北川景子さん(39)「20代は暗黒期だった」脱出きっかけは「結婚」【映画『ナイトフラワー』主演】

The post 北川景子さん(39)「20代は暗黒期だった」脱出きっかけは「結婚」【映画『ナイトフラワー』主演】 appeared first on CLASSY.[クラッシィ].

主人公・永島夏希が愛する子どもを育てるため、ひょんなことからドラッグの売人になる決意をし、危険な世界へ足を踏み入れていく映画『ナイトフラワー』が11月28日に公開です。夏希を演じている北川景子さんは、新境地ともいえる役柄への挑戦に「昔の自分には想像もできなかった」と言います。20代の頃に抱えていた葛藤と、結婚がもたらした変化についても聞きました。

Profile

1986年8月22日生まれ、兵庫県出身。モデル活動を経て、2003年に俳優活動を開始し、以降ドラマ『悪夢ちゃん』『リコカツ』、大河ドラマ『西郷どん』など話題作に出演。近年の主な出演作に、大河ドラマ『どうする家康』、ドラマ『花のれん』『あなたを奪ったその日から』など。現在、連続テレビ小説『ばけばけ』に出演中。

子役の2人は、うちの子どもたちとも遊んでくれました

——北川さん演じる夏希の子どもたち、小春役の渡瀬結美さんと小太郎役の加藤侑大さんとは、どのようにしてコミュニケーションを取っていましたか?

撮影が朝から晩まで続くことも多かったのですが、子役の2人は一緒に遊びすぎると疲れてしまって寝ちゃうことが早々にわかって(笑)。だから、撮影の合間は一緒に楽しくお話はするけど、追いかけっこのような激しい遊びをやりすぎないように気をつけたり、子どもたちの体力が夜まで維持できるように考えたりしながら接するようにしていました。でも、母親として特に意識して何かをしていなくても、すぐに2人は懐いてくれたので、自然と母と子の関係を築くことができた気がしています。うちの子どもたちが撮影現場に遊びにきたときも、一緒に遊んでくれていたんですよ。

——素敵な現場だったのですね。今作は、親と子の絆のほかにも、夏希と格闘家・多摩恵(森田望智)とのシスターフッドもテーマになっています。北川さんには、そんな女友達はいますか?

イモトアヤコちゃんとは、友達になって10年くらい経ちますね。出会った頃、私は結婚したてで彼女は結婚していなかったけど、そこから彼女も結婚して子どもを持ち、同じような環境になったので、最近はお互いに相談をし合ったりもしています。なかなかしょっちゅうは会えませんが、お互いの誕生月には絶対会って、お祝いし合っていて。今年と去年、私の誕生日当日に一緒にランチをした相手はイモトアヤコちゃんです(笑)。あとは、菊地亜美ちゃんとも仲良くさせてもらっています。お互いの子どもの誕生日が10日違いぐらいなので、共通することも多くて。年齢が離れた友達で言うと、南沙良ちゃんもそうかな。

——お友達の年齢もバラバラで、お話しするのが楽しそうですね。

みんなに会って、いろいろな話を聞くと「みんな頑張ってるんだな」と感じられて、悩んでいたはずのことも「なんでもいいや」って思えるくらい元気をもらえます! こうして考えると、付かず離れずで、長く続いている友達が多い気がしますね。

「いい結果を出さないと」と常に自分にプレッシャーをかけていました

——2003年にモデルとしてデビューして以来、10代からご活躍です。20代の頃は、仕事に対してどのように向き合われていましたか?

20代後半から30代前半くらいまで、すごくつらかったんです。暗黒期みたいな感じで。
10代でデビューして以降、ありがたいことに途切れずオファーをいただけて、忙しくお仕事をさせていただいていたので状況としては恵まれていました。でも、「いい結果を出さないといけない」ということにこだわってしまっていて、自分に対して重いプレッシャーをかけてしまっていて…。

——常に自分自身と戦っていた?

そうですね。20代前半くらいまでは、そうした状況でも若さで乗り切れていたのですが、そうもいかなくなってきて。主演という立場を任せていただけるようになってからは、「現場を率いていかないと」「後輩に手本を見せないと」と常に気を張っていました。常に自分で新しい悩みを生み出しては焦って、の繰り返し。だから、気持ちとしてはすごく余裕がなかったですね。

——その状況からどのように打破されたのですか?

結婚したことが大きかったです。これまでの私は、絵に描いたような仕事人間という感じで、常に頭は仕事のことでいっぱいで。「この仕事で生きていく」という思いが強すぎたせいか、結婚や子どもという未来絵図は念頭にもなかった。そもそも、自分自身が結婚するなんて思ってもみなかったんです。

結婚を機に、より芝居が楽しくなった

——では、結婚後に変化したことといえば?

いろいろな役をいただけるようになりました。20代のころは、完全無欠のバリキャリ役にオファーをいただくことが多くて。いわゆる、仕事はできるけど恋愛ベタ、みたいな役どころ。もちろんそれを「ハマり役」と思っていただけたことはありがたいのですが、心の底では「もっと幅広くいろいろな役に挑戦したい」とずっと悩んでいたんです。そんなとき、結婚してすぐくらいのタイミングで、初めて大河ドラマ『西郷どん』のお仕事をいただけたり、母親役を任せていただけたりするようになった。結婚を機に、バッと演じる役の幅が広がったんです。

——自然と道が開けたのですね。

「変わりたい」ともがいてたころには変われなかったのに、人生のステージが変わったときに自然と変われるなんて、なんだか不思議ですよね。これまで以上に、お芝居が楽しくなったし、私自身としても俳優としても結婚が転機になったような気がしています。

——来年、40歳を迎えますが、どんな女性になりたいですか?

自分が40歳になるなんて、あっという間で驚いています(笑)。子どもがいると風邪をもらうことも多くて、今年は万全な体調でない状態で現場に出ることもあり、悔しい思いをしたので…健康第一! 40代は今よりももっと、免疫の底上げをしたいです。仕事面で言うと、今がいちばん楽しいタイミングに入ったなと感じていて。それこそ、私に「ドラッグの売人役」を任せていただけるなんて、昔の自分には想像もできなかったです。今後も家庭と両立しながら、芝居を磨き続けたいです。

Information

映画『ナイトフラワー』
『ミッドナイトスワン』の内田英治監督が5年ぶりに手がける「真夜中シリーズ」第2弾。蒸発した夫が残した借金取りに追われ、2人の子どもと東京へ逃げてきたシングルマザー・永島夏希(北川景子)。この貧困生活をなんとか変えようと、夏希はドラッグの売人になることを決意する。そんな夏希の前に現れた、格闘家・芳井多摩恵(森田望智)がボディーガード役を買って出て…。●出演:北川景子 森田望智 佐久間大介(Snow Man) 渋谷龍太 11月28日(金)全国公開 松竹配給

【SHOPLIST】
ランバン(コロネット) 03-5216-6518
ミキモト0120-868-254

撮影/木村敦(Ajoite) ヘアメーク/板倉タクマ(nude.) スタイリング/浜田英枝 取材/小林揚 編集/越知恭子