馬場典子さん(51)が更年期で意識していることは?「自覚症状がないからといって…」

パーソナリティを務めるラジオ番組で更年期に関する様々な予備知識を得て、それがとても役立っていると話す馬場典子さん。実は、更年期は自覚症状がないからと言って安心は禁物というお話は、目からウロコ!! とても勉強になります。

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馬場典子さん(51)が更年期で意識していることは?「自覚症状がないからといって…」

馬場典子さんprofile

1974年、東京都生まれ。1997年、日本テレビ放送網に入社後、アナウンサーとして多岐にわたる番組に携わり、退社後はフリーアナウンサーとして活躍。ABCラジオ「大塚製薬 ニュートラシューティカルズ事業部 presents 私 からだ 上手にやさしくつきあえる毎日を。〜女性の健康や更年期について語ろう〜」(ABCラジオ・日曜22:30〜23:00、文化放送・月曜18:30〜19:00、CBCラジオ・土曜22:00〜22:30)のパーソナリティを務める。


ホットフラッシュ、めまい、髪のうねりに手指の強張り、やる気レス

女性ホルモンが減ってくると髪にうねりが出てくるそうで、ある時寝癖がひどくなったなと思ったことが更年期を意識したキッカケでした。それから軽いホットフラッシュ、ときどき起こるめまい、倦怠感や手指の強張り、指先に力が入らなくなる、など典型的な症状があらわれて、いよいよ、これが更年期というものかと感じました。

というのも、定期的に担当させていただいているラジオ番組「私 からだ 上手にやさしくつきあえる毎日を。」やNHK「あさイチ」で、自然と更年期に関する予備知識を得ていたので、比較的心穏やかに症状を確認することができていたのです。知らないものに対して漠然と抱く不安は強いストレスになりますし、そのストレスは本来必要のないもの。知識を仕入れておくことで、要らない不安を払拭できますし、多すぎる情報に振り回されることも減ると思います。行きつけの歯医者さんがあるように、心身両面からメンテナンスできる婦人科を持っておくのも必要かもしれません。

イソフラボンと発酵食品摂取は日々欠かさずに

— STORYに何度も登場してくれているフリーアナウンサーの馬場典子さんは40代後半からフルコース級の更年期症状を感じていると言います。体に合わない食品に敏感に反応する体質もある、そんな馬場さんの更年期を支えてくれているのは、多くの趣味とそれらを共有している仲間の存在、食への飽くなき興味だそう。

ラジオ番組でも何度か紹介しているソイチェックという検査があります。ソイチェックというのは大豆イソフラボンから体内で作られる「エクオール」(*1)の量を調べる検査。エクオールは女性ホルモンに似た働きをする成分ですが、日本人のふたりにひとりは体内で作ることができないそう。幸い、私は体内で作れる体質だとわかったので、ふだんの食生活で大豆製品を積極的に取り入れることを意識しています。

また、実は更年期は、表にあらわれる自覚症状だけではなく、体の内側で進行しているリスクを意識することも大事だそう。骨粗鬆症や生活習慣病の予防、血管の柔軟性を保つためにもエクオールを補う「エクエル」を毎日欠かさず飲んでいます。

腸は第二の脳とも言われますから、胃腸のケアも年々欠かせないものに。また、更年期の不調には体の内側ケアだけでなく、筋力やメンタル面も大事です。辛い時、だるい時はできるならちゃんと休むこと、上手にサボることも大切みたいですが、中学高校と元バレーボール部だった体育会系気質が残っているのか、テニス、ゴルフ、ジョギングなどのスポーツは、30代以降の私を肉体・精神の両面からサポートしてくれていると思います。30代半ばくらいから細々とジョギングを始めて2008年に東京マラソンに参加したり、友人たちに誘われてテニスやゴルフをしたりしていくうちに、体を動かす爽快感や達成感に少しずつ気づいていきました。

それでも40代は、まだ更年期の不調に慣れなくて、だるい時はついサボったり、ダラっとしていたりしたのですが、みんなと大会に出たら楽しかったとか、テニスで追いつかなかったボールに追いつけたりした成功体験が積み重なって、だんだんスポーツをすることが習慣になってきました。やはり体を動かすと自然と前向きになれますし、仲間たちと過ごす時間はかけがえのないものです。

【*1・エクオール】

大豆イソフラボンが腸内細菌の効力で変換される体内成分で、女性ホルモンの働きに似たものがあるとされています。日本人女性の半分は体内生成ができないと言われており、その場合は大豆製品をどれだけ摂っても女性ホルモンの急激な低下が止められないことも。一度ソイチェックするのがおすすめです。

リラックスして過ごせる場所を複数持っておく

何よりも私の元気の素は美味しいご飯。胃腸の元気=私の元気ですし、味に対しての感覚の変化が体調のバロメーターでもあります。昔から食に関しての体の反応が分かりやすくて、何を食べたいかなど、体の声に耳を傾けています。家で好きな食材を調理することもありますが、外食がいちばん手軽で最強のリフレッシュ。美味しいご飯とビールがあればイヤなことも吹き飛びます(笑)。

ひとりでも入りやすいカウンターのあるこぢんまりとしたお店が好きで、特に銀座一丁目にある「Vin de Rêve」は使い勝手がよく、大好きなお店です。こちらのオーナーの方が、私がよく行く蕎麦屋さんのご主人と同級生ということでご紹介いただいて以来通っていますが、ひとりビールでもグラスワインでも友人たちとのワイワイ食事会でも、柔軟に対応してもらえるのがお気に入り。ほかにも、長年続けているお茶のお稽古の清らかで静かな空間では心が洗われ、思考がクリアになりますし、ポーセラーツは、集中できる分、目は疲れるし肩は凝りますが(笑)、贈る相手のことを考えてデザインする楽しみには格別なものがあります。

十年程前に始めた法螺貝は、自然の中で立てると心身が調って、リフレッシュにとても効果があります。多趣味というと聞こえがいいですが、私の場合は「浅く広く」タイプ。ひとつのものを極められる方に憧れる一方で、多くの集まりに参加していると色んな方とお話できて視野や知見も広がりますし、カラーの異なるコミュニティに触れていることに居心地の良さを感じます。仕事や家庭以外の第3の居場所、自分らしくリラックスして過ごせる場所を複数持っておくのは、更年期だけでなく、50代以降の人生をより豊かに彩ってくれるひとつの方法なのではないでしょうか。

心と体の声を聞いて無理をしないで

— 多彩な人間関係を上手に築いて、バランスよく趣味を楽しんでいる、そんな理想的な環境を作った上で50代に入るなんて素敵なこと。そんな〝楽しみ上手〟な馬場さんがモットーとしているのは「体の声を細やかに聞いて、自分の心に正直に」「ちょっと違うと思ったら無理しない」だとか。つい周囲に合わせてストレスを抱えがちなSTORY世代にとって、この教えは刺さりそう。

人間関係は大事ですが、実はストレスのもとになるのも人間関係。若いころはどんな相手でも勉強だと思っていましたが、40代で、そんなストレスが元で帯状疱疹を発症したことがありました。年齢とともに気力は体力があってこそ(健全な心は健全な体に宿る)と痛感しましたし、このふたつは密接にリンクするもの。体も心も無理しないで、自分の内側からの声にシンプルに従っていけたらいいなと思います。

表に出すか出さないかは別として、本来好きも嫌いも正直でいい。それにはダメなところや弱点も含めてありのままの自分を受け入れて、自分自身の解像度も高めておくことも大切だと、大人になって改めて感じています。

そして自分の機嫌は自分で取ることを意識すること。自分がハッピーだと感じられないものに無理して付き合わず、たまには〝我がまま〟でも良い気がします。

以前占いで有名なゲッターズ飯田さんに「馬場さんは一生17歳」って言われたんです(笑)。その精神っていい面もありつつ、人間関係ですぐ落ち込んだりちょっとしたことで一喜一憂する感情の揺れがあったりして一長一短です。でも、いくつになっても明日へのワクワクを諦められないところがあって、「今日は色々あったけど一日お疲れ様!!きっと明日はもっといい日かも」。なんて考えながら眠り、リセットを心がけています。

〈TOP写真〉チュールブラウス[4月展開予定]¥79,200(サヴィル サヴィ) パンツ¥33,000(アルアバイル) ネックレス¥16,500〈ピニャッタ〉 バングル¥16,500 リング[左手]¥10,780〈ともにエムシー・スタジオ〉 (すべてZUTTOHOLIC) ピアス¥19,800(ワンエーアールバイウノアエレ/ウノアエレ ジャパン)〈末尾写真〉フーディ¥16,500 スカート[レギンス付き]¥16,500 ソックス¥2,750 シューズ¥18,150 ラケット[SHIFT 99L]¥41,800(すべてアメアスポーツジャパン・ウイルソン)

撮影/BOCO ヘア・メーク/陶山恵実(ROI) スタイリスト/乾 千恵 取材/柏崎恵理 ※情報は2025年5月号掲載時のものです。

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