「AIでは計り知れないのが人間」井上祐貴さんが『アナログナース~デジタルってなんなんだよ!?~』で気づいた、アナログの存在意義とは
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10月22日(木)夜9時からいよいよ放送がスタートされる連続ドラマ「アナログナース~デジタルってなんなんだよ!?~」(テレビ朝日系列)。AI時代の医療現場を舞台に、“アナログ”であることを武器に活躍するナース役に松下奈緒さんを迎え、情報解禁直後から話題騒然となっています。本作で井上祐貴さんは内科医・羽鳥哲生役を演じます。今回美STオンラインでは10月期ドラマの中でも最注目の「アナログナース」、そして重要な役どころで出演の井上祐貴さんにフォーカス!ドラマの見どころはもちろん、演じる羽鳥哲生について、たっぷりとお伺いしました!
AIですら計り知れないもの。それが「人」なんだと思っています
10月22日から放送の「アナログナース」は中園ミホさん脚本のドラマです。中園さんといえば「ドクターX ~外科医・大門未知子~」や「ザ・トラベルナース」などでも有名ですが、「アナログナース」はその“医療3部作”の集大成のような作品。僕自身中園さん脚本のドラマの大ファンで、人間の持っている欲望や本音なんかを、そのキャラクターに変換されているのが本当に素晴らしくて。俳優が言ってて気持ちいいだろうなと思うセリフばかりな上に、ちゃんとメッセージとしても観てくださる方に届く力があるんです。今回台本をいただいて実際に演じてみて、より強くそれを感じました。
現代においてAIやデジタルが生活から切り離せないものになっています。だからこそ、アナログの存在意義や強みを改めて知るきっかけになる作品になると思っています。AIやデジタルのおかげで合理的に物事をこなせるようになったけれど、それゆえに人の持つ情感が薄れているように感じることもあります。
僕が演じる羽鳥は、AI診断が主流となっても、常に患者の目を見て言葉を選び、手を握り、沈黙の中にある不安までくみ取ろうとする人。AIが瞬時に病名や余命を診断するなかでも、患者の人生や家族を思うあまりそれを口にすることをためらい、感情移入しすぎて涙を流すことも。それはともすれば医療現場において“弱さ”なのかもしれないけれど、同時に人の持つ優しさでもあると思うんです。人と人が向き合うことの大切さがしっかりと伝わる作品になることは間違いないです。「ドクターX」や「ザ・トラベルナース」を楽しんだ方だからこそできる考察のような内容も随所に散りばめられているので、是非そういうところのあたりも楽しんでいただきたいと思います!
AIやデジタルに頼りつつ、アナログ寄りであることをキープしています
実は僕、アナログ寄りなんですよ(笑)。俳優さんの中には台本データをiPadに入れて覚える方も多いですが、僕は断然紙派。大事なところに線を引いたり、付箋を貼ったり、メモを書き込んだりしてインプットしていくんです。僕にとってその作業はやっぱり紙の方がスムーズだし、データだと思うように入ってこないというか。
とはいえ、AIやデジタルに頼る部分も沢山あります。趣味の料理で時間がない時とか「これを作りたいけど何を買えばいい?」と材料とレシピを訊いて、スーパーでさっと買って帰って家で料理する、という感じで。AIに話かけて延々聞くとかはないですね(笑)。
自分で考えることをおろそかにしたくないなと思っているので。AIってすぐに答えを出してくれるじゃないですか。そこで楽をしてしまうと何も考えられなくなってしまう気がしていて。だから自分で考えた上で、「AIならなんて答えるかな?」という答え合わせの感覚で活用することはあります。AIが弾き出した内容を「絶対に正しい」と思い込むことは非常に危険だと感じますし、「アナログナース」では、そんなAIの不完全さも出てきます。今だからこそ一旦立ち止まって、軸を自分に戻してみる。ここ最近自分にも言い聞かせながら、ドラマに挑んでいます。
俳優として「関わっておきたい!」と思っていた念願の医療ドラマ
朝の連続テレビ小説の「風、薫る」(NHK)も医療や介護をテーマにしたドラマですが、僕は新聞記者の役だったので、どちらかと言えば“外側”でした。ですが「アナログナース」では内科医の役なので、“ガッツリ”と医療に関わっています。専門用語が本当に多くて、一つ一つ調べてインプットしていますが、その作業は大変でありつつ凄く楽しいんです。知らないことを知っていく楽しさは大人になった今だからこそ感じられるし、医療ドラマは俳優としていつかは関わる作品、関わらなければいけない作品だと思っていました。
「アナログナース」は医療現場でAIのミスが起こるという、ちょっと考えたくないような出来事をアナログな方法で解決していくところが見どころ。「白い巨塔」をはじめ医療ドラマ好きな僕からしても、斬新で痛快な、笑いも涙もあるドラマだと思っています。そして今回初めての僕の白衣姿も!自分で言うのもなんですが割としっくりきていたので、そこも是非楽しみにしていてほしいですね(笑)!
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《Profile》井上祐貴
1996年6月6日生。広島県出身。2017年、大学3年の時に第42回ホリプロタレントスカウトキャラバンに他薦で応募。審査員特別賞を受賞し、翌年芸能界入りを果たす。2019年「ウルトラマンタイガ」(テレビ東京系列)で初主演。その後「unknown」(テレビ朝日系列)、「明日、輝く」(NHK)、映画「NO CALL NO LIFE」、「僕らは人生で一回だけ魔法が使える」、舞台「奇跡の人」や「マクベス」など立て続けに話題作に出演。「虎に翼」以降2度目の連続テレビ小説「風、薫る」(NHK)での横沢公輔役が記憶に新しい。今後は1月期のドラマ10「デンジャラス」(NHK)、映画「男ともだち」、そして10月期の木曜ドラマ「アナログナース~デジタルってなんなんだよ!?~」(テレビ朝日系列)では、自身初の内科医・羽鳥哲生を演じるなど、益々の活躍が期待される俳優の1人。
撮影/前千菜美(光文社写真室) 取材/キッカワ皆樹 編集/西村公寿