【愛子さま】初単独ご公務には、雅子さまの”22年前のバッグ”を。母娘で受け継がれる「淡色ファッション」

写真/JMPA

愛子さまが、成年皇族となられ単独公務につかれるようになって、約2年。エレガントで知性のある佇まいは、皇后雅子さまのお若い頃を彷彿とさせ、またご家族でのお出ましにはデザインやお色を雅子さまとリンクさせてお召し物を選ぶなど、母と娘の絆が強く感じられます。愛子さまのお召し物にも、雅子さまの思いを受け継いだと思われる、同じデザインのものも散見されます。今回は、雅子さまから愛子さまへ。その思いを紐解く、お召し物を、放送作家・皇室ライターのつげのり子さんにお話を伺いながら紹介します。

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放送作家・皇室ライター つげのり子さん、雅子さま・愛子さま「同じデザインのお召し物」に見る印象は?

「雅子さまが使われていたものを愛子さまが受け継がれたのか、もしくは雅子さまがお召しになられたものと同じデザインのものを愛子さま用に作られたのかは、断言できませんが、雅子さまがお召し物に込めた思いを受け継ぐかのように愛子さまが“同じ”デザインのアイテムを身につけられていることがあります。昭和天皇が「継ぎを当てて大切に着ることは決して恥ずかしいことではない」という教えを生涯大切にされていたことから、皇室では「上質なものを、大切に使い続ける」という慣習があります。秋篠宮家でも、紀子さまから眞子さまへ、そして佳子さま。また、宮家を超えて受け継がれているお着物もあります。愛子さまは“初めて”の場に、雅子さまゆかりのアイテムを選ばれることが多いようですが、お召し物だけでなく、保管が難しい小物も受け継がれていることから、物を長く大事に扱われる雅子さまのお人柄も伺えます。(つげさん)」

【オフホワイトのバッグ】愛子さまの初めての場に、寄り添うお守りのように

写真/JMPA 2002年6月、国立成育医療センター開設記念国際シンポジウムにて

淡い黄緑色のスーツは、すっきりとしたタイトなシルエットが印象的で、知性を感じさせる端正な装い。そこにファッション性の高い、ボックス型のバッグを合わせることで、凛としたスーツスタイルにやわらかな女性らしさが添えられているようです。知的な印象と優美さをさりげなく調和させた、雅子さまらしい着こなしといえそうです。

写真/JMPA 2024年5月、国立公文書館、訪問にて

初めての単独公務に臨まれた愛子さま。純白のスーツをお召しになった愛子さまの手には、雅子さまが愛用していたものと同じと思われるオフホワイトのボックス型のバッグが。靴も白で統一され、異素材を重ねたオールホワイトスタイル。フォーマルなスーツに、デザイン性のあるバッグを合わせることで、ファッション感度を高めている洗練された着こなしです。

写真/JMPA

「この時(2002年6月)の雅子さまは、愛子さまを出産されて7カ月ほど。珍しくお一人でのご臨席でした。時として、皇族方がお持ちになるバッグ、小物はその場の空気感を作る小道具にもなりえます。国立成育医療センター開設記念国際シンポジウムは、国内外の医療の専門家が集まる、お堅くアカデミックな場所。そういった隙のない空気感の中で、丸みを帯びたフォルムの可憐なバッグをアクセントにした着こなしの雅子さまの存在が場を和ませていたのではないしょうか。

愛子さまが、同じオフホワイトのバッグを持たれていたのは、初の単独公務ということで、大変緊張なさったであろうシーン。お守りに、と22年以上大事に保管されていたバッグを、と雅子さまがアドバイスされたのかもしれません。愛子さまは幼少期からマイバッグをお持ちになっていたので、バッグにはこだわりがあるとお見受けします。成年皇族としての単独公務デビューの場で、雅子さまと同じバッグを持つことは、心のお守りとなり、心強さになっていたのでは。このバッグを持たれることで、ファッションとしての個性が光り、より注目を集めたように思います。(つげさん)」

【クリームイエローのフリルジャケット・ロングドレス】受け継いだものを新たな感性で着こなす

写真/JMPA 2018年、上皇后美智子さま誕生日のご挨拶へ

写真/宮内庁提供 2019年4月、上皇ご夫妻の結婚60年の祝賀会にて

2016年・2018年の上皇后美智子さまのお誕生日のご挨拶のほか、2019年の上皇ご夫妻のご結婚60年の祝賀会でも、雅子さまがお召しになっていたクリームイエローのフリルジャケットとロングドレス。シルクシャンタンと思われる品のよい光沢に、胸元を飾るフリルが印象的なジャケットからは、節目のお祝いを心から喜ばれるお気持ちが伝わります。ご挨拶に向かわれる車中のカットからも、エレガントな佇まいが感じられる装いです。

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写真/光文社 2026年2月23日、天皇陛下誕生日一般参賀にて

ご自身にとって初めての歌会始の儀となった場で、雅子さまと同じクリームイエローのジャケットとロングドレスをお召しになった愛子さま。ジュエリーを除き、トーク帽、ジャケット、ロングドレスと、雅子さまと同じ装いで臨まれました。一方、翌年の天皇誕生日の一般参賀では、ヘッドドレスを愛子さまらしくアレンジ。デザイン性のあるリボンをあしらったヘッドドレスが、愛子さまの可憐な雰囲気に自然に調和しています。

「約10年前に着られていたドレスですが、時を超え、愛子さまがお召しになることで、みずみずしく映り、時代を一切感じさせないドレスを選ばれていた雅子さまのセンスにも脱帽します。

雅子さまがお譲りになられたのか、愛子さまが同じものを特注されたのか、断言はできませんが、雅子さまが何度も着用し愛用されていたドレスと同じデザインのものを皇室行事という格式高い場で、愛子さまがお召しになることで安心感や自信にも繫がっているのかもしれません。

歌会始の儀では同じ着こなしで、1年間色々な経験を積まれ、天皇陛下誕生日の一般参賀では愛子さまらしくヘッドドレスをアレンジされています。雅子さまが大切にしてこられたものを、愛子さまの新たな感性に託されたのではないでしょうか。

また、雅子さまの勝負カラーはイエローと言われていますが、はっきりとしたイエローを選ばれることが多く、その他にもお若い頃はピンク、ロイヤルブルーなど鮮やかなお色を好まれていました。一方、愛子さまは柔らかい色を選ばれることが多いご様子。大事にされているお召し物の中でも、華やかなデザインながらもお色が柔らかく控えめなものを厳選されて、愛子さまに託されているのかもしれません。(つげさん)」

【イエローと白のバイカラースーツ】ファッションを通して母と娘を繫ぐ物語

写真/JMPA 1994年9月、石川県訪問にて

中央に大きなリボンをあしらった、イエローと白のバイカラースーツは、皇室入りされて間もない雅子さまの雰囲気にマッチした、初々しさと甘さのあるロマンティックなデザイン。黒の端正なトップハンドルバッグとパンプスを合わせることで甘さをほどよく引き締められた、雅子さまのセンスが光る着こなしです。

写真/JMPA 2026年6月、回顧展「生誕100年 森英恵ヴァイタル・タイプ」へ

雅子さまのご成婚パレードのドレスを手がけた、特別な存在である森英恵さんの回顧展へ。愛子さまは、お召し物とバッグに雅子さまから譲り受けたものを身につけて訪問されました。足元には、雅子さまの定番となりつつあるバイカラーデザインのパンプスを。黒で全体を引き締め、パールを添えてノーブルにまとめられた雅子さまに対し、愛子さまは花モチーフのペンダントや柔らかな色合いの小物を合わせ、ピュアで可憐な雰囲気に。母から娘へと受け継がれる装いが、それぞれの個性によって異なる表情を見せています。

「ご成婚パレードのドレスだけでなく、森英恵さんが手がけられたお召し物を、ご結婚当初の雅子さまは好んでお召しになっていました。そんな森さんの回顧展へ、娘である愛子さまが、母である雅子さまから受け継いだお召し物を身につけて訪問されたことに、デザイナーへの敬意とともに、母から娘へと受け継がれてきた時間の物語を感じます。

また、こうした装いからも、愛子さまのお出ましの際には、お二人で相談しながら準備されていることが伺え、母娘の深い絆が伝わります。愛子さまご自身は、控えめなデザインや色合いのお召し物を選ばれることが多い一方、雅子さまが愛用されてきたものを受け継ぐことで、少しずつご自身の装いの幅を広げていらっしゃるようにも思われます。(つげさん)」

教えてくれたのは・・・ 放送作家・皇室ライター つげのり子さん

テレビ東京・BSテレ東『皇室の窓』の放送作家。西武文理大学非常勤講師。2001年の愛子内親王殿下ご誕生以来、皇室番組の構成を担当し、皇室研究をライフワークとしている。ワイドショーから政治経済番組、ラジオ番組まで様々な番組の構成を手掛ける。著書に『天皇家250年の血脈』(KADOKAWA)『素顔の雅子さま』『素顔の美智子さま』(ともに河出書房新社)などがある。

取材・文/味澤彩子 構成/今野 葵

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