女優・鈴木保奈美さん（57歳）「大人可愛くありたい、そのために何かしようとは思いません」
とことん自然体で、無理をしない。だからこそ、その姿にはっと引き込まれ、魅了される。時折チャーミングな笑顔をのぞかせつつ、真剣なまなざしで質問に向き合ってくださるその姿に大人の女性の柔軟性、美しい心身の佇まいを感じる鈴木保奈美さん。「どんな波でも、ひょいと乗れる自分でありたい」と仰る、その柔軟で素敵な生き方とは？現在、そして未来の自分が楽しみになる人生のヒントを教えていただきました。
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鈴木保奈美さんの「私らしく」のすべて #大人可愛い
幼さゆえの可愛さは好きじゃない。何かに熱中する姿とか、自分が意識していないところの絶妙な一瞬が“大人可愛い＝チャーミング”なんだと思います
お話を伺ったのは……女優・鈴木保奈美さん（57歳）
《Profile》
’66年東京都生まれ。’86年女優デビュー。ドラマ「東京ラブストーリー」をはじめ、ドラマ、映画を中心に活動。’11年大河ドラマ「江〜姫たちの戦国〜」で11年ぶりに女優復帰。近年はドラマ「SUITS／スーツ」シリーズ「生ドラ！東京は24時‐Starting Over‐」映画『ミステリと言う勿れ』など多数。「あの本、読みました？」（BSテレ東）出演中。主演舞台『逃奔政走‐噓つきは政治家のはじまり？‐』7月上演。
“大人可愛く”ありたいとか、そのために何かしようとは思いません。常に自然体の自分であることをまずは意識しています。体づくりもそう。昨年から低酸素トレーニングを始めました。酸素濃度をコントロールしている低酸素の部屋の中でトランポリンやランニングマシンで鍛えると、ミトコンドリアが活性化するらしく、免疫反応をアップさせるそう。しかも30分でいいんです。
もともと肺活量が少なく、有酸素運動が苦手。昨年長丁場の舞台に出演し、体力維持の目的もあって、科学の力を借りてみようと思いました。目に見えて何かが変わったことはないですが、舞台を乗り越えることができました。また、出演ドラマの中で、2フロア分の階段を駆け上がった直後に台詞を言うという場面もクリアできたので、効果はあるのではないでしょうか。
また、撮影中、私は、常にエンジンがかかっているアイドリング状態にして心拍数を上げておいた方が本番に挑みやすいタイプだと思っています。だから常に、辺りをうろうろしています。家でも同様、結構いつも動いて、海外のピラティスやストレッチ動画を観て、参考にしながらコツコツやったりも。体力が何より大切ですからね！
そして、良い睡眠がとれる方法も、いつも探しています。肉体に加えメンタルの疲労がたまると、眠りたくても覚醒してしまう時があります。それで最近、疲れが取れるリカバリーパジャマを活用し始めました。自分には合うようで気に入っています。良いと聞いたものは試してみたい。いろいろな物の助けを借りるのも良いと思います。
50代を超えてからは体調を崩すと若い時と違って尋常じゃない辛さがあるし、落ち込むこともありますが、仕方がない。常にベースを鍛えておき、なるべく自力で這い上がれるようにしておきたいです。
私が思う大人の可愛らしさというのは、人が何かに夢中になっていて、ふと力が抜けた時や素の表情が現れた瞬間に、外から見ている他人が感じることで、自ら意識して目指すものではないと思います。ましてや、幼さと混同することでもない。若さや可愛らしさを目標にしたいとは思っていないんです。
保奈美さんの“頑張らない”スキンケア
左／肌馴染みがいいドクターデヴィアスが最近のお気に入り。ローションは数分おきに手でつけて、肌状態に合わせて美容液かクリームで蓋を。
右／長年使っているのが美顔器セルキュア 4TPLUS（ベレガ）。撮影前は必ず使用し、クレンジングや表情筋トレーニングを。メイクのりが違います。
《衣装クレジット》
グリーンブラウス￥183,700（ロゼッタ ゲッティ/コロネット）パンツ￥61,600（バルバ ナポリ/コロネット）イヤリング￥1,174,800時計￥3,498,000（カルティエ カスタマーサービスセンター）
2024年『美ST』8月号掲載
撮影／菊地泰久（vale.） ヘア・メイク／福沢京子 スタイリスト／犬走比佐乃 取材／安田真里 再構成／Bravoworks,Inc.
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