濁った気持ちは一新でき、失いかけていた意欲がまた戻ってきました。新しい自分に、生まれ変わったよう。そんな自分に今、ワクワクしています。

この記事では月2回の連載を通して、楽しい50代を過ごす為の挑戦を、読者の皆様と共有してきました。過去記事も是非お読みいただけますと幸いです。

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撮影・文/Rita
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Rita

結婚、出産、離婚、子育てを経て、あとは終活を……と考えていたとき、娘さんの「人生もうやることないって言っているけれど、まだなんだってできるでしょ。留学でもしてみたら?」のひと言に突き動かされ、スペイン留学を決意。お金、コネ、語学力がなくても、情熱ひとつで日々をまい進する「Rita流留学ルポ」をSTORYwebで更新中。

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