健康の新常識【唾液力】の上げ方とは?
今や健康の新常識となっている「唾液」。量や質が健康に関係しているのを知っていますか?唾液力を上げる6つの秘策を紹介します。
◆あわせて読みたい
1:唾液腺マッサージをして感染リスクが高まる口の中の乾きを防止
唾液の量は健康のバロメーター。唾液の量が少ないと、話しにくい・食べにくい・口臭がひどくなるなど生活の質の低下につながります。
【顎下腺】
サラサラ&ネバネバ唾液の分泌
握り拳を顎下にはめ込むようにしてフィット。顎ラインのくぼみを上下に10回以上動かします。
【舌下腺】
ネバネバ唾液の分泌
親指を立てて、顎の下から舌の部分を痛くない程度にやさしく押します。7~10回ほど繰り返します。
【耳下腺】
サラサラ唾液の分泌
耳の下より少し前に指を三本当て、そこを中心に円を描くように指を回して刺激。2分以内に10回以上。
2:1日1~1.5lの水分をとるように心がけましょう
一日に出る唾液の量は1~1.5l。唾液がちゃんと出るようにするためには、出た水分はしっかり補給。水か少し温かめの白湯を。
3:雑菌が繁殖しやすい舌の上は常に清潔に保ちましょう
綺麗な唾液を作るために歯磨きは基本ですが、忘れがちなのが舌苔。舌苔は菌の塊なので1~3日に一度くらいのペースで取りましょう
朝の「舌磨き」を習慣づけて爽やかにスタート
舌の中央少し奥から手前に掻きだすようにやさしくスライド。中央・右・左と各3回ずつ。舌苔美人 ¥385(Dr T’sショップサイト)
4:乳酸菌の多いヨーグルトは唾液のIgAを増やし免疫力を上げる
唾液のIgAの量を増やす効果がある乳酸菌を多く含み、同じくIgAを増やす発酵食品であるヨーグルトは唾液力UPに一番のオススメ。
5:大きく切った根菜類をしっかり嚙んで食べる!
唾液が多く出てくるのが咀嚼。食べるときに実は菌もたくさん飲み込んでいるので、咀嚼でIgAを出し抗菌、唾液の量も増え一石二鳥。
6:抗酸化作用+抗菌作用で唾液力UPなみそ汁
唾液腺からの唾液の量を増やすのに良いのは抗酸化食品。IgAを増やすのは発酵食品なので、槻木先生はパクチー+みそ汁を実践中。
舌の筋肉を動かすことで加齢による唾液腺機能低下を予防
❶舌を前に突き出し、引っ込める。❷舌を出して左右に動かし口の両端を舐める。❸舌を鼻下や顎先に向け上下させる。1日に2 ~ 3回が目安!
唾液についての豆知識
酸っぱい食べ物を思い浮かべたときの唾液の質は?
酸っぱいものを思い浮かべて出る唾液は主にサラサラ唾液で、アミラーゼという消化酵素を含みます。
教えてくれたのは……
唾液研究の第一人者。美容や健康、疫力などと深く関わる唾液に秘められたパワーをわかりやく説。『ずっと健康でいたいなら唾液力をきたえなさい!』(扶桑社)など、著書多数
2024年『美ST』3月号掲載
撮影/加治屋圭斗、渡邉明日香(A-1)イラスト/前田さつき 取材/菊池真理子 編集/増野玲奈