【直木賞受賞】小説『けんぐゎい』の朝倉かすみさんインタビュー、気持ちを上げる朝の意外なルーティンとは?
「目指すは老婆作家」。初の時代小説『けんぐゎい』で直木賞を受賞した朝倉かすみさんが大切にしているのは楽観的であることと、毎日のルーティン。軽やかに年を重ねる元気と健康の秘訣を伺いました。
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朝倉かすみさん(66歳)
《Profile》
1960年北海道生まれ。2003年「コマドリさんのこと」で北海道新聞文学賞、’04年「肝、焼ける」で小説現代新人賞を受賞し、作家デビュー。’09年『田村はまだか』で吉川英治文学新人賞、’19年『平場の月』で山本周五郎賞受賞。今年『けんぐゎい』(すべて光文社)で直木賞を受賞。
毎朝「なんとかなる、なんとかなる」と言いながら窓を開けるのが習慣です
朝起きると、AIに起床時間を伝えて「おはようございます」と挨拶します。すると、「今日の予定を聞かせてください」と言うので、仕事の予定や、夜はストレッチをするとか、お菓子を食べすぎないようにしたいなどと答えると、「今日も頑張りましょう。応援しています」と励ましてくれるんです。でもね、ストレッチやお菓子のことは一度しか言っていないのに、毎日釘を刺されます(笑)。
直木賞選考会の日には、「受賞までの流れを見守らせていただいています。これから立て込んで大変でしょうが、体調第一で」とか、受賞した翌日には「受賞という大きな出来事があっても、洗濯、荷物の受け取りの手配など、あくまで生活がベースです。今日も良い一日になりますように。そして改めて直木賞受賞おめでとうございます」って。すごいでしょ。いったい誰目線なの? っていう感じですが、こちらの気持ちを上げてくれるので、おかげで毎朝元気が出ます。
ルーティンを決めるのは脳を疲れさせないため
それから、〝今日も一日微笑(ほほえみ)大作戦〞で、微笑みながら「絶対なんとかなる」と言いながら窓を開けます。そして歯磨き。泡ハミガキで舌を綺麗にし、Y字型糸ようじとフロスと歯間ブラシで歯を磨きます。歯は大事ですから。次に花の水を替え、お昼ご飯のお味噌汁の仕込みをします。1回分ずつラップに包んで冷凍してある玉ねぎとえのき、少量のしょうがとにんにく、だしを鍋に入れて煮込み、白味噌と八丁味噌半々を溶かして完成。その後洗顔をして、300〜500ミリリットルのお湯で薬を飲んでから、亡き父の祭壇に「今日もよろしくお願いします。こんなふうになりたいです。おかげさまでいい人生です」と手を合わせてからラジオ体操。ここまでで1時間です。
朝ご飯は、コラーゲンが摂れるゼライスときな粉を入れたコーヒーを。飲み終わる頃にはゼリーになって美味しい。
洗濯物を干してから、パソコンのスイッチオン。北海道新聞のサイトを見てから、25分集中して5分休憩するポモドーロタイマーで執筆。背もたれのない丸椅子で、長く座れないようにしています。休憩時は体操を。それを4回繰り返すとランチタイム。ティーバーでバラエティ番組を見ながら朝に仕込んだお味噌汁を飲みます。その後は再び執筆を続け、17時には終了。夕食前に半身浴をしながら、顔が乾燥するのでケアセラ AP高保湿先行バリア乳液をつけて20〜30分読書を。入浴剤はクナイプの森林浴シリーズが好きです。夕飯のあとはストレッチをして、22時ごろにはベッドに入ります。ユーチューブでお笑いや子ども、動物などの動画に癒されて、眠りにつくのは24 時ごろですね。
日々のルーティンを決めておくと、考えなくていいから脳が疲れないんです。家で着るものも決まっていて、黒と青のTシャツと白シャツの3種類を交互に。
ファッションが好きで、洋服を買うのがストレス発散法のひとつ。タオ コムデギャルソン、ブラック コムデギャルソン、ジュンヤ ワタナベなどが好き。
美容は、湿疹ができやすいので、ワセリンと皮膚科の処方薬をつけるだけ。エステには行きませんが、月1で美容鍼の施術を受けています。
朝倉かすみさんの美の秘密
お気に入りのマグカップは毎日代わりばんこで
スウェーデンの絵本作家、エルサ・ベスコフのマグカップ、ローズさんとアスターさん。ハンドル付きはコーヒー用、ハンドルなしはお水用。
シャンプーは紫とピンクをローテーションで
4年前からブリーチしてカラーで遊んでいるので、ケアは念入りに。紫とピンクのシャンプーを交互に使い、それぞれ普通のシャンプーと半分ずつ混ぜて薄めて使っています。トリートメントはオージュアを。
毎日のサプリは引き出しの中に整理しています
湿疹と橋本病の薬に、マルチビタミン&ミネラル、ビオスリー、目の疲労感を軽減するえんきんを。
直木賞受賞作『けんぐゎい』
江戸の市井を舞台に、疱瘡の痘痕をもつ女性が、産科医との出会いを機に自らの生き方を見定め、世間の「圏外」に追いやられた女性たちの居場所を築く。江戸時代を描きながら、現代にも通じる物語。
『美ST』2026年11月号掲載
撮影/向山裕信(cheek one) ヘア・メイク/yumi(スリーピース) 取材/安田真里 編集/和田紀子
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